犬の咬傷事故に注意!年間件数や飼い主ができる対策を解説

犬の咬傷事故に注意!年間件数や飼い主ができる対策を解説

年間4,000件ほどの咬傷事故が起きていますが、そのほとんどは飼い主のマナーに問題がありそうです。犬の咬傷事故について、実際のケース、対策を合わせて紹介します。

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犬の咬傷事故

噛みつこうとしている犬

毎年4,000件以上の咬傷事故が起きている

環境省による「犬による咬傷事故状況」によると、1979年には13,312件起きていた犬による咬傷事故が、2015年には4,373件にまで減少しています。
しかし件数自体は減少していますが、依然犬による咬傷によって死亡事故が起きているのも事実です。
実は、咬傷事故を起こしてしまった犬の多くは飼い犬です。

咬傷事故はどんな状況で起こるか

前述の統計によると、咬傷事故の多くが自宅以外の公共の場で起きています。また、ノーリードだったり、リードをしていたのに飼い主が犬を制止できなかったようなケースが多く見受けられます。

犬の咬傷事故と法律

威嚇している犬

犬の咬傷事故の場合、民放では原則として飼い主(犬の占有者)が損害を賠償するべきだと定められています。また悪質な場合は実刑判決が下されるケースも。つまり、犬が起こしたことは飼い主の責任ということです。
また、飼い犬が他の犬に怪我を負わせてしまったり物を壊してしまった場合は、刑事事件にはなりませんが、相手の飼い主から民事訴訟を起こされた場合、損害賠償を請求されることがあります。

犬による咬傷事故の多くは軽傷で済み、飼い主と被害者との間で示談や和解で解決されていますが、中には刑事告訴をされて飼い主が有罪となったり、民事訴訟で高額な損害賠償を請求されるケースがあります。

大型犬の咬み付き事件で、飼い主に2,150万円の損害賠償

2014年に北九州市の住宅街で、飼われている家から逃げ出してきた大型犬に噛み付かれて、60代の女性が重傷を負った事件がありました。2016年、大型犬の飼い主に2,150万円の損害賠償が認められる判決が下りました。
咬み付き事件を起こしてしまった犬は、体重約40kgの大型犬のバーニーズマウンテンドッグでした。室内飼いをされていましたが、飼い主の留守中に自ら鍵を開けて逃げ出してきたものと見られています。怪我を負った女性は、自宅駐車場で車から荷物を下ろしていた際に、犬に飛びかかられ手や腕、お腹などに噛み付かれました。女性は指を骨折するなどの重傷で、後遺症が残ってしまったとのこと。治療費や慰謝料を求めて提訴していました。

犬の咬傷事故で実刑判決

2003年名古屋市で、闘犬のアメリカン・スタンフォードシャー・テリアのリードを離して男性3人に怪我をさせた事故で、飼い主には前歴があり危険性の認識があったとして傷害罪が適用されました。
懲役3年、執行猶予5年の判決。犬は没収されました。

犬同士、犬と物の場合

犬同士のトラブルの場合、怪我をさせてしまった犬の飼い主が、怪我をした飼い主に治療費を支払うケースが一般的です。
また、犬が物を壊してしまった場合の例で、小型犬と散歩中に、車のそばで立ち話をしていたところ、愛犬が車を爪で引っ掻いて傷つけてしまったケースでは、修理費と代車費用で約500,000円の支払いが求められたこともあるそうです。
ほんの数分の立ち話が驚くほどの高額な賠償となってしまいました。

犬の咬傷事故を回避するには

お手をしている犬

愛犬が思わぬトラブルを起こしてしまったり、巻き込まれないように、日頃から飼い主が気を付けなくはいけないことはなんでしょうか。
小型犬だから大丈夫、ということはありません。小さなチワワでも本気になったら強い力で噛んで離しません。

きちんとしたしつけ

犬や人間に対して攻撃性のあるような気質に育てないことが第一です。
社会化トレーニングや甘噛みの矯正などは、飼い主の責任できちんと行いましょう。

飼い主の意識

愛犬がトラブルを起こさないように気を付けるのは当然のことですが、愛犬がトラブルに巻き込まれないようにすることも飼い主の責任です。
相性の悪そうな犬には近づけない、苦手なものや人、犬などは回避するなど予防することも大切です。
子供などは予測できない動きをすることがあります。愛犬が驚いて噛んでしまうなんてことを想定して、必ず飼い主が近くで目を光らせていてください。
もちろん、公共の場でのノーリードは厳禁です。

まとめ

遊ぼうとしている2匹の犬

愛犬と自身が思わぬトラブルを起こしてしまったり、巻き込まれないようにするためには、普段からのしつけがとても大切です。どんなに穏やかな犬でも、極論をいうとやはり犬は動物です。制御しきれない場面があるかもしれない、ということを念頭に置いておかなくてはいけません。
私は以前ドッグランでうちの犬と仲良く遊ぶ犬がいたのですが、興奮すると耳ばかり噛む癖がある犬だったので、途中で引き剥がしたことがあります。その犬の飼い主さんは「じゃれあってるだけよ~」と笑っていましたが、うちの犬の耳には血がにじんでいました。その犬の飼い主さんには不快な思いをさせてしまったかもしれませんが、愛犬を守るのも飼い主の責任です。
犬も社会の一員なんだという意識をもって、飼い主がきちんとしないといけませんね。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    20代 女性 モエ

    近所の公園で犬を離している人がいますが「うちの子は大丈夫だから」という感じで困っています。確かになつっこくていい子ですが、公園には子供もいるし犬が怖い犬だって来ると思います。犬に罪はないけど、いざとなったら何をするかわからないと思うのでどうしても警戒してしまいます。
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