融雪剤とは?
融雪剤とは雪を溶かすためのもので主な成分は塩化カルシウムです。
地面に散布して雪を溶かします。
塩化カルシウムは比較的強い塩で、濡れた素手で融雪剤に触れると軽い火傷となって皮膚炎を起こすこともあります。
使用するさいにはゴム手袋やマスク、保護メガネなどを装着して素手では触らないようにしなくてはいけません。
直接触ることができないのでシャベルやスコップなどを使用して撒きます。
撒く道路の状態によって適切な散布量が異なるため、多く散布してしまうこともあります。
植物にかけると枯れてしまう可能性もあります。また鉄や金属は塩がつくと錆びる可能性があるので、ついてしまったらよく洗い流さなくてはいけません。
子どもやペットの手に届く場所には置かないようにしてください。
融雪剤の犬への影響
冬は雪の降る地域では融雪剤が散布されていることが多く、注意が必要です。
融雪剤の主な成分である塩化カルシウムによって、犬の肉球が炎症を起こす可能性があるためです。
また手足や毛に融雪剤がついてしまった場合、これを舐めてしまうと胃腸炎になる可能性があります。
融雪剤は白く見えにくいため気付かずに融雪剤の上を歩くことが多いです。
犬には防寒具や靴下などをはかせて体を保護するのが1番効果的でしょう。
その他の冬の対策
夜の散歩対策
冬は日が沈むのもはやく、いつもの散歩時間でも暗くなってしまうことがあります。
そんなとき車からは犬が見えにくく、接触してしまう危険があります。
そんな事故を回避するために重要なのが、暗い中でも目立つことです。
首からぶら下げる点滅するタイプのライトや、反射板や反射テープを利用したハーネスや首輪、洋服などの利用がオススメです。
また飼い主さんも黒い洋服などは避け、洋服の一部やカバンなどに反射テープや点滅するライトなどをつけておきましょう。
できれば外灯が多い場所を散歩したほうがいいのですが、そういう場所ばかりではないので出来る限りの対策をしておきましょう。
また、暗くなると犯罪も増えます。犬を連れているからといって安心はできません。
犬を誘拐するという犯罪もあります。
そのため、防犯対策もしっかりとしておいてください。
ひとりでは散歩をしない、人が多いところを歩く、暗いところは歩かない、毎日同じ時間には歩かない、などの対策をとりましょう。
しもやけ対策
冬になると犬も悩まされるのがしもやけです。
寒さや冷えによって血流が悪くなり起こる炎症のことです。
外気と触れる部分である耳たぶ、頬、肉球、尻尾などがしもやけになりやすい部位となります。
寒さに強い犬もいますが、露出している部分は弱いので注意しましょう。
散歩をする際に、耳が大きい犬にはスヌード、毛が少ない犬には洋服、そして靴下や靴など体を保護するものをつけるのも対策のひとつです。
家の中では気温によって快適な室内を維持できるように工夫してみましょう。
雪玉対策
犬を雪の中で遊ばせていると雪の塊が体にくっついて、どんどん大きくなっていくことがあります。
特に毛が長い犬種は雪が毛につきやすく、全身に雪玉がついていることも珍しくはありません。
雪玉が大きくなってその重さで毛が引っ張られて痛がったり、肉球の間などに雪玉ができてしまった場合はしもやけの原因にもなります。
雪玉をとるにはお湯で溶かしてとるのが1番簡単なのですが、外ではそうったこともなかなかできません。
対策としては全身を覆うタイプの洋服をオススメします。普通の洋服にレインコートを重ねても良いかもしれませんね。
隙間があるとそこから雪がはいってくるので、できるだけ隙間を作らないようにしましょう。
また少量のベビーオイルをぬって雪玉がつきにくくするという方法もあります。
体温調節対策
散歩に行く時には犬の種類、年齢、体調にあわせて温かい洋服を着せてあげてください。
しかし洋服は室内と室外との気温差を防ぐためにきるので、室内に入ったら脱がせるか室内用の洋服に着替えさせてあげてください。
もし濡れていたらタオルで拭いてドライヤーで乾かしてあげると良いでしょう。
体が冷えているようなら温かい場所にクッションなどを準備して体力を回復させることができるようにしてください。
雨の日は散歩を控えめにするか中止にするという配慮もしてあげるといいですね。
大切なのは気温差で体に負担をかけないことです。
まとめ
雪を溶かすための融雪剤は人間にとっても犬にとっても触ると危険なものです。
色が白いので雪の降っている場所だと見つけにくく、気付かずに犬が踏んでしまい帰宅してから炎症を見つける、ということもあります。
融雪剤が撒かれている道は避けて散歩するか、靴を履かせるなどの対策が必要でしょう。
その他にも寒い冬には気をつけなければいけないことが多くあります。
ひとつずつきちんと確認しながら散歩の準備や帰ってからの行動を考えると良いですね。