犬に「はなせ」を覚えさせるメリット
ハナセを覚えさせるメリットとして、
- 食べてはいけないものを誤飲したとき、飲み込む前に防ぐことができる
- 散歩中にリードを噛むくせがあれば改善できる
- 人やモノに噛み付いたときに引き離すためのコントロールができる
の3点がおもに挙げられます。
しつけ方その1:準備編
おもちゃを用意する
ワンちゃんが口にくわえたくなるようなおもちゃを何種類か用意します。端を飼い主さんが手に持ってワンちゃんの動きを固定します。その際にドーナツの形をしているようなものや、握りやすいロープ状ものを使うと扱いやすいと思います。身近なものとして散歩の時に使うリードでも良いですね。
ごほうびを用意する
ごほうびはワンちゃんが好きなおやつを用意します。ワンちゃんが咥えている物を忘れてしまうぐらい気を惹かせる必要があるので、出来るだけワンちゃんが大好きなものを選ぶようにしましょう。その際に、咥えたおもちゃの代わりに違うおもちゃを与えるという方法では、新しいおもちゃを気に入ってしまった場合にワンちゃんから回収することが難しくなってしまうのでしつけがスムーズにいかなくなってしまいます。
指示語を統一する
ワンちゃんをしつける際に用いる言葉を統一しないとワンちゃんは混乱してしまいます。ハナセと言う単語も、ダセ、ダシナサイ、オトセ、ハナセなどと多様の言いまわしが出来てしまい、人間なら同じ意味だと解釈できてもワンちゃんの場合、頭が混乱してしまい何をしてよいか分からなくなり、困惑してしまいます。そのため指示語を統一することは非常に大切なことです。
家族みんなでしつけをするのであればどの単語を用いるのかを家族会議を開いて決めておいてくださいね。
しつけ方その2:練習編
口から出す動作にごほうび
まずワンちゃんにおもちゃ与えて咥えさせるのですがこの時はリードを装着する必要はありません。ですがその際に、ワンちゃんがおもちゃを咥えたままどこかに行ってしまわないよう、ドーナツの形をしたものやリードのようなロープ状のものを用いて、片方の端を飼い主さんが離さずしっかり握ります。飼い主さんが掴んでいてそれをワンちゃんが引っぱって綱引きの要領で遊んでもらっていると勘違いされないためにも、押したり引いたりしないようしっかり掴み動かないようにするのがポイントです。
再びおもちゃを与える
しばらくしておやつを与えて再びおもちゃをワンちゃんに咥えさせます。同様の手順でワンちゃんの鼻先におやつを寄せて、ワンちゃんがおもちゃを自ら離した瞬間にほめておやつを与えます。このような練習を繰り返すことによりワンちゃんはおもちゃを放しても、大好きなおやつが待っていると学習し、咥えているものを解放することへの抵抗がなくなっていきます。こうすることにより咥えているものを離すという習慣が身に付きます。
指示語だけで出せ
口に咥えている物を離す際に、決めた指示語を聞かせるという練習を10回ほど繰り返し、おやつをあげずに指示語だけでワンちゃんが自ら口を開けてくれるかどうかをテストします。
ワンちゃんにおもちゃを咥えさせ、おやつを見せない状態で、1度だけはっきりと指示語を言ってください。この時、ワンちゃんが自ら口を開けてくれたら大成功です。ワンちゃんが指示語とそれに結びつけた行動を理解してくれたことになります。
しつけ方その3:実践編
くわえるものの魅力を高める
ワンちゃんが指示語に従って口を開けてくれるようになったら、徐々に咥えさせるものを変えてみましょう。初めのうちは飼い主さんが扱いやすい物を用いましたが、音の鳴るおもちゃや、デンタルガム、綱引き遊びをするときのおもちゃ、散歩中に使用するリードなど、最初は難しいかもしれませんが、理解してくれたワンちゃんならきっと次第に出来るようになると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「ハナセ」というしつけを愛犬に教えていない飼い主さんは意外と多いかもしれません。私もそうでした。幸い愛犬には噛み癖や拾い食いの癖は無いので、ヒヤッとする場面に出くわしたことはありませんが、もし愛犬にそのような癖があれば「ハナセ」は絶対に教えていたでしょう。これから犬を飼う人や、今も犬と暮らしている人も是非、知識として「ハナセ」の教え方や有用性を覚えてみてくださいね!