犬がじっとしている時の心理とは?
急にピタッと愛犬が止まり、じっと動かなくなるという場面を見たことはありませんか?飼い主としては「どうしたの?」と声をかけたくなるほど、異様な空気が漂っていることがありますよね。一体、なぜ急にじっと静止するのでしょうか。
1.何か注意を引くものがある
まずは愛犬にとって何か注意を引くものがあるからという理由が考えられます。人間にとっては些細な物や音であっても、愛犬にとっては「何だあれ!」「聞いたことのない音だぞ!」と興味深い物なのかもしれません。
例えば、今まで家に無かった物を買ってきた際、好奇心の強い犬であれば近付いていき「これは何?」というように匂いを嗅ぎ始めます。しかし、警戒心の強い犬の場合、「何だあれ…怪しい物じゃないよね?」とじっと動かず、それを凝視することがあるのです。
これは、じっと自分が動かず音を立てないことで、より対象物が何かを注意して観察するという意味があります。なるべく他の音を遮断させて、じっくり判断したいという気持ちの現れなのです。
2.警戒心から「家に誰かがやってきた!」
続いて誰かが家にやってきた際に見られる警戒心から来る行動という理由です。一体、家に誰がやってきたのかを知るため、耳をすませて声などを聴き取ろうとしているのです。そのためには、前述したとおり、自分も動かず、なるべく余計な音を遮断させて対象者の特定に努めようとします。
もしもここで家族や何度も来ているような知っている人の声が聞こえれば、「あぁ、お母さんか!」「あの人が来たんだ!」と理解できるため、そのまま落ち着くことが多いです。中には早く会いたいという理由から、嬉しそうにドアに向かっていく子もいるでしょう。
しかし、もしも知らない人の声が聞こえた場合、多くの犬は「誰だ、おまえは!怪しい者じゃないのか!」というように、対象者に向かって吠えたりします。しつけによって吠えないように訓練されている子も、唸って飼い主さんに知らせようとする子が多いです。
3.外を気になる犬が歩いている
来訪者もなく、特に家の中に気になる物もないようであれば、家の外に犬が歩いていないかどうかを確認してみましょう。犬は外を歩く犬の足音すらも聴き取ることが出来ます。また足音だけでなく、匂いで感知することもあるのです。
したがって、よく散歩で会う犬が外を歩いている時や、男の子であれば気になる女の子が外を歩いている時にじっと耳をすませ、「もしかしてあの子かも?」と音や匂いを区別しようとしているのです。
どんな病気の可能性があるの?
犬がじっとしている時は、警戒や相手が誰であるか特定しようとしている時に見られるということがわかりました。しかし、これらに当てはまらない場合には、病気の可能性もあるということを頭に入れておきましょう。
基本的に病気が原因でじっとしている場合には、病気により体に違和感を感じ元気がない状態であることが多いです。夏であれば軽い熱中症になっている危険性があるため、水分補給をさせたり、室内の温度を下げたりという対策が必要です。他には痛みのある場合も動かずじっとしていることがあります。
また犬が食べてはいけない有害な物を食べてしまったことによる食中毒の可能性も考えられます。特にチョコレートやネギといった犬にとって猛毒となり得る物は非常に危険です。少しでも「もしかしたら」と思うようであれば、病院へ連れて行きましょう。
そしてじっとしているという行動は、ぐったりしているという様子と表裏一体です。この様子に加え、嘔吐や下痢などを伴うようであれば、風邪という可能性だけではなく、感染性の病気の可能性も考えられます。
犬の様子から「もしかしたら病気かも」と感じるようであれば、手遅れになる前に、すぐに病院へ連れて行き、獣医さんに診てもらうようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬がじっとしている時は、何かに注意している可能性も考えられますが、病気の可能性も捨てきれません。最後にお話ししたとおり、少しでも病気の可能性があるならば、迷わず病院へ連れて行ってあげてください。