冬の散歩は、寒さで飼い主さんも少しおっくうになりがちですよね。そうはいっても、散歩をしないわけにはいきません。犬は寒いのが得意と思われがちですが、それでも冬の散歩対策は必要です。
今回は、「冬の散歩対策と気を付けたいこと」をご紹介します。
冬の散歩
寒い寒い冬の散歩。人間はアウターなどをしっかりと着て寒さ対策をしているのに、いつも通りの愛犬の姿を見ると、こんな寒い中を散歩して大丈夫だろうかと気になる方もいるのではないでしょうか。
そもそも散歩をすることは犬の心身の健康を保つためにとても重要なもの。運動だけでなく、日光に当たることも大事ですし、飼い主さんとのコミュニケーションにもなります。そのため雨であっても寒い日であっても、散歩は欠かせないものです。
冬は日照時間が短く、日が沈むにつれて寒さも増していきます。日光浴の意味でもできれば明るい時間帯に散歩に行きたいところです。
寒暖差が激しい冬は、その日の気温や天気によって時間を調整することで、犬の負担を減らすことができます。
監修ドッグトレーナーによる補足
散歩には運動だけでなく、ストレス発散や気分転換などの役割もあります。
犬の心と体の健康のためにも、悪天候や体調不良の時以外は毎日散歩に連れていくのが理想ですが、季節に応じた対策もとても重要。寒さや暑さ対策はしっかりと行いましょう。
散歩対策と気を付けたい3つのこと
冬の散歩はなんといっても寒さ対策が重要です。ぜひ取り入れていただきたい冬の散歩対策をご紹介します。
1.ウォーミングアップをする
人間も犬も「温度差」は体に大きな負担をかけます。冬は暖かい室内から、急に寒い外に出ることになるので、体を寒さに慣らすためにウォーミングアップを取り入れてみてください。
ウォーミングアップといっても、玄関先で手足のマッサージをしたり、家の中を少し歩かせたりするだけで十分です。寝ていた犬を起こしてすぐに外で出るのが一番負担がかかるため、ぜひウォーミングアップの上で散歩に出かけてくださいね。
監修ドッグトレーナーによる補足
シニア犬になるほど冬の散歩前のウォーミングアップは必要。温度差で心臓など体に大きな負担をかけてしまうことがあります。
散歩に行きたい犬のはやる気持ちを抑えて、ウォーミングアップをしてから最初はゆっくりな足取りから散歩しましょう。
2.防寒具の着用
特に、小型犬は極端に寒さが苦手な場合が多いです。家の中の温度が低いだけでも体調を崩してしまうことがあります。
小型犬に限らず、室内飼育の犬は体温調整が苦手になっていることが多いと言われています。散歩してる間に体も温まるだろうからと油断せず、体の小さな犬や、寒さに弱い犬種には防寒具を着せてあげましょう。
防寒具は犬のサイズに合わせて選び、その日の天気や気温によっても調整しましょう。雨や雪で濡れるような時は、レインコートを用意してあげましょう。
冷たい地面から足を守るために、ドッグブーツを履かせるのもおすすめ。ドッグブーツは暑い夏の時期にはアスファルト焼けから犬の足を守り、寒い冬には氷った地面や冷えから足を守ってくれますのでぜひ取り入れてほしいアイテムです。
監修ドッグトレーナーによる補足
シングルコート(上毛のみ)や皮下脂肪が少ない犬種は、寒さに弱いとされています。代表的な犬種には、イタリアングレーハウンド、トイプードル、パグ、フレンチブルドッグなどがいます。
子犬の頃から家の中でも洋服に慣らしておくと、嫌がらずに着てくれるようになるかもしれません。また、見た目も大事かもしれませんが、なるべく犬が動きやすく快適な服を選んであげましょう。
3.アフターケアをする
寒い冬の散歩は、帰宅後のアフターケアも大切です。雪などで体が濡れた場合は、乾いた清潔なタオルで水分をふき取り、その後はドライヤーなどでしっかりと乾かしてあげましょう。体が湿ったまま放置してしまうと、体温を奪われて体調を崩してしまうことがあるので注意が必要です。
また、散歩後に汚れた足を拭いたり洗ったりすると思いますが、冬場は空気が乾燥しているので洗ってしっかり拭き取った後は、肉球クリームなどで保湿をしてあげましょう。また、濡れタオルなどで拭く場合は、あまり強くこすると乾燥を助長するため、優しく拭き取りましょう。
お手入れとともに、肉球にケガやひび割れなどがないかも確認しましょう。
監修ドッグトレーナーによる補足
犬の肉球の皮膚は角質層が変化したもので、外飼いや使役犬などと比べて、愛玩犬として室内で飼われている犬の皮膚は薄くデリケートになっていることが多いです。
一年中ケアは必要ですが、とくに冬場は乾燥でひび割れたり、傷がつきやすくなっているため、清潔にした後に犬用の肉球クリームなどで保湿することが大切です。愛犬がいつも快適に散歩できるようにしてあげましょう。
まとめ
犬の寒さへの耐性は、犬種や個体によっても大きく異なります。また、寒さに強い犬種でも、年齢を重ねたり、病気などで抵抗力が弱くなっていれば寒さに負けてしまう子もいます。
寒さ対策として防寒具はとても有効ですが、ざ嫌がるようであればかえってストレスになってしまうので無理強いはNGです。日中など日差しがある時間帯や、ウォーミングアップで温度差が出ないように工夫するなどして寒さ対策しましょう。
夏でも冬でもしっかりと愛犬の特性や体調を観察し、状況に合った対策を行うことで快適で楽しいお散歩をしてくださいね。