愛犬が興奮した時に落ち着かせる方法
まずはもしも愛犬が散歩の際、あるいは家の中で急に走り出すなど興奮した様子を見せた時に、どのような方法で落ち着かせることができるのかをご紹介します。
1.原因と引き離す
まず興奮している時は何かしら原因があります。もしも「楽しい」「嬉しい」という感情から興奮しているのではなく、「怖い」といったネガティブな感情からパニックに陥っている状態であれば、その原因を犬から引き離すことが1番早い方法です。
例えば掃除機の音が怖くて興奮してしまっているのであれば、一度掃除機を止め、犬を違う部屋に連れて行ってから再度掃除を行うなど、少しの工夫が必要です。
もしも雷や花火といった飼い主にはどうしようもできない原因であれば、興奮を引き起こしている原因に注目を集めるのではなく、おもちゃで遊びに誘ったり、おやつを見せたり、他の音を出してそちらに気を引かせるなど、注意を逸らすと良いでしょう。
2.飼い主が冷静になる
愛犬が興奮している姿を見て「どうしよう」「早く落ち着かせなきゃ!」と慌ててしまう飼い主さんも少なくないと思います。しかし、飼い主さんが焦ったり、そわそわしてしまう様子を犬に見せることは良くありません。
飼い主さんが焦っているのを見たり、走っている自分を「待ってー!」と高い声で追いかけてくるのを見てしまうと、犬はポジティブな感情の興奮状態であれば「飼い主さんも楽しいのかも!」と余計にはしゃいでしまいますし、反対にネガティブな感情の興奮状態の時に、飼い主さんの上記のような様子を見てしまうことで、「本当に大変なことが起きている」と余計に恐怖心を煽ってしまいかねないからです。
まずは飼い主さんが冷静に、落ち着いた態度を愛犬に示すことが重要です。そこで「大丈夫だよ」などと声をかけるならば、落ち着いた態度に加え、なるべく低い声で、短い単語を使って声をかけることで、余計に興奮することを防ぐことができますし、愛犬に落ち着きを取り戻させるきっかけを作ることができます。
3.基本動作を試す
こちらは次に紹介しますが、普段から教えておくという事前準備が必要となりますし、飼い主さんと犬との上下関係が正しく構築されていることが前提となります。
基本動作というのは「待て」「おすわり」「お手」などの基本的な芸を行う動作を指します。普段からこの動作を自然にできるよう繰り返させておくことで、いざ興奮してしまった際に行うことで、一度冷静な状態に戻すことが可能です。
しかし、最初にもお話しした通り、犬が飼い主さんに対して上の立場である、リーダーであるという認識を持っていなければ、成功しませんので、日頃からしっかり上下関係を構築しておくことが大切です。
愛犬を興奮させすぎない対策
その時に落ち着かせる方法ではなく、普段から愛犬が興奮しすぎないようにできる方法もあります。事前に外出する予定がある時などは、興奮しすぎて飼い主さんがコントロールできないという状況にならないよう、準備しておくと良いでしょう。
基本動作をできるようにしておく
先ほどもお話しした通り、基本動作というのは犬に冷静さを取り戻させ、落ち着かせるために非常に効果的です。そのため、まずは基本動作をできるようにしておくと興奮しすぎを防ぐことができるでしょう。
また、基本動作をさせるということは、犬が飼い主の言うことを聞くということにも繋がってきますので、上下関係を正しく構築することもできます。
興奮している犬を落ち着かせる為には、「飼い主が自分のリーダーである」と信頼させることが絶対条件です。リーダーの落ち着いている姿を見て、「この人がいるからきっと大丈夫だ」「この人の言うことは聞かなきゃ」と思わせるのです。
まずは「お座り」から初め、お手、おかわり、伏せなどの一連の動作をしっかり覚えさせましょう。興奮しそうになったら、この動作を行い、直前に興奮を防ぐことができます。
様々な状況に慣れさせる努力を
この方法は長期間かけて行う必要がありますが、家といつもの散歩ルートだけでは犬にとって刺激も足りませんし、他の未知の物に触れることもできません。そうすると、いざ遠出をした時に犬が異常なまでに興奮してしまい、抑えるのが難しくなってしまいます。
例えば、散歩ルートを毎回同じにするのではなく、「たまには違う方に行ってみようか」と気分転換にルートを変えてみるだけでも新しい物や音に慣れるきっかけを作ってあげることができます。
また他の犬と会う機会を作ってあげることも大切です。最近では多くの場所にドッグランがオープンしていますので、ドッグランに連れて行き、他の犬と触れ合うことに慣れさせると良いでしょう。
しつけ教室も体型別、年齢別、全ての犬共通など、様々なタイプが開かれていますので、1度参加させてあげても良いですね!
まとめ
いかがでしたでしょうか。その瞬間に落ち着かせる方法と、日頃の努力から興奮しすぎないような工夫をさせるという方法をご紹介して参りました。
興奮というのは犬にとってもストレスが掛かりますし、知らない場所であればほぼ間違いなく興奮してしまうと考えて良いでしょう。そのため、日頃からの事前準備と、興奮した時の対処法を覚えておくことは、飼い主さんの大事な任務でもあります。
ぜひ今回ご紹介した方法を試し、またはイメージトレーニングをし、しっかり興奮をコントロールしてあげられるようにしましょう。