犬が自分の身体を舐めているときの心理とは?
犬が飼い主の手や口を舐めるときは、甘えたいというアピールであったり愛情表現の1種である事が多いです。しかし、犬が自分自身の身体を執拗に舐めるのは、どのような心理が働いているのでしょうか。
1.「暇だなぁ~」
まずはすることがなく、暇であることが原因です。おもちゃを与えても1人遊びが上手な子とそうでない子がいます。そのため、後者の場合、あるいはたくさんおもちゃで遊んでしまった後は何もすることがなく、手持ち無沙汰となってしまっている状態です。
「暇だし、することがないなぁ」という心理は人間にもありますが、その時、何か暇を潰そうと手遊びをしてしまう癖を持つ人もいます。犬の場合、自分の身体を舐めてやり過ごそうとする子が多いのです。
最初はグルーミング(毛繕い)のような感覚で始めた行為ではありますが、それを続けてしまうことで癖になってしまい、執拗に自分の身体を舐めるという状況ができあがってしまいます。
2.「なんかイライラする」
犬が自分の身体を執拗に舐めているときは、何かしら不安なことやストレスを抱えていることが多いです。人間にも「イライラするな」と不機嫌なときがあるように、犬にもイライラしてしまいどうしようもないときがあります。
原因は様々ですが、このイライラを落ち着けるために、別のことに意識を集中させようと自分の身体を舐める行為に走る子は非常に多いです。
お腹の辺りを舐める子もいますが、前足を集中的に舐める子が多く、イライラを沈めるために始めた行為に夢中になってしまい、飼い主さんが声をかけても止まらなくなってしまうこともあります。
3.「飼い主さんが構ってくれない」
3つ目の理由として、こちらも不満やイライラが関係していますが、「飼い主さんが構ってくれない」という理由が挙げられます。
飼い主さんに構ってもらったり、遊んでもらうことは、犬にとってとても幸せな時間です。コミュニケーションやスキンシップは非常に重要な日課の1つですが、それを疎かにし、まったく構ってあげないとストレスから身体を舐め続けてしまうことがあります。
身体を舐め続ける前に愛犬が飼い主さんの方へ近寄って行ったり、近くまで来てじっと見つめてきたということはありませんか?その場合は「飼い主さんに構ってもらいたい」という気持ちの現れかもしれません。
4.「満足です」
ここまで不満がある時やストレスを感じているときに身体を執拗に舐めることが多いという話をしてきましたが、実はそれだけではありません。まったく反対の心理が働いているときにも犬は自分の身体を舐めることがあります。
その心理とは「満足しました」という気持ちです。ごはんを食べ終わった直後であったり、散歩に行って帰ってきた直後などに見られることが多いです。「お腹いっぱいで満足」「散歩楽しかった」といった気持ちからリラックス状態であることを表しています。
この場合、上記で紹介した3つの心理とは違い、執拗に舐めるのではなく、軽く身体の一部分を舐めることがほとんどです。どのような状況であるか、また舐めている時間は短いかという点から見て判断しましょう。
舐め続けると皮膚炎を起こす恐れも
犬が自分の身体を執拗に舐めているときは、ストレスや不満を抱えていることが多いことを理解していただけたのではないでしょうか。しかし、この行為を放っておいてしまうと癖になってしまい、延々と続けてしまう恐れがあります。
さらにリスクとして、同じ部分を舐め続けてしまうことにより、犬のざらざらとした舌の表面によって皮膚が傷つけられてしまい、炎症を引き起こしてしまう恐れもあるのです。
あまりにも長々と身体を舐め続けているようであれば、炎症を起こしていないか確認し、皮膚に異常が見られる場合には、一度獣医さんに相談してみましょう。塗り薬などをもらえることがあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬が自分の身体を舐める理由の多くは不満やストレスが関係しています。「舐めすぎでは?」と気になったら、まずは愛犬が何に対してストレスや不満、不安を感じているのか原因を探り、その原因を排除してあげるよう努めましょう。