犬のフケとは
フケとは、新陳代謝によって古くなった皮膚が剝がれ落ちたものです。皮膚がフケとして剝がれ落ちることは自然なことですが、犬のフケが以前より多いと感じたら何かしらの原因があると考えた方がよいでしょう。
考えられる原因として、下記のような様々な原因が考えられます。
- 皮膚が乾燥している
- シャンプーが合わない
- シャンプー剤のすすぎ残しがある
- シャンプーのしすぎ
- ストレス
- 病気
犬のフケは、飼い主のケアの方法次第で良くなる可能性があり、フケがなぜ出てしまうのか原因が分かれば対処法を探すこともできます。犬のためにも、それぞれの原因に合わせた対処法を考えていきましょう。
犬のフケが出る原因が皮膚の乾燥だった場合
空気が乾燥する時期は、犬の皮膚も乾燥します。この時期に犬のフケが増えたなと感じたら、皮膚が乾燥していると考えた方がいいかもしれません。
犬は乾燥することで皮膚がかゆくなり、かきむしり皮膚を傷つけてしまう可能性があります。傷ついた皮膚から細菌が入ってしまい皮膚炎になることもあるため、単なる皮膚の乾燥だと甘く見ず早めの対応が必要です。
予防対策
乾燥しやすい皮膚の場合、保湿スプレーや保湿成分入りのシャンプーをしてあげましょう。しかし、乾燥したすい皮膚だと思っていたらアトピー性皮膚炎だったという例もあります。
原因がよくならない場合は、早めにかかりつけの獣医に相談しましょう。
犬のフケが出る原因がシャンプーだった場合
犬を清潔にするためのシャンプーですが、間違った使い方をするとフケを増やす原因になります。体質に合っていないシャンプーを使い続けることもそうですが、シャンプーをした後のすすぎ残しや乾かし足りていないこともよくありません。
シャンプーを頻繁にやりすぎることで、皮膚の乾燥を防いでいる皮膚の油分も落としてしまい、乾燥につながってしまうケースもあります。シャンプーの間違った使い方はフケだけではなく、皮膚病を引き起こす可能性もあるので気をつけましょう。
予防対策
- 皮膚に負担をかけないように優しく洗う
- シャンプーが残らないように時間をかけて洗い流す
- 毛の間から皮膚まで乾かし残しがないように注意する
- シャンプーの回数を減らす
- シャンプーを変える(低刺激薬用など)
シャンプーをするときは優しく皮膚を洗い、時間をかけてすすいであげましょう。乾かすときも、しっかりと乾いているか確認しながら行いましょう。
フケが多く出るからといって、シャンプーの回数を増やした方がいいと考える方もいますが、逆効果になることがあります。シャンプーの回数や量を減らす、シャンプーを変えるなど様子を見ていくのがよいかもしれません。
正しい使い方で犬のフケを少なくしてあげましょう。
犬のフケが出る原因がストレスだった場合
犬のフケが出る原因は様々ですが、実はストレスの可能性が大きいとも言われています。ストレスから皮膚トラブルが起こり、突然フケが出てくる犬もいます。
ストレスの原因は犬によっても異なりますが、次のようなものが挙げられます。
- 苦手なものとの遭遇
- 運動不足
- 留守番をする時間の増加
- 引っ越しなどの環境の変化
ふだんの生活の中で思い当たるストレスを推測できれば、対策方法を考えることができます。
予防対策
例えば、犬が散歩中に苦手な犬に出会うことでストレスを感じることもあります。その場合、苦手な犬に会わないよう時間を変えたり、ルートを変えたりしてもよいでしょう。
運動不足が原因であれば、散歩の距離を長くしてあげたり、家にあるおもちゃで遊んだりと体を動かせる遊びを取り入れるのもいいかもしれません。
留守番が増えてしまったときは、帰ってきた後に犬とのコミュニケーションをしっかりと取ってあげることが大切です。引っ越しなどの環境の変化が原因のときは、犬にとって自分の居場所となる落ち着ける環境を作ってあげるとよいでしょう。
