1.口や体から気になるニオイがする
歯周病が原因となっている
愛犬の口や顔、体がなんだか臭い……。そういった場合は歯周病が原因になっているかもしれません。犬は人間のように虫歯になることはほとんどありませんが、代わりに人間よりも歯垢や歯石がつきやすく歯周病になってしまうことが多いといえます。
食べさせているものや犬によって異なりますが、毎日歯磨きをしていてもいつの間にか歯石がついていることって珍しくないのです。歯垢や歯石が溜まっていくとやがて歯周病になってしまい、口から悪臭を放つようになってしまいます。
また、歯周病になっている犬が自分の足や体を舐めるとその部分にもニオイが付いてしまいやがて体全体から嫌なニオイがするようになります。ちなみに歯石や歯周病による嫌なニオイは『ドブのようなニオイ』『何週間も洗っていない水槽のニオイ』をイメージしていただければ分かりやすいと思います。
もし、愛犬の口や体からそのようなニオイがした場合は、歯周病、または口内になんらかの原因がある可能性が高いといえます。
対策:口内を綺麗にする
歯石や歯周病によって悪臭がする場合は、病院で口内を綺麗にしてもらうことが対策法となります。歯周病は悪臭の原因となるだけでなく放っておくと様々な病気を発症する原因となってしまいます。心臓疾患や腎不全の原因になる場合もありますし、歯根に問題が出ればアゴの骨が溶けてしまうこともあります。アゴの骨を溶かす。失明するといった怖ろしい症状が出てしまいますので早めに問題を解決してあげる必要があります。
治療法は基本的に全身麻酔をし歯垢や歯石の除去、歯周ポケットの掃除となり、酷い場合は抜歯をすることもあるといえるでしょう。また、口内に異常がないのにもかかわらず口から不快なニオイがする。といった場合は内臓に問題を抱えている可能性も考えられますので、なるべく病院で愛犬の体に異変がないか調べてもらうことをおススメします。
2.お尻付近からいやなニオイがする
肛門腺に問題がある可能性
お尻のあたりが臭い。愛犬がお尻をこすった場所から変なにおいがする。そういったときは肛門腺(こうもんせん)がニオイの原因となっている可能性があります。犬のお尻には肛門腺といわれるものがあり、肛門腺から出た分泌物が肛門嚢(こうもんのう)に溜まる仕組みになっているそうでです。
基本的に大型犬はウンチをしたとき自然にこの分泌物が一緒に排出されるのですが、小型犬や中型犬は自分で肛門嚢に溜まった分泌物を出すことが難しいため、何もしないでおくと肛門嚢に分泌物が溜まってしまうことになるのです。
溜まった分泌物を放っておくとやがて肛門から出てしまいお尻から嫌なニオイが発生してしまう……ということになってしまうことがあります。
対策:定期的に肛門腺を絞ってあげる
肛門腺の分泌物を犬が自分で処理できない場合は、定期的に肛門腺や肛門嚢から分泌物を絞り出してあげる必要があります。自ら愛犬のお尻をキュっ!とつまんで分泌物を絞り出してあげるという飼い主はたくさんいるようですが意外とコツがいりますので、私はトリマーの方や獣医さんにお願いすることをおススメします。
大体2~3週間ほどの周期で肛門腺を絞り出してあげるのが理想的といえるでしょう。ちなみに肛門腺の分泌物を放っておくと犬が肛門嚢に溜まった分泌物に気持ち悪さを感じ、自らお尻を地面にこすり付けるという仕草を行うようになりカーペットなどに嫌なニオイが染み込む原因になってしまいます。
また、肛門腺を放置すると肛門嚢炎になったり肛門嚢が破するなどの問題を抱えてしまうことがありますので、愛犬の健康のためにも定期的に肛門腺を絞るようにしてあげてくださいね。
3.体全体からニオイがする
皮脂や汗が被毛や皮膚に蓄積されている
愛犬の体から発生する嫌なニオイ、それは『蓄積された皮脂や汗』である可能性も考えられます。犬は犬の全身にはアポクリン腺という汗が出る汗腺があります。このアポクリン腺から出る汗は脂分が多く、皮脂と混ざりあって酸化することで嫌なニオイが発生しやすくなってしまいます。
また酸化した成分によって雑菌も繁殖しやすくなり、結果として不快な体臭になることが多いそうですよ。
対策:定期的にシャンプーしてあげる
皮膚や被毛に付着した汗や皮脂が嫌なニオイの原因の場合は、定期的にシャンプーをするのが対策法となります。月に1、2回シャンプーをして体を清潔に保ってあげるだけでニオイの問題を解決できるといえます。
また、毎日ブラッシングをして被毛に付着した汚れをとったり、抜け毛を取り除いてあげるのも効果的といえるでしょう。体を清潔にしてあげるとニオイの問題を解決できるだけでなく、皮膚病を発症しにくくすることもできますのでスキンシップをしながら体を綺麗にしてあげてくださいね。
まとめ
愛犬の体から発生する嫌なニオイは体に異変が起きているサインになっていることが多いといえます。愛犬の健康のため、そして嫌なニオイを取り除くために原因を探って問題を解決してあげましょう。