愛犬を褒めても喜んでくれない…理由は?
愛犬が「お手」と指示をしたらきちんとお手をしてくれた、あるいはしっかりトイレトレーニングを行うことができたというときには、飼い主さんが褒めてあげるという家庭が多いでしょう。しかし、「褒めても愛犬が嬉しそうじゃない」と感じたことはありませんか?実はこのような理由が関係しているのかもしれません。
1.褒めるときの声のトーンが低いから
まずは褒めているときの声のトーンに着目してみましょう。多くの犬は飼い主がかけてくれる言葉がポジティブな言葉であるか、あるいはネガティブな言葉であるかを声のトーンや声量などで見極めています。
声のトーンが高い場合にはポジティブな言葉である、つまり褒められていると判断しますし、反対に声のトーンが低い場合にはネガティブな言葉であると判断します。
もしも褒めているときに「偉いね~」と低いトーンや叱るときと同じテンションで声をかけたのであれば、犬は「褒められた」という実感を持てないため、喜んでいない可能性が考えられます。中には「怒られている?」とビクビクする子もいるでしょう。
2.来たばかりで信頼関係が築けていない
家に迎えてすぐしつけをしたという飼い主さんは多いでしょう。しかし、最初はどんな犬であっても、飼い主さんがかけてくれる言葉を理解してはいませんし、まだ人間と生活するという環境にすら慣れていないことも多いです。
家に来たばかりというタイミングで「よくできたね~!」「偉いね~!」と褒めても、犬は「どういうことだろう?」と褒められているということを理解していない可能性があります。これはまだ飼い主と犬との間に信頼関係が築けていないということも理由の1つです。
信頼関係を少しずつ築いていく上で、大好きな飼い主さんが嬉しそうに声をかけてくれる、という経験から、「これをしたら飼い主さんは喜んでくれる」「だから僕も嬉しい」といった感覚で褒められているということを実感していきます。
したがって、まだ家に迎え入れられたばかりの頃は信頼関係が築かれていないため、褒めてもあまり喜んでくれないということがあるのです。
3.タイミングが悪い
何かができたとき、あるいは良いことをしたときに褒める場合、この褒めるというアクションのタイミングも非常に重要となってきます。
褒める対象となる犬の行動に対し、すぐに褒めるということが基本ですが、時間が経ちすぎてしまうと何に対して褒められているのかを理解することができなくなってしまい、褒められたと理解することができません。
人間であれば言葉が通じるため、「そういえばあの時偉かったね」と言えば「褒められた」と伝わりますが、犬の場合は言葉自体を理解しているわけではありません。そのため、そのように褒められても「飼い主さんは何を言っているのだろう?」と疑問に思い終わってしまいます。
4.表情が無表情で褒められている実感が湧かない
皆さんは愛犬を褒める際、どのような表情で接していますか?もしも無表情や不機嫌そうな表情で褒めているのであれば、それが褒めても喜んでくれない原因となっているかもしれません。
最初に犬は声のトーンや声量でかけられた言葉がポジティブであるかネガティブであるかを判断するという話をしました。しかし、それだけではなく、犬は飼い主の表情を見て、そこから感情を判断することができます。
したがって、声のトーンを高くして褒めたとしても、表情がそのトーンに合っていなければ犬は混乱してしまうのです。
どうすれば喜びを感じてもらえる?
なぜ褒めているのに愛犬は喜んでくれないのかという理由についていくつかご紹介して参りました。これらの理由を踏まえた上で、どうすれば愛犬を褒めた際、喜びを感じてもらえるのか対処法を確認していきましょう。
まずは叱るときと褒めるときのメリハリをつけることが大前提です。例えば、叱るときは「ダメ」など短い言葉でピシャリと言い、この時低いトーンで顔も少しこわばった表情を見せると犬に伝わりやすいでしょう。
反対に褒めるときは自分の中で1番と言えるほどの笑顔で「よくできたね~!」と少し高いトーンで声をかけながら撫でてあげてください。撫でるという行動も犬にとっては「嬉しい」と感じるポイントになりますので、ぜひ大げさに撫でてあげてください。
また先ほど褒めるタイミングについても説明しましたが、時間が経過してから褒めても犬は何のことだか理解できません。褒めるタイミングはその行動が行われた直後です。これもしっかり実践していきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介したように、犬を褒めても喜んでくれない理由は様々です。正しくメリハリをつけ褒めることで、愛犬に「褒めているよ」と伝えることができます。犬側が褒められているか否かがわかりやすいように伝えてあげることが大切です。