愛犬の痙攣発作について
ワンちゃん達が痙攣を起こす理由は様々あります。そして、ついさっきまでは普通にしていたワンちゃんがいきなり痙攣になることが多いため飼い主さんはとても心配になるかと思います。痙攣の際は体、特に手足に力が入り、ワンちゃん自体では体がコントロール出来ず動き回ってしまったりなどします。痙攣が起こり、筋肉の収縮から呼吸ができなくなってしまったり、痙攣がとまらなくなると熱中症のような症状を起こし亡くなってしまうワンちゃんもいるため、痙攣になってしまうと飼い主さんはとても心配ですよね。
犬の痙攣発作の原因について
脳が原因で生じる痙攣
脳における異常興奮、脳に対する圧迫などが起こることで痙攣が起こります。
脳に対する刺激が長時間続くことで意識を失ったり、時には亡くなってしまうほど重度な場合もあるのでそのような場合はそれらの興奮を止めてあげることが必要となります。
脳以外が原因で生じる痙攣
脳自体に痙攣を起こす原因がなくても痙攣を生じる場合があります。
体の中で毒を処理する肝臓、それらの毒を排泄する働きのある腎臓の働きがうまくいかないと脳にも体の毒素がまわり脳を刺激することで痙攣を生じることがあります。
この際は脳の興奮をとめるだけでは一時的なもので再び同じように興奮が起こってしまうため、その原因となっていることに対する治療が必要になってきます。
症状から考えられる病気の一覧
水頭症
症状
痙攣を起こしたり、ぼーっとしていることが多かったり、物覚えがよくなかったりなど様々な症状があります。
概要
脳の中心部(脳室)に通常でもある液体が増えすぎてしまったり、上手く外に出せない際にそれらの液体が脳を圧迫することで脳に刺激がかかり痙攣を起こします。
また水頭症になりやすい小型犬のチワワ、ヨークシャーテリア、ダックスフンド、短頭種のボストンテリアなどがなりやすいと言われています。特に、幼い頃のワンちゃん達や、高齢となったワンちゃん達に起こりやすいと言われています。
そのため、それらの余分な液体を外に出してあげるような治療が必要になってきます。
脳腫瘍
症状
脳に出来た腫瘍が脳に刺激を与えることで痙攣が起こります。ある日突然泡を吹いて倒れたりなど、いきなり症状を発するワンちゃんも多いかと思います。
概要
脳にできる腫瘍は症状が出るまで飼い主さんが気付くことも難しく、また脳の手術も高度な医療設備と技術を必要としますので、治療は困難になります。
腎不全(尿毒症)
症状
手足に力が入って痙攣を起こしたり、目の焦点が合わずに目が揺れていたりなど様々な症状を示します。口臭がアンモニアくさくなり、嘔吐もひどくなります。
概要
腎臓から排出されるはずの毒素が腎臓が悪くて排出出来ないため体に蓄積されます。それらの毒素が体に溜まることで痙攣を起こします。そのため、腎臓に対する治療をしなくては痙攣を一時的にしかコントロール出来なくなります。
肝不全
症状
頭をどこかにこすりつけたり、立てなくなったり、痙攣を起こしたりなどします。
概要
食べ物を食べて消化した後に出来る毒素がまず肝臓で代謝されることで無毒化します。肝臓が悪いことで毒を代謝出来ないと、毒が体に周り、脳にも影響を与えます。
そのため、肝臓の治療をしなくては一時的に痙攣が止まったとしても再び痙攣を起こすことがあります。
まとめ
痙攣は様々な理由により起こります。そのため何が原因で起こっている痙攣なのかをしっかりと突き止め、治療しなくては一時的に痙攣を止めれたとしても再び同じ症状を起こしてしまいます。
また、痙攣は長い時間続いたり、痙攣がとまらなくなると亡くなってしまうこともあります。
大切な家族のワンちゃんが痙攣になるととても心配かと思いますが、日頃からワンちゃん達のことをよく見ている飼い主さんだからこそワンちゃん達の異常にも早く気づき、対応出来ると思うので少しでも大切な家族のためにしてあげたいですよね。