犬も表情で感情を表す!?
私たち人間は大人になると感情を表情に出さないようにすることもありますが、無邪気な子供などは感情がストレートに表情に出ますね。では、犬はどうなのでしょうか?
人間の顔にも犬の顔にも自分の意志で動かすことができる随意筋という筋肉がありますが、犬の随意筋は人間ほどは発達していません。ですから、犬は人間のように豊かな表情を作ることはできません。とはいえ、犬にも表情はあります。人間ほど表情豊かではなくても喜び、驚き、嫌悪、恐怖などといった感情を表情で表しているのです。そして、感受性が豊かである犬ほど表情も豊かだと言われています。
愛犬と言葉を交わすことはできなくても、愛犬の感情を読み取れるようになれたらきっと愛犬との絆がより深まりますね。ということで今回は、目、口元、耳の表情からわかる犬の感情を各パーツごとにご紹介します。
目からわかる犬の感情
じっと見る
目を見開き、相手をじっと見るのは
- 相手を威嚇しているとき
- 相手に興味を持っているとき
- 相手を警戒しているとき
などです。キラキラした瞳で飼い主さんの目をじっと見つめるのは「大好き♪」というサインです。
目をそらす
目をそらすときは、「攻撃するつもりはありません」と自分には敵意がないことを相手に伝えています。もし飼い主さんが叱っているときに愛犬が目をそらしたらそれは無視をしているわけではなく、「ケンカしたくないよ…」と伝えているのでしょうね。
まばたきをする
不安やストレスを感じたときに犬はまばたきを繰り返し、相手の視線を避けようとします。また、まばたきも目をそらすのと同様に敵意がないことを相手に伝えています。
きょろきょろと目を動かす
目を大きく見開いてきょろきょろと動かすのは
- 驚いたとき
- 怖いとき
- 身の危険を感じたとき
- ストレスを感じたとき
などです。人間も驚いたときや恐怖を感じたときに目をきょろきょろさせながら周囲を見渡したりしますね。
目じりを下げる
眉間にしわを寄せて目じりを下げる表情、いわゆる困り顔をするのは、わからないことを理解しようとしているときです。「これって、どういうこと?」と必死で考えているのでしょうね。
口元からわかる犬の感情
口角を上げる
口角を上げ、笑っているような表情をするのは楽しいときと、意外なことに…不安なときです。顔全体の表情がやわらかく、姿勢もリラックスしている様子なら楽しい気持ちを表しています。口角が上がっていても表情や姿勢などがこわばっているのなら、不安を感じているのかもしれません。
口を軽く開く
口を軽く開いているのは、心が穏やかでリラックスしているときが多いようです。きっと、「あ~のんびり幸せ~♪」という気持ちなのでしょうね。
口をぎゅっと閉じる
口をぎゅっと閉じているのは
- 緊張しているとき
- ストレスを感じているとき
- 集中しているとき
などです。口をぎゅっと閉じてじっと一点を見つめているときは、何か気になるものを見つけ、その正体を知るために目や耳からの情報収集に集中しています。
歯をむき出す
マズルにしわを寄せ、犬歯を見せる怖ーい表情。これはもう言わなくてもわかりますね。威嚇しているときの表情です。この表情を見せながら唸ることで「これ以上近づいたら噛むぞ!」という最終警告を出しています。これでも相手が引かない場合は、実際に攻撃行動に出ます。
耳からわかる犬の感情
耳を後ろに寝かせる
耳を後ろに寝かせるのは
- 甘えているとき
- うれしいとき
- 警戒しているとき
- 不安なとき
- 怯えているとき
などです。不安なときや警戒しているときは、耳を後ろにぺったり寝かせるというより耳をやや後ろに引き気味にする感じになります。
耳を前方に傾ける
マズルにしわを寄せ、歯をのぞかせながら耳を前方に傾けるのは攻撃する心の準備が整っているときです。
耳を上に向かって立てる
耳を上に向かってピンと立てるのは、「あれは何?」と何かに注目しているときです。耳が上に向かって立っていても表情が穏やかで、耳に力が入っていないときはリラックスしています。
まとめ
いかがでしたか?犬の目、口元、耳の表情からわかる感情は、ご紹介した以外にもたくさんあります。愛犬の表情をよく観察して、気になったものは調べてみると面白いかもしれませんね。
愛犬の感情を読み取るときは、顔のひとつのパーツだけではなく、ほかの顔のパーツの表情や尻尾、姿勢などもよく観察し、総合的に判断することが大切です。愛犬の喜怒哀楽はもちろん、「面倒くさいなぁ…」とか「つまらないなぁ…」とか「疲れたなぁ…」などといった様々な気持ちを読み取れる飼い主を目指したいですね。
ユーザーのコメント
女性 がつ
犬を飼って初めて、犬にこんなに表情があるんだということを知りました。ポーカーフェイスをしないから人間よりもわかりやすいかもしれません。