飼い主が亡くなり孤独になってしまった犬たち
飼い主に捨てられてしまうという悲惨な結末を迎えてしまった犬が今でも多くいるということは周知の事実ですが、中には飼い主に捨てられたのではなく、飼い主が不慮の事故や突然病死してしまったことで孤独になってしまった犬も多く存在します。
その多くは飼い主だった人の親戚に引き取られたり、あるいは新しくもらい手が見つかることもありますが、中には次の飼い主さんが見つからず、殺処分されてしまうことも少なくありません。
愛する愛犬が自分が死んでしまった後、新しい飼い主が見つからず殺処分されてしまうという残酷な結末を迎えてしまわぬよう、私たち飼い主が生きている間に何ができるのかを考える必要があります。
愛犬のために準備しておくことは?
上記でお話ししたように、愛犬の最期の時まで一緒にいてあげたいと強く思っていても、事故や病気などで飼い主が先立ってしまうこともあります。そのために、私たち飼い主が日頃から準備をしておくことで、もしも私たちがいなくなってしまっても、幸せな生活を送らせてあげる事ができます。
後見人を探し頼んでおく
まずはもしもの事態が起こってしまった際に備え、新しく飼い主になってくれる人を探しておく必要があります。多くは家族やその他の親戚に頼むケースが多く、犬としても見知らぬ人よりも顔見知りの相手の方が幸せに暮らせると考えられます。
「この人にお願いしよう」と考えていても、事前に知らせておかなければ、いざ自分がいなくなってしまったときに、正しく対応してくれるかどうかはわかりません。
もしかするとその相手が「実はペット禁止のマンションに住んでいて…」ということも十分あり得ます。そのため、生前に相手にもしものことがあったらお願いできるかどうかを確認しておき、丁寧にお願いしておく必要があるのです。
愛犬のことを記した遺言書作成
近年、終活という言葉が広く知れ渡ると同時に、遺言書に関する情報も多く取り上げられるようになりました。主に遺言書には自分が持っている財産をどのように分配するかを記しますが、その中には大切な家族である犬も含まれます。
しっかり後見人になって欲しいと思っている相手に許可を得た上で、法的効力を使い、正しく次の飼い主のもとへ送り届けるためには、遺言書に記しておくと安心です。
「まだまだ自分は若いから遺言書を作成しに行くのは勇気が要る」という方も多いでしょう。その場合は、ノートなどに「○○さんに後見人になってもらう」ということを記し、さらに愛犬の性格や特徴、普段の過ごし方など、知っておいて欲しいことなどをすべてメモしておくと良いでしょう。
しつけはしっかり行っておく
自分がいなくなってしまった後、後見人になってもらう家族に少しでも迷惑がかからないよう、必要最低限のしつけを行っておくことが大切です。
必要最低限のしつけとは、お座りや待てなどの基本動作やトイレトレーニング、無駄吠えをしないようにしつけるなど、一緒に過ごす上で必要なしつけを指します。また散歩時には飼い主の言うことを聞くようしつけておくことも大切です。
しかし、しつけをしっかりと行っていても、急な環境の変化によって、今までできていたことができなくなってしまうということもあります。この事態を考慮する場合には、なるべく後見人には今まで犬を飼った経験のある人を選ぶと安心です。
社交性を身につけさせておく
今の飼い主であるあなただけではなく、他の人に対しても社交的に接することができるよう、社交性を身に付けさせておくことも大事です。
社交性の高い犬であっても飼い主が死んでしまい、新しい家族に引き取られることは非常にストレスがかかります。もしも社交性が低く、飼い主以外には懐かないという犬の場合、新しい家に引き取られてもまったく慣れず、新しい家族だけでなく愛犬にも過剰な負荷がかかってしまいます。
したがって、散歩時に他の犬やその飼い主さんと触れ合ったり、一緒に出掛けることで他の人と触れ合う機会を増やし、社交性を身に付けておくことも大事です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。このように飼い主側が先立つことは絶対ないとは言い切れないため、もしもの時のために今回ご紹介した4つの準備を行っておくことは重要です。準備しておいて損はありませんので、ぜひ今日から実践していきましょう。