犬のくしゃみの原因は?
犬も人間と同じように鼻がムズムズしたり、くしゃみをすることがあります。
そもそもくしゃみとは生理現象であり、鼻に入った何らかの異物が鼻粘膜の神経を刺激することで、体が反射的にその異物を取り除こうと息を吐き出し自分の身を守る防衛反応といえます。
可愛い声で「クシュン」とくしゃみをするその姿はとても愛らしく感じますが、症状によっては注意が必要なくしゃみの可能性が考えられます。
まずは、犬がくしゃみをする原因を一緒に見ていきましょう。
鼻に刺激を感じた時
水を飲んでいる時に鼻に水滴がついた時や、飼い主さんの髪の毛が鼻にかかった時、刺激の強いニオイを嗅いだ時などにくしゃみをすることが多いです。
ニオイに関しては香水、殺虫剤、柑橘類のニオイ、アルコールなどが特に刺激となる為、愛犬から離れた場所で使用する、空気清浄機を設置したり、窓をあけて部屋の換気を行い空気をキレイに保つように心がけてください。
ホコリや花粉などによるもの
呼吸をする際に、空気中に舞っているホコリや花粉を吸いこんだ時にくしゃみをすることがあります。
普段から室内を清潔に保っておくことでくしゃみの反応は少なくなるでしょう。
一度ホコリなどによるアレルギーを発症してしまうとなかなか完治が難しいので、家の中はこまめに掃除しておくようにしましょう。
気温差によって出るくしゃみ
寒い外から暖かい屋内へ入った場合やその反対の状況など、急な気温差に反応してくしゃみが出るケースです。
鼻内部の粘膜が敏感になっていると起こりやすいとされています。
注意が必要な犬のくしゃみとは
鼻に刺激があったりホコリを吸ってしまったなど、一時的なくしゃみや原因が明らかなものであればそれほど心配する必要はありません。
しかし、下記のような症状の場合は注意が必要です。
- 連続してくしゃみが出る
- 何日間も継続してくしゃみが出る
- くしゃみ以外にも別の症状がある
- 苦しそうなくしゃみ
子犬や老犬などは免疫力が低いので、くしゃみが少しでも続いたりおかしいなと感じた場合は早急に動物病院へ受診しましょう。
異変にいち早く気がつく為には日頃から愛犬の様子を良く観察しておく必要があります。
散歩やスキンシップなど愛犬と接する時間を確保して、早期発見につなげたいものです。
くしゃみの症状が現れる病気
鼻炎
【症状】鼻水、呼吸が荒くなる、鼻を気にする
鼻炎の種類としては「細菌感染症」「アレルギー性鼻炎」「副鼻腔炎」などが挙げられます。
くしゃみの原因として一番に疑われる病気で、症状も軽いものから蓄膿症を発症するような重いものがあります。
発症した場合でも薬の投与で治療が可能ですが、日ごろから免疫力を低下させないように生活習慣に気を付けたり衛生面にも気を配るようにしましょう。
ケンネルコフ
【症状】微熱、食欲不振、膿を含んだ鼻汁
ウィルスや細菌感染による呼吸疾患で、生後6週~6ヶ月程度の子犬によく見られる病気です。
免疫力のある成犬であれば発症しても、約2週間前後で自然に治る病気ですが、免疫力が低いと長引くおそれがありますので、子犬の場合はワクチン接種で予防しておくことが大切です。
犬ジステンパーウイルス感染症
【症状】目ヤニ、高熱、下痢、嘔吐、呼吸が荒くなる、鼻の乾燥
犬ジステンパーウイルスに感染することによって発症する感染症です。
致死率が高く犬の先祖でもあるニホンオオカミが絶滅した原因とも言われている恐ろしい病気で、免疫力が低い場合は発症後3ヶ月以内に約50%の確立で死に至ると言われています。
発症するとくしゃみの他にも目ヤニ、高熱、呼吸が荒くなるなどの症状が見られ、重症化すると体のいたるところがピクピクと痙攣したり、突然暴走するといった症状が表れます。
専用の治療薬というものがまだない為、予防と治療はワクチン接種にて行います。
また、抗生物質の投与や病院施設にて隔離する二次感染を防ぐ治療が主なようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
もし愛犬がくしゃみを繰り返ししていたり、他にも症状が表れている場合は放っておかずに動物病院へ受診しましょう。
また、子犬の頃など免疫力が低い時期はワクチン接種なども予め相談しながら行っておくと安心ですね。