犬は飼い主とのスキンシップが一番の喜びです。コミュニケーションをしっかり取ってあげることで、犬が安心した状態になります。犬がストレスを感じている場合、できるだけストレスフリーな環境を作ってあげましょう。そうすることで、フケを予防することもできます。
犬のフケが出る原因が病気だった場合
犬のフケは、生活面から起こる場合と病気が原因で起こる場合があります。フケだけだからと軽く考えてしまうのは個人で判断してしまうとよくありません。
ふだんよりもフケが出たと感じたら、早めにかかりつけの獣医に相談することをおすすめします。
アレルギーやアトピー性皮膚炎
アレルギーやアトピー性皮膚炎でフケが増えることがあります。皮膚炎は水分が逃げやすいため、カサカサな皮膚になります。皮膚が乾燥することで激しいかゆみや炎症、フケが多く出ます。
まずは、皮膚炎を悪くするアレルゲンは避けるようにすることが大切です。その他にも、皮膚の水分を補うための保湿性の高いシャンプーをしてあげるとよいでしょう。
それでもひどくなる場合は、治療が必要になります。早めに受診することをおすすめします。
皮膚糸状菌症
皮膚糸状菌症とは、皮膚に真菌(カビ)が発生し皮膚炎を起こします。かゆみはあまり出ることがなく、症状としてフケと円形の脱毛が出てきます。
皮膚糸状菌症は、飲み薬や塗り薬、薬用シャンプーなどで治療をしますが、他の動物や人に感染しやすいため早めにかかりつけの獣医に相談しましょう。
脂漏症
脂漏症とは、皮膚から脂が異常に分泌される病気です。原因は様々ですが、遺伝やアレルギー、栄養のバランス、寄生虫などがあげられます。症状として、皮膚のべたつきや独特な臭いがあります。
原因によっても異なりますが、飲み薬や薬用シャンプーなどで治療を行っていきます。その他、栄養バランスの整った食事や犬の皮膚を清潔に保つことが治療にもなり、予防にもなります。
ツメダニ症
ツメダニ症は感染すると皮膚に炎症が起こり、耳や腰、お腹の皮膚など寄生部分から大量のフケが出てきます。
成犬の場合は軽度のことが多く、子犬の場合は症状が重くなることがあります。重度の感染ではかゆみによるストレスから食欲不振や発育不良を起こすことがあるので注意が必要です。
さらに、ツメダニ症を放っておいてしまうと他の犬や人に感染してしまうことがあります。感染を防ぐため、他の犬との接触は控えましょう。ツメダニ症の治療として、ツメダニ駆除剤や薬用シャンプーなどを使用し皮膚を洗浄する方法が効果的と言われています。
犬の生活環境を清潔に保ってあげることでツメダニ症の予防にもなります。生活環境の衛生面には気を使ってあげるといいでしょう。
犬のフケ防止に役立つグッズ
フジタ製薬 薬用酢酸クロルヘキシジンシャンプー 犬猫用 200g(医薬部外品)
動物病院で広く使われている酢酸クロルヘキシジンが配合された低刺激のシャンプーです。
殺菌や消臭、抗菌作用があり、しかもコンディショナー(リンス)成分含まれているため、シャンプー後はフワッとした仕上がりになります。また、保湿効果により静電気が起きにくく、帯電による汚れから守ることができます。
Amazonなどのレビューでは、「使い始めは泡立ちが少なくて不安になった」とのコメントがありましたが、結果的に「フケが減って痒がることがなくなり赤みが改善された」とのことです。
ノルバサンシャンプー0.5 (236ml)
こちらも酢酸クロルヘキシジンが配合された低刺激のシャンプーです。原材料の一つに「ヤシ油脂肪酸アミド」があり、洗浄とリンス効果も持ち合わせていて、リンスインシャンプーのようなトリートメント効果が高い製品です。レビューでは、フケの改善報告が多く、即効性も期待できるコメントが多く見られました。
