犬の『危険な症状』を知っておきましょう
人間は体調が悪いとき、それを言葉で訴えたり、自分で病院に行ったりすることができます。しかし犬の場合は、言葉で訴えることもできなければ、自分で病院に行くこともできません。ですから、飼い主さんが普段から愛犬の様子に注意を払い、体調が悪そうなときは、動物病院に連れて行ってあげなくてはいけません。
すぐに動物病院に連れて行くか、それとも少し様子を見てからにするか決めるのも飼い主さんなのですが、判断に迷うことも少なくないでしょう。でも、犬の『危険な症状』を知っておけば、判断に迷うことが少なくなりそうです。
そこで今回は、犬をすぐに動物病院に連れて行くべき『危険な症状』についてご紹介したいと思います。
犬をすぐに動物病院に連れて行くべき『危険な症状』
①嘔吐物やうんちに血が混ざっている
血が混ざった嘔吐物やうんちが出た場合は、消化管などから出血している可能性があります。赤い血が変色して、茶色の液の嘔吐物や黒っぽいうんちとなって出る場合もあるので、見過ごさないように注意しましょう。
②血尿が出る
血尿が出た場合、膀胱炎、尿石症、前立腺の病気、泌尿器の腫瘍などが疑われます。
全体的に赤いおしっこは、出血量が多いことを示します。全体的にピンク色のおしっこやところどころ赤いおしっこは、出血量が少なめであると考えられますが、これらも血尿であることに変わりはありません。
避妊手術をしていないメス犬の場合、生理による出血が血尿に見えることがあります。赤いおしっこが出ても、陰部がぷっくり膨れているのであれば、生理による出血である可能性が高いです。
③下痢を伴う嘔吐を繰り返している
犬は本来、吐きやすい動物と言われています。1~2回吐いても元気があり、排便も普段通りならば、それほど心配はないでしょう。しかし、下痢を伴った嘔吐を繰り返し、ぐったりしているようなときは注意が必要です。中毒や感染症、急性の内臓疾患などの可能性が考えられます。
④おしっこが全く出ない・少量しか出ない
おしっこをする姿勢をしているのに全く出ていないときは、結石などが尿道などのおしっこの通り道を完全にふさいでいる可能性があります。尿が出ない状態が続くと、体の中に老廃物が蓄積されて腎臓に負担をかけ死に至ることもあるので、おしっこが全く出ていないことに気づいたらすぐに動物病院へ。
おしっこは出るけれど、ポタポタと少量しか出ていない場合は、尿道の一部がふさがっていると考えられます。そのままにしておくと尿道が完全にふさがってしまうおそれがあるので、この場合もすぐに動物病院に連れて行きましょう。
⑤けいれん発作がすぐにおさまらない
犬が遊んでいたり眠っていたりしているときに、突然けいれん発作を起こすことがあります。けいれん発作を起こしているときに犬を刺激すると、症状を悪化させてしまう恐れがあるため、体を触ったり揺すったり大声を出したりせずに、おさまるまでの時間を計りながら静かに見守ります。
たいていは1~2分でおさまり、発作後は何事もなかったようにケロッとしています。しかし、けいれん発作の原因は中枢神経の異常や内分泌の異常などさまざまで、深刻な病気が隠れていることもあるため、発作がおさまったら速やかに動物病院に連れて行きましょう。
すぐにおさまらないけいれん発作は危険です。3分を超えてもおさまる様子が見られない、収まっても何度も痙攣するなどそういった場合は、おさまるのを待たずに動物病院へ。すぐに処置をしてもらうためにも、連れて行く前に連絡しておくといいでしょう。
⑥呼吸に異常が見られ、舌が紫色になっている
口を開けて苦しそうに呼吸をしている、浅く速い呼吸をしているなど呼吸に異常が見られ、舌が紫色になっている場合は、チアノーゼを起こしている可能性があります。チアノーゼとは、血液中の酸素が欠乏して皮膚や粘膜が青紫色になることで、危険な状態です。
いざというときに慌てないために
愛犬をすぐに動物病院に連れて行くべきときに飼い主さんが慌ててしまうと、適切な対応ができないかもしれません。いざというときに慌てないように、信頼できるかかりつけの動物病院を探しておきましょう。
また、かかりつけの動物病院の休診日や夜間に診療を行っている動物病院を探しておくことも大切です。かかりつけの動物病院に、提携している病院やおすすめの病院はないか聞いてみるといいでしょう。
いつでも連絡できるように、かかりつけの動物病院や夜間診療を行っている動物病院の電話番号を携帯電話に登録しておくと安心です。
まとめ
今回は、犬をすぐに動物病院へ連れて行くべき『危険な症状』についてご紹介しました。ご紹介したような症状が見られるときに様子見をしてしまうと、重症化してしまったり、最悪の場合は命にかかわることもありますので、判断を誤らないようにしましょう。
愛犬をすぐに動物病院へ連れて行くべき場面で慌てないように、かかりつけの動物病院はもちろん、かかりつけの動物病院の休診日や夜間に診察してもらえる動物病院も探しておくことをおすすめします。
ユーザーのコメント
20代 女性 べるママ
診断は薬品中毒か薬品によるアレルギーのアナフィラキシーか…死にかけました
この季節、普通にお散歩していても殺虫剤や除草剤の危険があります!
どうか、どうか犬のお顔に腫れが出たり、ぐったりして動かなかったりを見逃さないであげてください
すぐ病院に連れ行かないと手遅れになります
うちの愛犬はまだ通院中です
やっと少し元気になってきました
この子が生きてる、今はそれだけで胸がいっぱいです