人の感情を読み取る能力
犬には人の感情を読み取る能力があり、人が悲しんでいると寄り添い、人が喜んでいると一緒に喜び、人の表情などから感情を読み取っているようです。
人の表情を見ることでポジティブな感情なのかネガティブな感情なのかを判断することができ、その感情に対してどのような行動をするべきなのかを判断しています。
人が悲しんだりイライラしているとき
人の表情や行動から悲しみやイライラを読み取り、寄り添って慰めるべきなのか?遠くからそっと見守るべきなのか?どのような行動をするべきなのかを判断します。
うちの愛犬たちも、どのような行動をするべきなのかしっかり判断することができており、私がそばに来て欲しいと感じているときにはそっと寄り添い、放っておいて欲しいと感じているときには自分の寝床に入って様子をうかがっています。
もちろん、楽しいことや嬉しいことは共有し、愛犬の表情が明るく楽しく嬉しそうにしていることもわかります。犬の表情はコロコロ変わりますし、言葉を交わすことができなくても、表情から感情を読み取ることができ、お互いの気持ちを理解することができますよね。
写真でも判断することができる?
笑った顔と怒った顔の写真を見せるという、とある実験が行われました。
犬たちに与えられた課題は下記のようなものであり、課題をクリアするとご褒美をもらうことができました。
課題
- 連続して笑った顔の写真を選ぶこと
- 連続して怒った顔の写真を選ぶこと
実験の結果、犬は人の笑った顔と怒った顔をしっかり区別することができたそうです。
とくに、ボーダーコリーやジャーマンシェパードドッグの成績が良かったようなのですが、犬は人間に例えると2歳~3歳くらいの知能レベルを持つのではないかと言われており、その中でもボーダーコリーやジャーマンシェパードドッグはとくに知能が高いとされている犬種です。
どのように感情を読み取っているのか
犬は人の表情から感情を読み取ることができますが、見ているのは顔の右半分だけなんです。もし、人の顔が写った写真を逆さまに見せたとしても、顔の右半分を見ることができます。これは犬だけが持つ、独特な能力なのではないかとされています。
会話から人の感情を読み取る
犬は人の表情からだけではなく、会話からも感情を読み取ることができます。人の言葉の母音と子音を聴き分け、会話や言葉のトーンや言い方などからも感情を読み取ることができるのです。とある研究によると、犬も人と同じように言語処理をしているのではないかとされています。
犬に嘘はつけない
犬は人の言葉を理解することはできませんが、聴き分けて言語処理をすることができます。
「おやつは持ってないよ」と言った場合はどうでしょう。“今日は食べ過ぎだから、もうあげない”という人の心の中を読み取ってしまうのでしょうか。それとも、優れた嗅覚によって、おやつのニオイを嗅ぎ取ってしまうでしょうか。
または、おやつを隠してある場所を知っているかもしれません。「おやつは持ってないよ」その言葉を理解することはできなくても、人の表情や言い方やトーンなどによって「嘘だ!」とバレてしまうことがあるかもしれません。
愛犬は飼い主さんのことを普段からしっかり観察し、理解していますし、嘘は簡単にバレてしまうのではないでしょうか。
まとめ
犬は人の感情を読み取ることができます。飼い主さんの機嫌が良いときと悪いときを区別することができ、自分はどのような行動をするべきなのかを判断しています。
家族がケンカをしていれば、止めに入ってくれる犬もいるでしょうし、そっと部屋を出て行く犬もいるでしょう。迷惑そうな表情をして見ている犬もいるかもしれません。
犬が人の感情を読み取るのは、人のコミュニケーションをとりたいと考えているからなのではないでしょうか。愛犬と飼い主さんや家族との良い信頼関係が築けると嬉しいですよね。