犬の危険なウンチの特徴
犬のウンチは犬の体調を確認するためのバロメーターとして役立ちます。「なんだかいつもとウンチの色が違う気がする」という場合、もしかすると体調を崩しているのかもしれません。ここでは犬が体調を崩しているサインの疑いがある危険なウンチの特徴を紹介します。
1.赤いウンチ
血が混じっているような赤いウンチを排出した場合、血便である可能性があります。犬の血便は、この赤い色をしたウンチと、後ほど紹介する黒いウンチも当てはまります。
赤いウンチの場合、鮮血が混ざっていることが考えられるので、肛門付近の大腸や肛門で出血している可能性が考えられます。
ウンチ全体が紅く染まっている場合は重症化している恐れがあるので、ウンチをビニール袋などに入れ、病院で獣医さんに見てもらい、診察してもらいましょう。
2.黒いウンチ
赤いウンチではなく、明らかにいつものウンチと比べてどす黒い色をしているウンチの場合、これもまた血便の一種です。
しかし、赤いウンチと違うのは、タール便であるということです。タール便とは、単純にコールタールという道路細に使用される物に色が似ているからこの呼び名がつけられた血便のことです。
タール便の場合、すでに重症化しているケースが多く、出血は胃、食道、小腸で起こっていることが多いです。食欲不振や元気がないなどの症状がある場合、早急に病院へ連れて行き、検査してもらいましょう。
3.硫黄の匂いがするウンチ
犬のウンチから、いつもとは違う匂いがする場合も要注意です。ウンチからなぜか硫黄の臭いがしたり、酸っぱい匂いがするのであれば、病気を発症している可能性があります。
他に何も症状が出ていないのであれば、しばらく様子を観察したり、心配ならば電話でかかりつけの獣医さんへ電話するという手段もあります。
4.ウンチの量・回数が普段より多すぎる
ウンチの量が多かったり、1日の回数が多いと、快便だと感じてしまいますが、あまりにも量が多かったり、回数が多いと少々不安に思いますよね。
ウンチの量や回数が多い場合、ドッグフードがきちんと消化されていないことが原因として考えられます。消化吸収がしっかりできない、消化酵素の分泌不足などの場合も便の量が異常に多くなります。食べている割に痩せてくる場合は、「膵外分泌不全」などの腸の病気が考えられますので早めに病院に行着ましょう。
また、ウンチがゼリーのようにどろっとした状態で排出された場合、大腸性下痢になっている可能性もあります。何度も力んで排便しようとしている場合は、シブリという状態ですので早めに受診しましょう。
5.ウンチの中に虫が入っていた
飼い主がギョッとしてしまうウンチもあります。愛犬がウンチをしたから処理をしようと思ったら、ウンチの中に虫のようなものが混ざっていた…という事例です。実は珍しいことでもありません。
平たくて長い場合は条虫類、ひものような寄生虫の場合は線虫類である事が多く、この虫がお腹の中にいることで腹痛を起こしたりします。しかし、多くは無症状なので、さなだ虫に寄生されていても気付かない飼い主さんがほとんどです。
便の表面に長さが1㎝程度の短くてくねくね動く白い寄生虫の場合は、ノミが媒介する瓜実条虫という寄生虫です。この排泄された寄生虫は死んでしまうと白ゴマのようになりますが、腸の中には約1mの寄生虫がおりちぎれながら出てきているだけですのでしっかり虫下しする必要があります。
無症状であっても、犬自身は不快感を感じている事がありますし、何より体内から栄養分を吸収されていることもあるため、対処が必要です。ウンチに虫が混ざっていた場合、そのウンチを獣医さんに見せ、適切な治療を受けるべきでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬のウンチの様子によっては、病気を発症していることがわかるケースも多く、早めの治療で重症化を防ぐことができます。ぜひ毎日のウンチを観察し、愛犬の体調を確認してくださいね。