レプトスピラ症ってなに?身近に潜む“見えない脅威”

レプトスピラ症は、レプトスピラという細菌によって引き起こされる感染症で、人にも感染する「人獣共通感染症(ズーノーシス)」のひとつです。この細菌は、感染した動物(特にネズミ)のおしっこを介して、土や水を汚染し、それが皮膚の傷や粘膜(目・口など)から体内に入ることで感染します。
かつては「田舎や山での病気」と思われがちでしたが、都市部でもネズミや湿った環境があれば感染の可能性はあります。特に、雨が多い季節や水たまり、川遊びなどがリスクです。
犬は年齢や品種を問わず感染リスクがあり、小型犬や室内犬でも油断できません。また、猫もレプトスピラ菌を持っていることがあり、無症状でも感染源になる可能性が言われています。
症状はさまざま、でも“元気がない”は要注意サイン

レプトスピラ症は、感染から発症までに2~14日ほどかかり、最初は発熱や元気消失、食欲不振など一見“ただの風邪”のような症状から始まります。しかし、そこから急激に重症化することがあるのです。
レプトスピラ症の代表的な症状は以下の通り。
- 腎臓の障害…多飲多尿や、逆におしっこが出にくくなる(急性腎障害)
- 肝臓の障害…黄疸(白目や皮膚が黄色っぽくなる)、嘔吐、下痢
- 肺出血…咳や呼吸困難、重度では命に関わることも(致死率70%とされるケースも)
- 出血傾向…歯ぐきや皮膚に内出血、血尿や血便
- 筋肉痛や眼の炎症なども報告されています
さらに進行すると腎不全や肝不全、多臓器不全を起こす場合があり、治療が遅れると命を落とすこともあります。
レプトスピラ症から守るには?ワクチンと生活環境の見直しがカギ

レプトスピラ症は予防可能な感染症です。最も効果的なのは、ワクチン接種で、年1回の接種が推奨されています。過去には「小型犬に副反応が出やすい」と懸念されていましたが、現在のワクチンは改良が進み、他のワクチンと比べて特にリスクが高いわけではないとされています。
また、以下のような生活環境の工夫も大切です。
- 湿った場所や水たまり、沼地などへの立ち入りを避ける
- 散歩後の足拭きや体の清拭を習慣に
- 室内や庭先のネズミ対策(餌の管理、清掃、密閉容器の使用など)
- 他の動物との接触にも注意(ドッグラン、ペットホテルなど)
そして、もし「熱がある」「急に元気がない」「おしっこが出にくい」などの異変に気づいたら、迷わず動物病院へ。レプトスピラ症は早期発見と早期治療が鍵です。
まとめ

レプトスピラ症は、身近な環境にも潜む怖い病気ですが、予防と早期対応で守ることができます。
ワクチンと日常のケアで、大切な愛犬を感染症から守りましょう。



