飼い主が望む躾け方が犬に適した方法とは限らない
犬の躾けに悩む飼い主さんは、多いのではないでしょうか。
本屋さんを覗いても、インターネットサイトを覗いても、「躾け方」をうたったものをよく目にします。
それだけ需要が多いということですね。
そして私も、犬の躾けに悩んだ1人です。
試行錯誤の中で気づいたのが、「自分が望む躾け方と犬に適した躾け方がずれていた!」ということです。
悩める飼い主さんの中には、私と同じ失敗をしている人が多いのではないでしょうか。
言葉の呪縛に囚われないように気を付けて!
「飼い犬のリーダーにならなければいけない。そのためには、威厳ある態度で、厳しく教えなければいけない」「噛み癖は、できる限り早く直さないといけない」「遊びながら唸る犬は、プロに任せないと手遅れになる」。
これらは、私が囚われてしまった言葉の呪縛です。
生まれて初めて犬を迎える私は、犬を迎える嬉しさと同時に、ちゃんと躾けなければという義務感やプレッシャーも同じくらい感じていました。
そして先に挙げた言葉に囚われて、噛みや唸りを問題行動としか考えず、噛んだり唸ったりする理由を考えませんでした。
「犬の気持ちや性格」を考慮できなかったのです。
とにかく「噛み癖」をつけてはいけないと、我が家の柴犬(以下、柴っ子)が、少しでも甘噛みをすると、いわゆる「リーダーになるための躾け方」と言われるあらゆる方法を試みました。
「いけない!」と大声で叱ったり、大きな音を出したり、霧吹きで水をシュッと吹きかけたり、仰向けにして押さえつけたり。
しかし柴っ子は、反発して応戦するだけ。
さらに柴っ子は、よく唸ったので、プロの手助けを受けることにしました。
でも結果は同じ。
しかし、この失敗で目が覚めました。
それは、プロに頼ったことで、肩の力が抜け、私が「ゆとり」を持って柴っ子の行動を「冷静」に分析できるようになったからです。
その結果、柴っ子はちょっと小心者で、大声をあげると自己防衛体制=応戦体制に入って暴れるということが分かりました。
犬にあった躾け方を見極めてから躾けを始めよう
私が、柴っ子の性格を理解するまで、およそ10カ月を要しました。
相変わらず、甘噛みは収まらず、もう手遅れでは?という時期でしたが、ゆっくりやっていこうと心に決めました。
躾けには大きく分けて、「叱ることが主体の厳しい躾け方」と、「褒めることが主体の楽しい躾け方」の2通りありますが、今まで私は「叱ることが主体の厳しい躾け方」をしていました。
厳しさに耐えうる根性のある犬、あるいは楽しい躾けではテンションがあがりすぎてしまう犬は、厳しい躾けに向いているかもしれません。
しかし、小心者の柴っ子には、楽しい躾けが向いていたのです。
今まで、無理に厳しい躾け方をしてしまったので、しばらくは褒めることだけに専念しました。
すると徐々に落ち着き、こちらの要求を受け入れてくれるようになりました。
今では叱ることも多々ありますが、大声をあげると自己防衛体制に入って暴れると分かっているので、低い声で静かに叱るようにしています。
3歳になった現在でもテンションが上がったときなど、カミカミしてきますが、攻撃性のある噛みではないので「ま~仕方ない」という感じに、のんびりと構えています。
そのほうが柴っ子に注意が通りやすく、すぐに落ち着くのです。
もちろん、家族以外の人間にはさせないようにしています!
まとめ
柴っ子とゆとりを持って向き合えるようになった今、私は、「リーダーにならなければならない」というのは、「お互いの存在を認識して、親子のような関係を築けばよい」ということであり、子犬の「噛み」は、甘えの場合もあるので神経質になる必要はなく、遊んでいる時の「唸り」は、人間がキャーキャーワーワー言っているのと同じ、で全く問題ないと感じるようになりました。
心のゆとりがないと言葉だけに囚われてしまい、大切なものを見落としてしまいます。
なので、心にゆとりをもって、犬と接して欲しいと思います。
こちらがゆとりを持っていると、犬にもその雰囲気が伝わるようで、穏やかに要求を受け入れてくれるように感じます。
また、無理に子犬の時から始めなくても、躾けはいつからでも可能です。
まずは、犬とゆっくりと向き合い、その犬の性格を知ってください。
犬の性格にあった躾け方を見つけることが、躾けの第1歩だと私は思います。
ユーザーのコメント
40代 男性 ひろ01
身近な詳しい人、トレーナーの人にあれこれ聞くと料金が掛かると思うのでこの1つだけってのを聞いて見てもいいんではないかと思います。後、躾に遅いも早いもありません。年齢が上がるごとに躾にくいと思いますが要は飼い主さんが根気負けしないかどうかです。
40代 女性 匿名
強い叱り方をするとムキになってしまい躾になりません。ネットにのっているhow-to系も参考にはなりますが、全部が全部思い通りにはなりませんでした。
ワンちゃんの性格に合った楽しく出来る躾を気長にやって行こうと思いました。