ペット可物件での、ご近所トラブル回避法

ペット可物件での、ご近所トラブル回避法

ペット可物件は、愛犬家にとってはなくてはならないものですね。一軒家とちがって、壁一枚・床一枚で隣り合って暮らすペット可物件ではトラブルも多いもの。ではどんなトラブルが多いのか、どうやったら上手に回避できるのか。獣医師として、ペット可物件の大家さんから相談を受けたトラブルや自分が体験したトラブルについてわかりやすく解説しました。

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ペットがらみでよくあるトラブル

クレームをつけるおばさん

獣医師という仕事柄、私自身が猫を多頭飼いしています。
賃貸に住んでいたころ、マンションで出会ったトラブルについて書いてみようと思います。

ペット可賃貸には色々なタイプがありますよね。多層階のマンションタイプが多い傾向にありますが、その中でもエレベーターの有無や共有施設によってトラブルもさまざま。

自分の愛犬の日常行動と、ペット可物件の造りなどしっかりチェックしてトラブルに備えたいものです。

犬にありがちな賃貸トラブル

犬を飼っている皆さんが一番悩むのが愛犬の吠え声ですよね。
宅配便や飼い主の帰宅、インターホンで吠えてしまいがちなワンちゃんがいるとトラブルになりやすいです。
自宅のインターホンだけでなく、賃貸物件は隣近所や上層階のドアの開閉やインターホンの音に反応するワンちゃんも多いので気を付けたいですね。

吠え声の次に多いトラブルは、共有部分などでの糞尿です。お散歩に連れ出す時に、廊下でついトイレをしてしまう・・・。綺麗に片づけたつもりだったけれど注意を受けてしまった。

トイレの始末に関しては、個人的な感覚の差が大きくでます。

自分は綺麗にしたつもりでも隣人にとっては不愉快な状態であればトラブルの原因になりますよね。

私が住んでいたペット可物件から転居した理由も、ペットのトラブルが原因でした。私の場合は、上階のお宅で飼育しているワンちゃんがアレルギーをもっていたのです。
治療している、とはおっしゃっていましたが一日中床を足でたたく音がやみませんでした。

犬が耳や体をかく動作をするときは、最後に足を床にうちつけます。この音は下層階だけでなく壁越しにも常に聞こえイライラします。

「病気だから仕方ない」ではなくて、床に防音処置を施すことや上層階に住まないように気を付けるだけで防げるトラブルですね。

ペット可物件では、非常に肩身のせまい大型犬。実は大型犬飼育可能物件でも、トラブルが多いようです。

「ベランダで異臭がする、何とかしてほしい」との苦情で大家さんが困り果てたケースもありました。大型犬を飼っているお部屋の方が、ベランダにトイレを設置してしまっていたのですね。

大型犬は小型犬と違って、おしっこもウンチも量が多くニオイも多いと考えておきましょう。いくらペットシーツの値段が高くても、ペット可住宅の飼育ルールを破ってしまっては退去ということになってしまいます。

抜け毛トラブル

ペット可物件で、多いトラブルの一つに「抜け毛問題」があります。ブラッシングしているつもりでも、飼い主の服についた毛が洗濯物からお隣のベランダへ・・・。

天気の良い日に布団を干したら、下層階では抜け毛のシャワー・・・これは迷惑ですよね。

これは、洗濯の前にコロコロをかけたり室内でよく払っておくだけでも改善できます。ベランダには毛がたまりやすいので定期的に掃除をしておきましょう。

ペット可物件で自宅でワンちゃんのお風呂を行う場合は排水管のつまりにも注意しておきましょう。

愛犬のウンチをトイレに流すのもNG。賃貸物件で排水管を壊してしまった場合は、大家さん負担でなく飼い主の使用法によっては費用負担が発生することもあるそうです。

ペット可物件だから、気にしなくてよいというわけではなくペットを飼っているからこそ気を使わなければいけないと思います。

ペット可物件には、いろいろなタイプがあります。建物の全室がペット可物件の場合だけでなく、一部の部屋がペット飼育可能になっているケースも多いことを知っておきましょう。

共存タイプのペット可物件では、廊下やエントランスでのすれ違いにも気を付けたいですね。
外にでるまでは、キャリーバッグをつかったり抱っこすることで問題解決になる場合も多いんですよ。

ご近所トラブル回避法

挨拶

数の少ないペット可物件、やっと見つけたお家ですから快適に住みたいですよね。上に書いたようなトラブルを避けるために有効な方法がいくつかあります。

大家さんは強い味方

ペット可物件は、わりと大家さんが近くにお住いの場合や犬や猫を飼っておられることが多いそうです。

入居の時だけでなく、お散歩の時などにもご挨拶をして大家さんと仲良くするのはおすすめです。

大家さんは居住者間のトラブルを上手にまとめてくださいますし、ちょっと困っているな・・・くらいの段階で早めにお知らせしてもらえます。

大きなトラブルに発展する前のトラブルの芽の段階で、大家さんの一言で上手に回避できるならお得ですよね。

賃貸だからこそ大事な隣づきあい

入居する際に、上下左右のお部屋には必ずご挨拶に伺いましょう。
その際のポイントは

  • 自分が飼育している動物とその数をお知らせする。
  • 相手の飼育している動物とその数を知っておく。
  • 下層階の住人には「音がうるさい場合は大家さんに一言お願いしますね」と伝えておく。

とくに3つ目は、一言添えておくだけで「腹が立って許せないトラブル」に発展するまえに大家さんへ一言いいやすくなりますよね。
大家さんを挟めば、直接言い争いをする必要もありません。

犬の吠え声対策

犬の吠え声は、ペット可物件であっても大きな問題になりやすいトラブルです。
犬が吠える、ということについては、

  • しつけでの改善
  • 状況を変えることでのトラブル回避
  • 道具をつかう改善方法

などの方法が考えられます。

しつけについては、さまざまなしつけ教室やドッグトレーニングスクールがあります。
まずは、困っている点についてしっかり相談してしつけやトレーニングで改善できるかどうか確かめましょう。

状況を変えることで、改善できるのは宅配便などにほえてしまう場合です。面倒ですが、近隣の集配センター止めで配達依頼をしておくと自宅に宅配便が届かなくなります。

メールなどで、荷物が届いたことを知らせてもらって自分で受取にいきます。このひと手間で、ペット可物件から退去せずに済んだという方もおられますよ。

道具については、さまざまな吠え対策グッズが販売されています。
首輪タイプになっていて、吠えると愛犬に警告して吠えるのをやめさせるものが主流になっています。

これらの対策をうまく活用すれば、飼い主も愛犬もストレスなく問題を解決できる可能性が高くなると覚えておきましょう。

まとめ

女性と犬

ペット可物件は、お値段も高いしなかなか見つからない。せっかく住むことができたペット可物件だからこそ皆さんとうまくお付き合いしていきたいものですよね。

ペットは、トラブルの元にもなりますがお互いは動物好き同志。
きちんと礼儀を守り、マナーを守って行動、思いやりのある態度を忘れずに暮らせばトラブルは起こりづらいものです。

上手にトラブルを回避していけば、動物好きの仲間たちと楽しく暮らせますよ。

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