「良いドッグトレーナー」はどう選ぶ?
どうしてもトレーナーさんに頼らなければならない時、飼い主さんは切羽詰まった状況にあることでしょう。心理的にも追い込まれていると思います。
そんな時、疑問に思うのは「良いドッグトレーナさんとは?」という点では無いでしょうか?
ドッグトレーナー選びの「前提」
まず、ドッグトレーナー選び方を説明する前に、前提をお話いたします。
家庭犬の躾の主役は飼い主さんです。
なぜなら、ワンちゃんと共に過ごす時間が最も多いのは飼い主さんだからです。
飼い主さんの中には、ドッグトレーナーさんに任せれば、愛犬がしつけられる!と思う方もいらしゃるそうですが、実際は違います。
最初は、ドッグトレーナさんに依頼して、しつけをしてもらいます。しかし、しつけができるまで毎回ドッグトレーナさんにお願して、お金や時間を費やして訓練を行ってもらうわけにはいきませんよね?
そのため、トレーナーさんがやっている訓練を、飼い主さんもできるようにならなければ、本当の意味で愛犬を躾けることはできません。
つまり「家庭犬の躾の主役は飼い主さんで無ければいけない」ということになるのです。
良いトレーナーを見分ける「二つのポイント」
私が「依頼しても良い」と思えるトレーナ像は「飼い主さんと相性の合うトレーナー」「聞き上手なトレーナー」の二通りです。
①飼い主さんと「相性の合う」トレーナーさん
人間誰しも、相性の合う人・合わない人がいます。トレーナーさんとは長く付き合っていかなければならない場合もあるかと思います。一緒にいて疲れないトレーナーさんとなら、長丁場のレッスンになったとしても、付き合えるはずです。
また、トレーナーさんの一つ一つの話に共感でき、話が耳に入って来やすいトレーナーさんは相性が良いように思います。さらに、躾の価値観や躾に対する考え方が似ているトレーナーさんが良いでしょう。
②「聞き上手」なトレーナーさん
なぜ聞き上手なトレーナーさんが良いのかというと、まず飼い主さんが心理的に追い込まれている場合、飼い主さんが落ち着くためには、抱える問題を「トレーナーさんと共有する必要がある」と思います。
この問題を共有してくれるトレーナーさんこそが「聞き上手なトレーナーさん」です。
ワンちゃん、飼い主さん、トレーナーさんとの顔合わせの時に、話し合いをリードして、飼い主さんの悩んでいる問題を適切に聞き出せるトレーナーさんは好印象です。
しかしながら、中にはワンちゃんを観察するだけで、説明もなく、いきなり実地訓練が始まるトレーナーさんも少なくありません。最初に書きましたように、家庭犬の躾の主役は飼い主さんです。トレーナーさんがやって出来ることを、飼い主さんもできるようにならなければ、ワンちゃんを躾けることはできません。
一般的に聞き上手でないトレーナーさんは、飼い主さんの話を遮って持論を話し始めます。
また、飼い主さんの話を腕組みして聞いているトレーナーさんには、お断りする方が良いかもしれません。
人間同士で話しているときの腕組みは、心理学的には、拒絶の姿勢です。このような姿勢のトレーナーさんは、「あなたの意見はききません。私のやり方で押し通す!」という意志を示しているかもしれません。
最後に
「聞き上手」で「相性の合う」トレーナーさんに巡り会えた方は幸せです。飼い主さんに合ったトレーナーさんと言えるでしょう。
しかしながら、相性の問題や、運悪く良くないトレーナーさんに当たる事もあると思います。
あなたが少しでも「良くないトレーナーさん」だと思った時は、動物病院でセカンドオピニオンをお願いするのと同じように、別のトレーナーさんに相談してみてください。