愛犬はお散歩中も自分の気持ちを表現しています
暑い夏が終わり、愛犬とのお散歩が気持ちいい季節になってきましたね。
お散歩は愛犬の運動不足やストレスを解消するだけではなく、飼い主さんと愛犬との大切なコミュニケーションの時間でもあります。
犬は言葉を話すことはできませんが、しぐさや行動で気持ちを表現します。お散歩中も愛犬はただ歩いているだけではありません。よく観察してみると、さまざまなしぐさや行動でそのときの自分の気持ちを表現しています。
お散歩をしているときのしぐさや行動から愛犬の気持ちを理解してあげることでコミュニケーションが取りやすくなり、信頼関係も深まっていくことでしょう。
そこで今回は、お散歩をしているときの愛犬のしぐさや行動がどんな気持ちを表現しているのか探ってみました。6つご紹介します。
①見上げてアイコンタクトを取ってくる
犬社会において相手をじっと見ることは、威嚇や攻撃に出るという気持ちの表れです。しかし、飼い主さんを優しく見つめるのは別で、それは親愛のしるし。
ですから、お散歩中に時々愛犬が飼い主さんを見上げてアイコンタクトを取ってくるのは、愛犬との信頼関係が良好である証拠です。愛犬は飼い主さんを信頼し、安心できる存在だと思っています。
②リードを引っ張る
愛犬とお散歩をしているとき、愛犬がリードを引っ張ってグイグイと前へ進み、まるで飼い主さんのほうがお散歩をさせられているような状態になっていませんか?
お散歩好きな犬にとってお散歩は、刺激的で魅力的な外の世界を堪能できる時間です。ですから、お散歩で外に出ると「早く好きなあの場所に行きたい!」と、はやる気持ちを抑えきれず、リードを引っ張って前へ進もうとすることがあります。
このとき、飼い主さんが愛犬に引っ張られるまま進んでしまうのはよくありません。愛犬が「リードを引っ張る=前へ進める」と学習してしまい、引っ張り癖がつく要因になります。
引っ張り癖がつくことによって周囲に迷惑をかけることになったり、愛犬自身も事故やケガに遭う危険があります。また、飼い主さんと愛犬との関係が崩れる可能性もあります。
そうならないために、愛犬がリードを引っ張ったらピタッと止まり、引っ張るのをやめたら進むようにして、「リードを引っ張らない=前へ進める」と学習させましょう。
③立ち止まる、座り込む
楽しそうに歩いていた愛犬が急に立ち止まったり、座り込んでしまうと心配になりますね。
お散歩中に犬が立ち止まったり、座り込むときの気持ちはさまざまです。
例えば
- 疲れてしまった
- 体調が悪い
- ケガをしている
- その道に怖い思い出がある
などと訴えています。
愛犬がお散歩の途中で立ち止まったり、座り込んでしまったときは、飼い主さんがその気持ちを見極め、対処してあげましょう。
疲れている場合は安全な場所で休憩させる、体調が悪い場合やケガをしている場合はすぐに連れて帰る、怖がっている場合は歩くコースを変えるなどの対処法がありますが、いずれの場合も強引に引っ張って進もうとするのはやめましょう。
④他の犬に向かって吠える
お散歩中に愛犬が他の犬に向かって吠えたり、逆に吠えられたりすることはありませんか?
お散歩中に犬が他の犬に向かって吠える理由は大抵、次の2つのどちらかです。
ひとつは、「怖いからあっちへ行って!」と思っているから。この場合、立て続けに何回も吠えます。
もうひとつは、「遊ぼう!」と遊びに誘いたいから。この場合、大きな声で1~2回吠えます。
⑤耳の後ろをかく、体を振る
犬が耳の後ろをかくのは、カーミング・シグナルのひとつです。
お散歩中に見知らぬ犬とすれ違ったあとなどに愛犬が耳の後ろをかいたら、そうすることで見知らぬ犬に対して感じた緊張や不安をやわらげようとしています。
体が濡れていないのに、水滴を振り払うように体をブルブルと振るのもカーミング・シグナルで、耳の後ろをかくのと同様に緊張や不安をやわらげようとしています。
⑥カーブを描いてすれ違う
お散歩中に愛犬が見知らぬ犬とすれ違うときに、少し距離を置いたままカーブを描いて歩いていたらそれは、敵意はないという気持ちを相手の犬に伝えています。
もしもカーブを描いて歩けないような狭い道で見知らぬ犬とすれ違う場合は、飼い主さんが犬と犬の間に入ればカーブを描いてすれ違うのと同じ効果があり、無用の争いを避けることができます。
まとめ
愛犬は、お散歩中もさまざまなしぐさや行動で自分の気持ちを表現しています。
最近、スマホの画面を見ながら愛犬のお散歩をさせている飼い主さんをたまに見かけます。そんな飼い主さんに対し、大変危険な行為だと思うのと同時に、愛犬との大切なコミュニケーションの時間を無駄にしていることを残念に思います。
お散歩をしているときの様子をよく観察することで愛犬の気持ちばかりではなく、体調不良などにも気づいてあげることができます。
ぜひ、愛犬とのお散歩の時間を大切にして下さいね。