なぜ匂いを嗅いでばかりいるの?
思いっきり走らせてあげたい!他の犬たちと遊ばせてあげたい!そう思ってドッグランへ行ったけど、匂いを嗅いでばかりで全然遊んでくれない、そんな犬もいますよね。
私も何度かドッグランへ行ったことがあるのですが、ずーっとドッグラン内の匂いを嗅いでまわっている犬を見たことがあります。
なぜそんなにも匂いを嗅ぎたがるのでしょうか。
情報を収集しているんです!
ドッグランで匂いを嗅いでばかりいる理由は“情報を収集するため”です。犬はいろんな場所の匂いを嗅ぎたがりますが、私たちがテレビやインターネットで情報を収集することと同じように、犬たちは匂いを嗅ぐことで情報を収集します。
縄張りとマーキング
犬には縄張りがあり、とくに雄犬はおしっこをかけることで自分の縄張りにマーキングをし、「ここは僕の縄張りだぞ!」と主張します。その場所の匂いを嗅ぎたがるのは、自分の縄張りが荒らされてはいないか、情報を収集するためです。
雄犬ほどではないものの、雌犬の中にもマーキングをする犬がいますが、雄犬と同じように縄張りを主張するためです。去勢手術や避妊手術をしていない犬に多いのではないでしょうか。
匂いから得られる情報とは?
犬は、おしっこのニオイを嗅ぐだけでたくさんの情報を得ることができます。
- 誰がマーキング(おしっこ)をして行ったのか
- いつ、この場所を通って行ったのか
- どのような犬が通って行ったのか
などの情報を得ることができ、もっと細かい内容であれば、
- 犬種
- 性別
- 大きさ(体格)
- 年齢
- 強さ
などの情報を得ることができます。
犬社会のルール
マーキングをすることや匂いを嗅ぐということは、犬社会のルールです。マーキング(おしっこ)は名刺代わりであり、犬にとっての挨拶です。自分の縄張りを主張するだけではなく「ここを通ったよ」という挨拶でもあるんです。
マーキングするとき・マーキングしないとき
自分の縄張りを主張するためにおしっこをかけてマーキングをしますが、マーキングするときと、ただ匂いを嗅いだだけでマーキングしないときがあると感じたことはありませんか?
雄犬に多いことなのですが、おしっこのニオイから相手の犬種・性別・大きさ・年齢・強さなどの情報を得ることで、「これはとても強い相手だ」と感じれば、争いを避けるためにマーキングをせずに通り過ぎようとするんです。
「これはお友達のニオイだ」と感じれば挨拶としてマーキングしますし、自分よりも弱い相手だと感じれば「ここは俺の縄張りだぞ!」と主張するためにマーキングします。
ドッグランで匂いを嗅いでばかりいる理由
犬が匂いを嗅ぐ理由は情報を収集するためであり、ドッグランで匂いを嗅いでばかりいるのも情報を収集するためです。どんな犬が来たのか、名刺代わりのニオイを嗅いでまわっているのです。
人の匂いを嗅ぐ
ドッグランに来ている人の匂いを嗅いでまわる犬もいますが、同じように情報を収集するための行動です。人の手の匂いを嗅ぐ場合、相手が自分に対して敵意を持ってはいないか、敵意の有無を確認しようとしています。
人の足の匂いを嗅ぐ場合、知っている相手であるかどうかを確認しようとしています。記憶にある匂いであれば、知っている人だ・会ったことのある人だ、と判断することができます。
人のお尻や股間の匂いを嗅ぐ犬もいますが、犬はお互いのお尻の匂いを嗅ぎ合うことでコミュニケーションをとっています。人に対しても同じようにし、コミュニケーションをとろうとしているのです。
まとめ
ドッグランで匂いを嗅いでばかりいるのは情報を収集するためです。せっかくドッグランに来たのに!と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、犬にとってはとても大切なことであり、必要なことなんです。
飼い主さんの匂いや他人と匂いをしつこく嗅いできて不快に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、コミュニケーションのひとつだと考えてみてはいかがでしょうか。