夏は「犬の日焼け」に気をつけて!主な症状や家庭でできる対策

夏は「犬の日焼け」に気をつけて!主な症状や家庭でできる対策

人間と同じようにわんこにも「日焼け」があることをご存知でしょうか?今回は、気になる「犬の日焼け」について、症状や対策をまとめました。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬にも日焼けがある?日光性皮膚炎とは

日光浴をする犬

紫外線が強くなる夏の時期は、わんこのお散歩に出かけても日焼けが気になる飼い主さんは多いですよね。

でも、実は、人だけでなくわんこにも日焼けがあるということをご存知の飼い主さんは少ないのではないでしょうか?

わんこの日焼けは「日光性皮膚炎」と呼ばれ、鼻に病変部ができた場合には「コリーノーズ」の別名でも知られています。

鼻に注目!犬の日焼けの主な症状

鼻を舐めている犬

日焼けと聞いて思い浮かべる症状は、肌が茶色く焼けて皮が剥け、ヒリヒリと痛くなるといったものですよね。「全身を毛で覆われている犬にも、日焼けなんてあるの?」と不思議に思うかもしれませんが、わんこの日焼け、すなわち日光性皮膚炎の症状は、人間の日焼け症状とは異なります。

鼻を舐め始めたら要注意!

日光性皮膚炎の別名「コリーノーズ」からもわかるように、わんこの日焼けの特徴的な症状は、鼻に現れます。わんこが強い紫外線にさらされると、まず、鼻やまぶたなど色素沈着していない部分が赤くなり、ただれてきます。

すると、わんこは日焼けした鼻が気になって、ペロペロと舐めてしまいます。執拗に舐めてしまうことによって、鼻の頭が潰瘍になってしまったり、更にひどい場合には鼻先がくずれてなくなってしまったりすることもあるといいます。

被毛の薄い部分も要注意!

鼻だけでなく、お腹や顔の被毛が薄い部分に発症する場合もあります。その場合にも、赤くなったりただれたりしてしまう症状は同じです。ただし、人間でも日焼けによる皮膚ガンの発症が言われているように、わんこでも重度になるとガン化してしまう可能性があります。ただの日焼けと思っていると、とても恐ろしい症状に発展してしまうことがおわかりいただけたでしょうか?

要注意!日焼けしやすい犬種

コリー

とはいえ、日光性皮膚炎が一般的にあまり知られていないのは、この病気の好発犬種が限られているからです。特に注意したいのは、毛の白い犬や、色素の薄い犬です。

また、「コリーノーズ」の名前からもわかるように、この病気を引き起こす代表的な犬種はコリー種です。コリーやシェットランド・シープドッグといった犬種は、寒い地方が原産で遺伝的にもメラニン色素が少ないこと、鼻の長い品種であることから、紫外線に極端に弱いといわれており、注意が必要です。

家庭でできる!日焼け対策

サングラスをしている犬

陽射しの強い時間の外出は避ける

日焼けという観点からだけでなく、熱中症や肉球のやけどの防止といった観点からも、陽射しの強い日中時間帯のお散歩や外出は可能な限り避けたいところです。日焼けにいたらなかったとしても、強い紫外線を浴びることはわんこにとって大きなストレスとなります。

日焼け止めクリームを塗る

犬用の日焼け止めクリームが市販されていますから、お散歩や外出の際、気になる部分に塗ってあげると効果的です。

薄手の洋服を着せる

洋服を嫌がらないわんこであれば、お散歩や外出の際に薄手の洋服を着せることも日焼け防止になります。ただし、厚手の洋服を着せてしまうと体温上昇を招いて熱中症の原因となってしまいますので、注意が必要です。

サマーカットはほどほどに

「真夏に毛皮を着ていては暑いだろうから」という思いや、手入れの楽さから、夏にはトリミングでサマーカットをお願いしているという飼い主さんもいるかもしれません。

体温上昇を防ぐという観点ではサマーカット自体悪いことではありませんが、被毛が薄くなると日焼けのリスクは上がってしまいます。サマーカットはほどほどにすることをおすすめします。

まとめ

犬とひまわり

いかがでしたでしょうか?わんこは自分では日焼けを防ぐことはできません。

飼い主さんが少し気をつけてあげることで、わんこを日焼けのリスクから守ってあげることができますから、正しい知識を身につけることが大切です。

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