犬のしつけは遊びの延長であれ!
ボールで遊んでいて飼い主にボールを渡したらまた投げてもらえる、飼い主の近くに行き座ったら褒めてもらえる、待っていたらその後名前を呼んでもらい褒めてもらえるなど、飼い主の言うことを聞いた後には嬉しいことが待っているという基本で進めていきます。決して言うことを聞かせるだけの威圧的で褒めてもらえないしつけは犬にとっても人間にとっても苦痛なだけです。苦痛な事を繰り返し学ぶことは出来ません。しつけをしていて飼い主がつまらないと思ったらやり方をかえて工夫してみましょう。
犬のしつけには段階がある事を理解する
しつけは長くやりすぎない
犬の集中力持続時間は15分と言われています。成功するまでやりたい気持ちはよくわかりますが、犬に嫌みが残らないように要領よく短時間で行いましょう。
始めと終わりは飼い主が決める。
犬の集中力が切れて、犬の気持ちでフェイドアウトして終わるのは避けましょう。犬主導の癖がついてしまいます。「おわり」や「よし」など、しつけを終了して解放する言葉を統一して使いましょう。
必ず最後は簡単なコマンド(指示)で成功して終了する。
まだ成功していないしつけを取り組んでいて、うまくいかないまましつけを終了すると、犬に良いイメージが残りません。すでに取得している簡単なコマンドで指示し成功させて思いきり褒めてからしつけ時間を終了しましょう。
成果を焦らない
犬種や個性によってしつけの習得スピードは大きく異なります。「3歩進んで2歩下がる」まさにしつけとはそういうものです。
昨日出来ていたことが今日は出来ないという場面がたくさん出てきます。「昨日あんなに上手に出来たのに。今日も絶対に出来るまでやる。」というのは禁忌です。失敗体験は少なくするべきなのです。
失敗体験を重ねると犬はどんどん自信を失ってしまいます。一度自信を失うと意欲を回復するまでに時間を要します。焦りはかえって遠回りになってしまいます。愛犬の特徴を理解し焦らずに取り組みましょう。
愛犬の現状にあったしつけから始める
お手やおかわり等はコミュニケーションのうちの1つであり、しつけではありません。しつけの基本的な5つの進め方は以下の順です。
- 1.アイコンタクト
- 2.ツケ(または「あとへ」)
- 3.座れ
- 4.伏せ
- 5.来い
犬とのアイコンタクトの重要性
アイコンタクトは、愛犬と飼い主が最初に習得します。視線を合わせる事で、次に飼い主がどんなコマンドを出すのか「聞く耳」を持てるようになります。
名前を呼び、アイコンタクトが取れたら3秒維持してからご褒美のおやつをあげます。初段階はどんどんおやつをあげて、名前を呼ばれてアイコンタクトを取ると良いことがその後に待っていると覚えます。
成功率があがったら、おやつの回数を減らし、また時々与えます。繰り返すうちにおやつがなくても出来るようになります。あまりおやつに興味を持たない子はボールやおもちゃを使って下さい。その際、音が出るおもちゃで気を引きましょう。
アイコンタクトが出来るようになったら次の段階の「座れ」に進んでみてくださいね。
まとめ
しつけは他の月齢や年齢の子と比べずに、個々のペースを見極めて取り組むことが大切です。そして、繰り返しですが、復習を大事にし、出来た=褒めてもらえるという事を忘れずに楽しみながら学びましょう。