ワクチンを接種した後の副作用に注意!
ワクチンを接種することで、予防することができる病気があるということはご存じかと思います。そのワクチンの仕組みはご存じでしょうか。
犬のカラダの中に異物である病原体(病原性を弱くしなりしたもの)をワクチンという形で入れて、免疫力をつける(免疫力を高める)というものです。
異物を入れるわけですから、副作用が起きるのではないかということを想像することができると思います。
全く副作用が起きない犬もいますが、ワクチンに対して過剰反応が起き、副作用となってあらわれる犬もいます。
混合ワクチンの接種は任意ですから、副作用を心配するあまり、ワクチンの接種をさせないという飼い主さんもいらっしゃいます。
どのような副作用が起きる可能性があるのか、どのような対策が必要なのか、一緒に考えてみましょう。
ワクチンを接種した後に注意したいこと①「即時型アレルギー」
即時型アレルギーは、ワクチンを接種してから20~30分ほどで起きる副作用です。
アナフィラキシーショックとも呼ばれています。
ワクチンを接種したことで即時型アレルギーを引き起こしてしまった場合、呼吸困難や痙攣などの症状がみられることがあります。場合によっては命にもかかわりますので、様子をみるのは止めましょう。
ほとんどの病院で、次のような対処が行われていると思います。
- 午前中にワクチンを接種する(午後の診療も行われている日に限り)
- ワクチンを接種してから15分~30分ほどの間は病院で過ごす
うちの愛犬たちも、午後の診療も行われている平日に病院へ行き、午前中にワクチンを接種してもらうようにしています。
ワクチンを接種した後は20分ほど待合室で過ごした後、獣医さんの診察を受け、体調に変化や問題がなければ帰ることができます。
「もし、体調に変化があったらすぐに電話をください。」と言われます。
どのような対策が必要なのか
- 体調の良い日にワクチンを接種しに行く
- 午後の診療も行われている日の午前中にワクチンを接種しに行く
- ワクチンを接種した後は15分~30分ほど病院内で過ごす
- 帰宅後、体調の変化があった場合はすぐに病院へ連絡し、必要であれば病院へ連れて行く
即時型アレルギーを引き起こしてしまわないよう、体調の良い日にワクチンの接種をしましょう。事前に獣医さんの診察があると思いますが、食欲はあるか、うんちの状態は良好だったか、元気はあるかなど、愛犬の様子をよくチェックしておきましょう。
ワクチンを接種した後に注意したいこと②「遅延型アレルギー」
夜になって急に副作用が起きることがあります。遅延型アレルギーです。
ワクチンを接種してから数時間~24時間以内に起きます。
病院の診療時間が終わっている時間帯に起きてしまう可能性もありますので、十分に注意したいものです。
- 顔が腫れる
- 嘔吐する
- 下痢をする
- 皮膚を痒がる
- 注射を打った部分が熱をもつ
このような症状が起きることがあります。もちろんわんちゃんによって症状は様々です。
どのような対策が必要なのか
ワクチンを接種した日は、とにかく安静に過ごします。
お散歩も遊びもお休みしましょう。
トイレトレーニングができておらず、外に行かなければトイレをすることができない犬もいると思います。ササっとトイレだけ済ませて、帰宅しましょう。
軽度の副作用が起きたときの対処法
- 元気がなくなる
- 食欲がなくなる
- 寝てばかりいる
などの軽度の副作用が起きることがあります。
カラダの中に異物である病原体をワクチンという形で接種したのですから、カラダがひどく反応しているのだと思います。無理に食事をさせる必要はありませんので、水分補給だけしっかりさせてあげて様子を見ましょう。
また、副作用ではなく、精神的なストレスによって元気や食欲をなくしてしまっている可能性もあります。
ストレスによって嘔吐や下痢の症状があらわれることもあります。
病院が苦手な犬や注射が苦手な犬にとって、ワクチンの接種はとても苦痛だと思います。
不安や恐怖や痛みなどからストレスを感じ、元気をなくしてしまうこともあると思います。
まとめ
- 即時型アレルギー
- 遅延型アレルギー
この2つのアレルギーには十分に注意し、副作用が起きてしまった場合はすぐに病院へ連絡しましょう。
ワクチンの接種によるアレルギーは命にもかかわるものです。
帰宅した後、ひどい症状があらわれることもあります。
すぐに病院へ連れて行ってあげましょう。