元気な犬が嘔吐するケース①食事
ご飯をガツガツ食べる
ご飯をガツガツ食べて、すぐに嘔吐してしまう場合があります。これは急いで食べたことできちんと消化されず、吐き戻されたことで起こります。ガツガツ食べることで大量の空気も一緒に飲み込むことも、嘔吐を助長させます。食欲旺盛の子に多くみられます。
大食いや早食いをやめさせるには、食事の方法を変えてみましょう。
総食事量は変えずに、一回の食事の量を減らし、回数を増やします。また早食い防止の犬用食器も効果的です。
ご飯の内容の変化に胃がビックリ
犬の性格や年齢、体重などによってご飯の内容を変える場合や、手作り食をしている家庭もあるでしょう。このような場合、今まで食べていたご飯から全てを急に変えると、胃がビックリして嘔吐する可能性があります。
ご飯の内容を変えるときは、徐々に変えていきましょう。今まで食べていたご飯に少しずつ加えていき、徐々にその量を増やしていきます。2週間ほどかけてゆっくり変えていくのが理想といえます。
元気な犬が嘔吐するケース②散歩中に草を食べる
散歩中に草を食べて嘔吐する行動は、ほとんどの犬でみられる光景です。
犬の祖先であるオオカミは、狩りをして肉を食べていました。胃で消化しきれないものを出すために、草を食べることで胃を刺激し、自ら嘔吐を促していたといわれています。その習性が、現在の犬たちにも残っているのです。
道端に生えている草には、犬にとって中毒となる草もあります。また除草剤や農薬が撒かれている可能性もあるため、食べさせない方が良いでしょう。飼い主さんは注意して見てあげてください。
元気な犬が嘔吐するケース③空腹状態が続くと…
起床時や食事前などに、黄色い液体や白い泡を吐くことがあります。これは寝ている間などの空腹によって引き起こされる、「逆流性胃炎(胆汁嘔吐症候群)」のためです。黄色い液体は胆汁、白い泡は胃液で、これらの液体が胃の粘膜を刺激することで逆流し、嘔吐となって外に出ます。
人間でも、ずっとご飯を食べずに空腹の状態が続いていると、気持ち悪くなってしまいますよね。胃液が溜まって、吐きそうになることもあります。犬では、起床時によくみられる光景だといわれています。
逆流性胃炎(胆汁嘔吐症候群)は、空腹が原因で発症します。寝ている間の空腹時間を短くするために寝る直前にご飯を食べさせたり、ご飯の量を小分けにして回数を増やしたりすることで、食事間隔が開きすぎないようにすることができ、症状を抑えることができます。
危険な嘔吐と区別をしっかり!
犬はよく吐く動物で、心配いらない嘔吐もあるとご紹介しましたが、病気を引き起こしていたり、内臓に問題がおこっていたりする可能性もあるので、その区別はしっかり判断しなければいけません。嘔吐を繰り返している場合や、食欲や元気がなく、ぐったりしている様子などがあれば、病気が潜んでいるかもしれません。
犬が嘔吐したときのポイントを押さえておくことで、獣医師さんに説明することができます。
嘔吐のチェックポイント
- 嘔吐した時間や状況
- 嘔吐をした回数
- 嘔吐したあとの犬の様子
- 嘔吐の内容(嘔吐の色や、血や異物の混入など)
- 下痢などほかの症状を伴っているか
まとめ
犬は人と比べて、嘔吐しやすい動物です。そのため、嘔吐=病気というわけではないのです。嘔吐したあと食欲もあり元気な状態であれば、動物病院に行かずともそのまま様子を見て良いでしょう。
しかし、油断は禁物です。
嘔吐は犬の健康管理のバロメーターとなり、何かしらのサインです。愛犬の嘔吐の状態をしっかりと観察して、少しでも心配になったら動物病院で診てもらいましょう。