犬の生理
大体の飼い主さんは獣医さんの勧めによって、避妊手術を行っているとは思いますが、していない犬は年に2回シーズンが来ます。(ただし、バセンジーは野性に近い犬ですので年1回といわれています。)
野生の犬は母体への負担、安心、安全な環境での出産・育児ができないため年1回です。
余談になりますが、動物園等人間の飼育環境で管理されているライオンは、栄養状態、安全な場所が確保されているので出産回数は野性と比べると多いです。
人間の生理は、排卵をして受精しなかった場合、子宮内膜がはがれ落ちるようになっていますが、犬のシーズンは人間のとはちょっと違います。
発情前期といわれる時期に、陰部が大きく膨らみ、柔らかくなり、出血が起こります。この期間は個体差がありますが、約12日間です。
この時期は妊娠することはありませんし、オスの犬が乗りかかろうとすると、怒ったり、座ったりして拒否する態度を取ります。
その後出血が止まると、発情期です。この時期は排卵されているので、メス自身がオスの犬を選ぶようになります。また、尻尾を横に倒し、形を取ります。
この時に交尾が行われると妊娠、出産とつながります。発情期は平均7日から12日間です。この時期の散歩は非常に気をつけなくてはなりません。
たまに発情前期時に、出血を自分できれいになめとってしまう犬もいますので、その際は、陰部の状態、肛門の下あたりをつついてみて、尻尾を横に倒すかどうかの状態を見ます。
ちなみにオス犬には発情期はありません。機会があればいつでも交尾できます。
犬のヒート中の散歩の持ち物
お散歩に行くにあたって、糞を持ち帰る紙やビニール袋はもちろんですが、その他に水(ないし消臭効果のある消毒液などが入ったもの)の入ったペットボトルを用意していきましょう。
これはおしっこをしたときに、かけて流します。特にアスファルトの上だと、吸収されませんし、蒸発しても臭いは残ります。
匂いを残さないようにするために、水をかけておいてください。頻繁におしっこをしたり、量も雄と比べると多いので、持っていく水は結構な量になるということを認識しておいてくださいね。
犬のヒート中のお散歩
発情前期、発情期以外であれば自由にお散歩できます。出血中、出血が終ってから日が浅い時期は、散歩に行っても大丈夫ですがいろいろと気をつけなくてはなりません。
発情前期(出血がある時期)はご家庭ではシーズン用のパンツや、おむつなどで対応していると思いますが、外では外しても大丈夫です。
ですが、おしっこをしたら匂いが残らないように処理してくださいね。
発情期のメス犬に対してオス犬はストーカーの如く、執拗に臭いをたどって追いかけてきます。室内飼いなのに、外でオス犬がうろうろしていた、なんてこともあります。
また、匂いがあるとオス犬同士のケンカの元になったりしますので、ドッグランには入れません。また、オス犬の気が散ってしまうので、ドッグショーへの出場は出来ません。
また、発情前期、発情期のメス犬は自分が発情していることをアピールするために、オス犬のようにマーキングをします。その際は、水をかけて匂いを残さないようにしましょう。
また、陰部が小さくなり、発情期が終わったとしても匂いは体に残っています。その匂いでまたオス犬が集まってしまうので、発情期が終わったら、全身をきれいに洗ってから散歩に出すようにしましょう。
普段と同じように散歩、運動量を無理してこなす必要はありません。気晴らし程度に家の周りを少し歩く程度で構いません。
そのかわり、シーズンが終わり、シャンプーしたらたっぷり散歩や運動を楽しんでくださいね。
まとめ
いかがでしたか。避妊手術をしていないメス犬を飼っている場合、年2回のシーズン時には気をつけなくてはいけません。
特にお散歩時は不特定多数の犬に出会う場所ですから、お互い気持よく散歩していきたいですよね。