犬のお腹がグルグルグーグー鳴るのは正常?
愛犬を膝に乗せたり、寄り添ったりしたときに犬のお腹がグーと鳴って、思わず笑ってしまった経験のある方も多いですよね。
犬でも人間でも、お腹がグーグーグルグル鳴る音は医学用語では「腹鳴(ふくめい)」と呼ぶのだそうです。消化管のぜん動運動によって、腸内のガスや液体が移動するときに出るのがあの音で、多くの場合は正常で心配のないものです。
けれども、腹鳴の中には何らかの病気や、異常の症状の一つとして現れている場合がありますので、お腹のグルグル音が聞こえるときは無視せずに観察が必要です。
どんな場合があるのか、ご紹介していきます。
正常範囲で心配のない腹鳴
腹鳴の中で、最も一般的でわかりやすいものは空腹時のグーグー音です。消化器官の中に食べ物が何もない状態のとき、胃腸が「そろそろ次の食べ物が来る頃か?」と準備運動を開始することで、消化管内のガスが移動して音が聞こえます。
空腹時以外では、食後にお腹がグルグル鳴ることもありますが、正常な腹鳴は犬のお腹に耳を当てるとソフトに聞こえてくる程度で、音と音の間には何も聞こえない沈黙の状態があります。
中には、隣の部屋にいてもお腹が鳴る音が聞こえてくるような大きな腹鳴を出す犬もいます。腸内のガスの量が正常な状態よりも多くなっている場合に、大きな音が出ます。多くの場合、深刻な病気ではないのですが、ドッグフードの成分が体に合っていないなどの理由も考えられますので、どの成分が合わないと考えられるか、折を見てかかりつけの獣医さんや栄養士に相談してください。
すぐに病院で診察を受ける必要がある場合
犬のお腹がグルグル鳴っている場合、まずはしっかりと観察しましょう。お腹が鳴っているのに食欲がない、通常よりも強い眠気を感じているように見える、水を多く飲む、嘔吐、下痢などがあれば、すぐに病院で診察を受けてください。
また何らかの原因で胃が痙攣を起こしているときにも、大きな腹鳴が出ることがあります。その場合、犬は強い痛みを感じているので、犬が痛そうな様子を見せているとき(グッタリしたり、プレイバウのようなポーズでお腹をグーッと伸ばしたりするなど)にも、すぐに病院へ行きましょう。
犬の病的な腹鳴の原因として考えられること
上記のように、お腹がグーグーグルグル鳴る他に症状がある場合、考えられる原因はたくさんあります。次にあげるのは、ほんの一例です。
犬にとって毒になるものを食べてしまった
チョコレート、レーズン、殺鼠剤、キシリトール入りのガムなど、犬にとって毒になるものを食べてしまったとき、異常なお腹の音が聞こえることがあります。そのようなものを食べた可能性がないかを思い返して、心当たりがあれば獣医さんに伝えることが重要です。
異物を飲み込んでいる
石やおもちゃ、その他食べ物ではないものを誤飲した場合にもグルグル音が出ることがあります。
寄生虫や慢性疾患
突発的ではなく、週に何度も大きな腹鳴が聞こえる場合、消化管に寄生虫がいたり、IBSやクローン病などの慢性疾患が原因だったりする場合もあります。どのくらいの頻度でお腹がグルグル鳴るのかを獣医さんに伝えることが、診断の手掛かりになることもあります。
緊張やストレス
緊張やストレスがかかりすぎの場合も腹鳴が起こる場合があります。それに伴って下痢や食欲不振が起こる場合は要注意です。
まとめ
犬のお腹が、グーグーグルグル鳴るときに気をつけたいこと、考えられる原因や病気についてご紹介しました。
あまり大きな音ではなく、お腹に耳を当てると聞こえる程度のものがたまにあり、他に気になる症状が見当たらなければ特に心配はないのですが、「何かちょっとおかしい?」と思ったときにはまず動物病院での診断を受けましょう。
その結果、特に深刻ではないが頻繁にお腹が鳴ったり、オナラが多かったりなどの症状があれば、食べ物を見直すことで改善することも多いようです。
ドッグフードでは食物繊維が多すぎたり、原材料に含まれるたんぱく質や添加物がおなかに合わないことも考えられます。
手作り食の場合、野菜や穀物が多すぎるなど、バランスが悪い場合もあります。
深刻な病気やトラブルが潜んでいることもあるので、たかがお腹グルグルと思わず、よく観察して必要とあれば、すぐに病院で診てもらってくださいね。
《参考》
https://www.dogster.com/dog-health-care/dog-stomach-gurgling
https://www.petmd.com/dog/general-health/dog-stomach-noises-what-do-they-mean
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女性 あずき