犬のホールディングとは?
「ホールディング」とは、飼い主さんが座った状態で、わんちゃんのお腹が見える状態(仰向け)に抱っこする事を言います。
ホールディングの利点
「抱っこをするだけで何でスキンシップが上手になるの?」と思う方もいると思いますが、犬が人にお腹を見せる体勢は、「相手に従う」という意味があります。そのため、この姿勢を覚える事で、「飼い主さんに従う」事を覚えます。
また、この体勢に慣れることで、人から触られることへの抵抗感を無くし、リラックスできるようになります。「安心感」を与える事で、わんちゃんとの大切なコミュニケーションを促進する事が出来るのです。
犬を上手にホールディングするための練習方法
①抱っこしてホールディングの姿勢へ持っていく
まず、わんちゃんの両脇を後ろからしっかりと持って抱っこし、そのまま膝の上に仰向けに寝かせましょう。
この時、持ち上げる手は、両脇腹をしっかりと持って抱っこしてあげましょう。
また、わんちゃんの姿勢が不安定にならないように、わんちゃん背中が人の太ももに沿うように寝かせるのもポイントです!
②上手に出来たらご褒美をあげる
ホールディングできた時点で、褒めながらおやつ等のご褒美をあげます。
初めてやると、違和感からかバタバタと抵抗してしまう場合もありますが、絶対にわんちゃんを離さないで下さい。もし、わんちゃんを離してしまうと、「嫌がれば辞めてくれるんだ」と誤解してしまいます。ここはお互い我慢です!!
また、そのまま良い子にできていたら褒めながらもう一度ご褒美をあげましょう。不定期で構いませんので、何秒かおきに褒めてあげると効果的です。
もしバタバタと暴れてしまったら、その時には静かに待ってあげて、わんちゃんが落ち着くのを待ちましょう。お腹を優しく撫でたり、落ち着かせる事ができたら、その時はご褒美をあげて下さい。
③わんちゃんを解放してあげる
わんちゃんが落ち着いているタイミングで、ホールディングを修了しましょう。解放した後は、遊んであげたり褒めてあげましょう。
なお、バタバタしたり、わんちゃんが落ち着いていないタイミングでは、絶対に開放しないでください。流れに任せて離すのは、思わぬケガや事故に繋がるので気をつけて下さいね。
(解放するタイミングを決めるのは、あくまで「私たち飼い主」という事を常に頭に入れておいて下さい)
練習は根気よく、繰り返し行う事が重要
わんちゃんが、ホールディングを覚えるまで、①〜③の方法を繰り返し練習していきましょう!
もし1人でホールディングを行う場合、抱っこするのがやっとの状態なんて事もあります。もし一人ではご褒美をあげるの余裕がない時には、友人やご家族にお願いして、ご褒美をあげる役を手伝ってもらうと楽です。
また、ホールディング中に膝の上でリラックスして寝てしまう場合がありますが、そこまで出来るようになれば上出来です!「膝の上でお腹を見せて安心して寝る」のはつまり、「愛犬が心を許している状態」なんです♪
犬のホールディングの応用
ホールディングができるようになったら、それで終わりではありません。ここからが大事です。
ホールディングの体勢のまま、手足、耳、顔など体の色々な所を優しく触ってあげる練習をします。体をチェックして、健康状態を確認してあげましょう。
ホールディングを利用した健康チェック
- ①わんちゃんを「ホールディング」する
- ②ホールディングのまま手(足、耳、尾)を触る
- ③ご褒美をあげる
①〜③を繰り返し練習して、慣れてきたらご褒美を2回に1回、3回に1回と減らしていきます。
もしもすごく触られることに敏感な場合、最初は長く噛めるようなジャーキーなどを手で持って、ご褒美をあげながら体を触っていくと上手にできます。
わんちゃんの体を触る事が出来るようになったら、②の部分をスリッカーブラシに持ち替えて撫でるところから、同じようにやってみるとブラッシング上手にもなれます。
この体勢でリラックスして体を触れるようになれば、普段のお手入れも簡単になりますね。
まとめ
「大好きな愛犬、、でもここは触れないの。」なんて方は結構います。可愛い愛犬だからこそ、日々の生活の中で沢山触って、コミュニケーションをとりたいですよね!まだ小さくて抱っこもしやすい子犬の頃からホールディングすることで、わんちゃんも人に触れることが大好きになります。
もちろん、ホールディングは成犬のわんちゃんからでも練習することはできます。しかし、成犬だと今までに培ってきたものがあり、むやみにやると噛んだりする子もいるので、危ない時には首輪とリードをつけたり2人でやったり子犬よりも地道にやる覚悟で始めて下さい。
ぜひホールディングで、ご自宅のわんちゃんも人に触られるのが大好きな愛されわんちゃんになって欲しいです!