Sinland マイクロ ファイバー超吸水ペット用タオル犬猫体拭きタオル
吸水力に優れたマイクロファイバーのバスタオルで速乾性もあり、何度でも繰り返し使えます。ドライヤーをかける時間を大幅に短縮できるので、犬への負担を軽減できて人にも優しい商品ですね。
レビューでは、人間用のマイクロファイバーバスタオルよりも性能が良いとのコメントがありました。ただ一点残念なのが、新品の時は石油臭く感じるとのことなので、一度洗ってから使ったほうが良いかもしれません。
アイリスオーヤマ 超吸水ペット用タオル
芸能人の愛犬家も使っているポリビニルアルコール素材(PVA)のタオルです。一般的なタオルとは異なり、ラバーのような質感で毛がj絡みにくく、その場で絞って何度でも使えることが特徴です。
レビューでは、下毛の水分を無理なく吸い取ることができ、抜け毛を最小限に抑えることができるところが好評です。ただ、タオルが乾くとパリパリに硬くなってしまうことが欠点として挙げられます。
まとめ
犬のフケの原因を知ることで犬を守ることができます。犬のフケを軽く見てはいけません。フケが多くなっているということは、何かしらの原因があります。
フケが多く出ることで、犬に過度なストレスを与えてしまうこともあるため、毎日のコミュニケーションのひとつとして、犬の皮膚もチェックしてあげましょう。
いつもよりフケが増えたと感じたときは、今回記事内でご紹介した家庭内でできる方法で対策を立て、それでも改善しない場合や原因がはっきりしない場合は、病気が原因となっている場合もあるので早めに獣医に見てもらうと安心です。
ユーザーのコメント
20代 男性 めだか
その時は通院することで治しましたが、日々のドッグフードを魚系のものに変えることで、予防と治療ができるのは知らなかったです。
30代 女性 もこじ
犬種に寄ってや室内犬か室外犬かに寄ってもフケに気づきやすいとかもありそうですね。今の愛犬は毎日ブラッシングを欠かせませんが、これからはフケも気にしながらブラッシングしようと思います。アレルギーとか見つかるんだったら早めに見つけてあげたいし!
50代以上 女性 K9-ABC
ダイエットは、ヨード卵光のメーカー製造のドライフードと、散歩とランニング、広場でダッシュと取り入れたリズムのある運動が牧羊犬種の愛犬に合っていたのか、今では毛艶を褒められる、ウェストがきゅっとしまった体格に。フードを普通のタイプに戻しても体重は減量後を維持しています。そして今ではフケは全くなくなりました。
中年期に入った愛犬ですが、ずっと元気でいてくれるよう「フケ」などの見逃しがちな体調変化のサインにも気をつけてあげたいと思っています。
30代 女性 38moto
犬の精神面はお薬で治せるものではないので、ストレスの原因を探して不安をなくしてあげることが大事です。ブラッシングも嫌がるようなら無理にしない方がいいでしょう。
うちの愛犬も、先住犬が亡くなった時に強いストレスを感じ、フケと円形脱毛が見られました。この場合は精神面が原因だったので、時間をかけてコミュニケーションを取っていったところ少しずつ改善されていきました。犬は人が思うよりもずっと繊細な感情を持っているのですね。
単純にフケといってもその裏に思いもよらない病気が隠れていることがあります。少しのフケなら早くに改善していくこともできますが、量が増えるようなら別の病気があることも考えておいた方がいいといます。
女性 S46
人間と同じで、皮膚が乾燥するかゆみが増すようでしたので、病院で紹介をされたオーツダーマルカームという、オーツ麦由来の天然の保湿成分配合のスプレーをして皮膚をマッサージをしてあげると、かゆみが治まり、症状が軽減されました。(ただ、これはオーツ麦のアレルギーがある子には使えないと思いますので、気を付けて下さいね。)
