ヒートショックとは
ヒートショックとは、例えば冬の室内と外など、急に温度差のある状況におかれた時に体に起きる悪影響のことをさします。
人間の場合だと10℃前後の温度差で、血圧の急上昇や急下降が引き起こされ、立ちくらみや失神、ひどい場合だと心筋梗塞や脳梗塞などを起こすことがあると言われています。特に、家庭内での高齢者の死亡原因としては、実に4分の1を占めるといも言われています。
犬の場合も人と同様に、血圧の急上昇や急降下を引き起こし、それによって突然の下痢や嘔吐、重症化した場合には心臓などに大きな負担をかけて、心筋梗塞を起こすこともあります。
この記事では、この時期に心配なヒートショックについて、注意したいことや予防・対策方法をご紹介していきたいと思います。
冬のお散歩時に気をつけたいこと
玄関でタイムラグを
寒い外気にいきなり触れさせるのではなく、玄関で数分のタイムラグを取ってください。ただジッと待っているの寒いので、首輪やハーネス、リードをつけたり、お洋服を着せるなどして、少しでもいいので玄関で過ごす時間を作りましょう。
中には「早くお外に出たいよ~!」とバタバタしてしまうワンちゃんも多いと思いますが、そんな時も焦らず、慌てず。玄関で大好きなおやつをちょっとずつあげて、タイムラグに慣れさせましょう。
帰ってきた時は、歩いたことで少し体が温まっていますが、かといって急にストーブの前に直行するのではなく、ゆっくりと室内の温度に慣れさせていきましょう。
防寒のため、ドッグウェアを活用
小型犬やシニア犬は特に、ドッグウェアを活用して、少しでも外気の寒さをシャットアウトしましょう。
ショップにはセーターやフリース、ダウンコートなど、様々なドッグウェアが揃っていますが、最近ではワンちゃん用のブーツも見かけますよね?愛犬と一緒に、暖かくてかわいいウィンター・ファッションを楽しんでみてはいかがでしょうか。
ただし、パチパチの静電気にはご注意を!静電気防止グッズを利用するのも良いですが、なるべくなら、天然素材のウェアを選んであげてくださいね。
お散歩は暖かい時間に
日照時間が少ない冬の季節。お散歩は、なるべくなら暖かくてポカポカした、陽射しのある僅かな時間を逃さず連れていってあげたいもの。
もちろん、飼い主さんのスケジュールの都合もあるでしょうし、ワンちゃんの排泄の都合もあるでしょうから、できる限り心がけてあげてください。ただ、その場合も寒さ対策だけはしっかりと!
室内の気温差にご注意を
バスルームやフローリングの床で
真冬のバスルームの寒さは、心臓や血圧によくないというのはよく言われることですが、それはワンちゃんにも言えること。お散歩から帰ってきて手足を洗う時や、シャンプーの時など、あらかじめ浴室内の壁や床にシャワーのお湯をかけて十分暖めておいてあげてください。
暖かい湯気で、ワンちゃんもゴキゲンですよ!
また、暖かいリビングでも気をつけてほしいことが‥。
フロアが絨毯敷きや床暖房なら問題ないのですが、フローリングの床は、意外に冷えているのです。
エアコンなどの暖かい空気は上に溜まってしまうので、暖房していても、床の上は冷え冷え。フローリングにはラグやマットを敷いて、足元の冷えにじ十分注意してあげてください。
ソファに座って、何気なくワンちゃんの肉球を触ってみると、氷のように冷た〜くなってしまっていることも‥。そんな時は、専用のパウ・クリームで優しくマッサージしてあげてください。ひび割れ防止にもなりますよ!
ベッド周りも冬支度
クッションの上に暖かい毛布を敷いて、夜中の冷えに備えてあげてください。床からの冷気をシャットアウトするように、ベッド周りを整えておきましょう。
また、ペットヒーターは低温やけどにならないよう、温度設定に注意します。直に身体に触れないよう、タオルを巻くなどして調節すればOK。
湯たんぽは、湿度も補えるというメリットがあるのですが、お湯が吹き出さないよう十分気をつける必要があります。引っかきグセのあるコには、危ないのでオススメできません。
加湿器は必須アイテム
湿度が低いと、ワンちゃんの気管支にもよくありません。毛の長いワンちゃんは、毛並みがパサパサになったり、皮膚炎になることも‥。なるべくなら、加湿器で十分な湿度をキープしてあげてください。
まとめ
暖か〜い室内と、寒〜い外との寒暖差は、飼い主さんにとっても愛犬にとってもこたえるもの。
大切なコの心臓や血圧に余計な負担をかけないよう、ちょっとした配慮で、一緒に楽しいホリデー・シーズンを過ごしてくださいね。