犬に咬まれないようにする方法
犬に咬まれないようにするためには、犬の行動に隠された意味や本能をしっかりと理解することが大切です。これらを踏まえながら、犬に咬まれないよう、初めて会った犬に対してどのような行動をとるべきか、しっかり理解しておきましょう。
1.まずは飼い主さんと仲良く話す
飼われている犬であれば、犬に注目する前に、まずは飼い主さんとお話ししましょう。「なぜ飼い主さんと?」と思うかもしれませんが、飼い主同士、コミュニケーションをとる事が大切ですし、何よりも相手の犬が信頼している飼い主さんと仲良くする事で、「飼い主さんと仲良くしているから、この人は悪い人じゃないのかも」と思わせるためです。
犬は元々集団行動をしていたため、基本的にリーダーの命令に従ったり、リーダーの様子を見て判断するという習慣がありました。そのため、リーダーとして認識されている飼い主さんと親しげに話す事で、「敵じではない」と認識させるのです。
また飼い犬が咬みつこうとする理由には、自分を守るという理由だけでなく、リーダーである飼い主さんを守ろうとする防衛本能が働いている事が多いです。その点においても、飼い主さんと親しくする事で、咬みつかれる事態を防ぐ事ができます。
2.自分の匂いを嗅がせる
犬は相手の匂いを嗅ぐ事で、その相手がどのような犬、あるいは人間であるかという情報を得ます。相手の情報を何も得ていない内に触ってしまったり、急に近付いてしまうと、驚いてしまい、警戒心を強める事があります。
そのため、飼い主さんが散歩させている犬に初めて会った際は、手を少しだけ近付け、匂いを嗅いでもらうという事が大切です。
しかし「手を近付けたら咬まれるのでは?」と思う方もいるかもしれません。先ほど飼い主さんと親しげに話すという方法をご紹介しましたが、その時点で強い敵意を見せてこなかった場合には、少し近付けても問題ありません。もしもこの時点で強い敵意を向けて続けている場合には、止めた方が良いでしょう。
3.目を合わせない
犬はジッと目を見つめられると、「この人は自分に敵意がある」と認識します。犬の世界では、相手の目を見る事は攻撃態勢に入っている事と同じ意味を持っているからです。
自分に攻撃してくるかもしれない相手と対峙する時、犬は2つのパターンを見せます。1つは「こちらは敵意はありません」と攻撃しない事を示すパターンです。もう1つは、今回の本題となっているように「敵意があるならば、こちらも攻撃するぞ」と威嚇してくるパターンです。
このように目を見つめてしまうと犬は防衛本能を高め、噛みつくという行為に至る可能性があります。そのため、まず知らない犬に遭遇したら、目を合わせないように注意しましょう。特に野犬の場合には、目を合わせない事が大事です。
しかし、まったく姿を捉えていないというのも怖いので、視界の端に常に犬を捉えておくようにし、ゆっくりと距離をとるようにしましょう。
犬に敵意を向けられたら?
では、もしも犬に敵意を向けられた場合には、どのように対処するべきなのでしょうか。基本的には飼い犬の場合、飼い主さんがその場にいますので、飼い主さんが制してくれる事が多く、これらの方法を行う相手は野犬となります。最大限の注意を保ちつつ行ってください。
4.背を向けずにゆっくり後ずさり
まず初めて会う犬が自分に対して敵対心を持っている場合、「ヴー」と低い声で唸り声を上げながら、歯を剥き出しにしてきます。このような表情をしている場合には、基本的に近付かないであげる事が一番の最善策です。
しかし、もしも近付いた後にこのような表情になった場合には、背を向けずにゆっくりと後ずさりしましょう。
「逃げなきゃ」という本能で背を向けて逃げようとすると、犬の本来持っている狩猟本能を刺激し、追いかけてくる事があります。そのため、その犬から遠ざかる際には、必ず背中を向けず、ゆっくりと立ち去るようにしましょう。
5.他に注意を向ける
他に注意を向けるというのも1つの方法です。噛みつこうとしている犬は、常にこちらの様子を伺うように警戒しています。つまり、噛みつこうとしている相手に注意を向けているのです。
そのため、自分ではなく自分以外の別の物に注意を引かせる事で、一時的に敵対心をこちらから背けるという方法です。
他に注意を向ける方法には、自分が持っている何かを別の方向に投げてみるという事が、最も手っ取り早いでしょう。特に落とした際に少し音が鳴るような物であれば、より注意を引く可能性が高くなります。
この方法を試す際には、投げる方向に他の人がいないかどうかを確認し、周りに車が来ていないかなども確認するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介したように、犬の中でも野生化した犬は特に凶暴と化していることが多いです。もしも知らない犬に遭遇したら、まずはあまり目を合わせないようにし、近付いてきたら、背を向けずゆっくり後ずさりしながら距離をとるようにしましょう。