台風時に犬が見せる行動
台風が来ると犬はその聴覚のよさから怯えてしまいます。犬の聴覚は人間のおよそ4~10倍と言われ、音の強弱については人の16倍も優れた聞き分けができるそうです。
台風のときは大きな音に警戒しているという事もあるようですが、怖がっていることも非常に多いようです。犬が怖がっていることが分かる行動としては、以下のような行動や状態が見られます。
- 震える
- 物陰に隠れる
- 落ち着かない
- 飼い主の後をついてくる
- 自分の手足などを舐めたり噛んだりする
- 何度もあくびをしたり、よだれを大量に流したりする
- 無駄吠えをする
- キュンキュン鳴きだす
- 走り回る
- 床や地面を掘ろうとする
- ドアをひっかいて外に出ようとする
- 尻尾を丸めてお尻の間に入れる
これらは台風の他に強風、雷の音、光、地震、花火、遠雷などでも起こり得ます。犬には人間には聞こえていない遠くの物音が聞こえるときがあり、そのためにパニックになることがあるようです。
台風の影響で犬は体調も悪くなる
台風による状態の変化は恐怖心や警戒心といった犬の心理面だけではありません。人間にも台風がやって来ると頭痛、肩こりなどの症状が出る人がいますが、犬にも同じように体調が悪くなる子がいます。これは気象病と呼ばれ、犬の場合は食欲がなくなり、嘔吐、元気がなくなるなどの症状が出ることがあります。
また、元々、持病のある犬は例えば関節系の疾患、関節症、股関節の病気、ヘルニアなどが痛んだり、脳や心臓の病気の傾向や症状がある犬も(てんかん、脳腫瘍、心臓病、肺浮腫)などの病気の症状が悪化したりすることがあるので注意して見てあげた方がいいでしょう。
犬が台風に怯えてしまったらどうしたらいいか
そんな犬が実際に台風に怯えてしまったときには、飼い主はどんな行動をしてあげればよいのでしょうか。
まず、意外に飼い主がやってしまいがちなのが、パニックになった犬を抱っこしたり、必要以上に声を掛けたりすることです。これは一見、犬を落ち着かせるように思えますが、犬は飼い主の態度がいつもと違うことに余計に動揺してしまうようです。
犬が怖がっていても不自然な態度を取らず、あくまでもいつも通りにすることが大切です。また、犬の恐怖心を和らげたいときは、他の物で気を反らすというのも有効なようです。
例えば、ラジオやテレビの音を大きめに設定してそちらに注意を向けさせたり、おやつをあげて注意を引いたりするという方法も効果的です。また、あまりにも怖がるときは音のしない場所に移動させてあげることも必要です。
台風が来る前にできる犬の訓練
このように犬は台風や大きな音を非常に怖がりますが、できればその度にパニックにならないようにしてあげたいものです。そこで必要なのが台風などの音に対して対応するための訓練です。
方法としては、犬が散歩やおもちゃなどで楽しんでいるときに少しずつ台風の音を流して慣れさせるというものです。まずは人間には聞こえないぐらいの少量からラジオなどで台風の音をごく短い間聞かせます。
そしてこのときにおやつをあげます。慣れてきたら音を少しずつ大きく長くします。こうすることで犬は台風=怖いではなく、台風=嬉しいと認識するようになり怯えなくなります。
まとめ
いかがでしたか?人間もそうですが、過度に怖がったりすることは犬にとってもよくありません。台風などがやって来たらぜひ今回の記事を参考にして犬の怖さを和らげてあげてくださいね。