友人の愛犬のダックスが、全身皮膚疾患で湿疹とフケがひどくて出血をしてしまうほどでした。ミドリムシのサプリを飲ませるようになってから、湿疹が減ってフケがなくなったと話していましたよ!ミドリムシ、犬にも効果があるのかもしれませんね。
女性 シュナ
40代 女性 える
犬が暴れ狂っていたのは、子犬だから元気の証と思っていたそうですが、実際はかゆくてかゆくて大変な思いをしていたんです。動物病院へ連れて行って、無事駆除をが出来たそうですが、知り合いは気が付いてあげられなかったことをとても反省していました。
40代 女性 SUSU
愛犬が生後2ヶ月の頃、ペットショップで出会いましたが、ショーケースの中で洋服を着せられていました。家族に迎えると決めていざ連れて帰る際に洋服を脱がせてもらったのですが、背中に湿疹とフケがたくさん浮いていて、洋服を着せていたのはこれを隠すため?と思わず勘ぐってしまったことを覚えています。
ショップの店員さんから、子犬の頃はフケも出やすいがしばらくすると落ち着く、それまではこちらで無料で薬用シャンプーをさせて頂きますと提案されました。
確かに成犬になるにつれて湿疹やフケといった症状はだいぶ落ち着いてきましたが、冬の乾燥す時期になると湿疹までは出来ないにしても背中から腰にかけてフケが出る症状は変わりませんでした。
動物病院で診てもらったこともありますが、皮膚が弱い体質のため、2週間毎の薬用シャンプーとドライヤーは温風は使わずに冷風で乾かすようアドバイスされました。
その頃、愛犬が今まで食べていたフードを食べようとしなくなったことがきっかけとなり、フードの裏面に記載されている原材料の意味するところを勉強するようになりました。そして、フードを変えたことから、冬になってもフケが出ることはなくなりました。
良質なタンパク質とオイルが使用されていること、合成保存料や着色料などの身体に負担のかかる添加物が使われていないことが愛犬の皮膚にとっても効果的だったようです。
現在は、朝はドライフード、夜は手作りご飯を与えていますが、フケが出る程の症状は出ていません。身体は食から作られると言われています。病院で体質ですと言われた場合でも、フードを変えてみることで改善する場合もあります。薬用シャンプーやステロイドなどの薬で症状を抑えることは一時的には効果的ですが、出来れば根本的に治せるといいのかなと思っています。
なお、現在の家に引っ越してからしばらくして、愛犬の腰の辺りにフケのように皮が向けたような痕がたくさん出来たことがありました。本人(犬)も痒いようで掻いてくれと背中を押し付けてきたり、自分では掻きたくても掻けない場所のためイライラしているようでした。環境が変わったストレスかと思いましたが、原因は新しく設置したエアコンでした。
以前の住居ではエアコンの風を一番弱いモードにしていましたが、引っ越し後、その設定を行うことをすっかり忘れてしまっており、自動設定のまま上から温風が一気に愛犬に当たっていたようです。リビングに置いてある愛犬のベッドがちょうどエアコンの風が直下であたる位置にあります。
自動設定の方が一気に温めることが出来るため電気代は安くなるようですが、愛犬の皮膚にとっては非常に良くなかったようです。
エアコンの風量設定を一番弱くしたところ、徐々に改善されていきました。
体質だと思っていても、原因は思わぬ所にあったりすることもあります。サーモンオイルなどの良質なオイルをフードにトッピングするだけでも効果が出ることもあります。薬用シャンプーのしすぎも肌の油分をとってしまうこともあります。なかなか改善されない場合には、食の見直しをされてみたり、他の原因を探ってみたりするといいのかもしれません。獣医さんは分からなくても飼い主さんであれば見つけてあげられる原因もあるのかなと思います。
20代 女性 まる