日本の現状
日本では犬をペットとして迎える時、子犬から飼いたがる人がほとんどですよね。
犬を飼おうと思った時、まず誰もがペットショップを思い浮かべて、実際に足を運ぶ人がたくさんいるでしょう。日本にはペットショップの数が多く、子犬の生体販売が当たり前になっていて、たくさんの子犬がショーケースの中で過ごしています。その外見はもちろん、仕草や行動など子犬は小さくコロコロとしていて、成犬では味わえない子犬独特の可愛らしさを持っています。
そんな姿を見てしまうと…「子犬の頃の可愛らしさも味わいたい!」と思ってしまいますよね。
また、、「子犬から飼わないと自分に懐かないかもしれない」という思い込みをしている方がいることも理由として挙げられるかもしれません。
故に、多くの人が成長した犬や老犬などではなく、子犬から飼い始めたがるのです。
もちろん子犬の可愛らしさにとても癒されることでしょう。しかし、子犬から飼うには時間や根気が必要だということをしっかり理解していますか?
子犬を飼うには時間が必要!
子犬のうちにやらなきゃいけないことがいっぱい
犬は1歳を迎えるともう立派な成犬、人間で言う成人に値すると言われています。つまり、その1年間がその子犬の性格だったり、癖だったりとどんな犬になるのかが決まる大事な時期になるのです。
「犬の譲渡は生後49日以降」と決められているので、お家に子犬がやってくるのは大体2~3ヶ月齢であることが多いでしょう。残りの9~10ヶ月でいろんな経験をさせることが大切です。
そして子犬期には社会化させたり、トイレを覚えてもらったり、お留守番に慣れさせたり…とたくさんのことを飼い主と愛犬が二人三脚で頑張っていかなくてはいけません。
社会化~お散歩デビュー
社会化
生後4週から13週の間は子犬の感受性がとても豊かで穏やかな時期で、この時期を社会化期と言います。この時期に他の犬や他の人にたくさん触れあわせたり、車や電車などの様々な音を聞かせたりと、様々な刺激に触れさせ経験させることで、犬は人の世界に適応できるようになっていきます。
生後13週というとまだワクチンが終わっていない子もいると思いますが、ワクチンが完了していないと「散歩させていけない」だけで「外に出していけない」わけではありません。スリングに入れたり、抱っこして外のいろんな刺激を経験させましょう。
怖がっていたり嫌がっていたら無理をせず、少しずつゆっくりしていけば良いですが、生後16週を過ぎてしまうと今度は逆に不安や恐怖を感じやすい時期に突入してしまい、恐怖で人に唸ったり、ビクビクして怯える犬になってしまいますので要注意です。
お散歩デビュー
お散歩では危険を回避できるよう、リーダーウォークやマテを覚えさせると良いでしょう。しつけは根気よく継続していくことが大切です。
お留守番に慣れさせる
飼い主さんも仕事やお出かけで家を空けることがあるでしょう。その時にひとりでお留守番がしっかりできるようにお留守番に慣れさせる必要があります。知らない場所に連れてこられて不安な上に、いきなり何時間も何時間もひとりにされたら誰だって怖がります。少しずつお留守番の時間を延ばしていって慣れさせる必要があるので、これも時間と根気が必要になります。
トイレトレーニング
ここでトイレトレーニングなどもしっかりとしておくことが必要になります。このトレーニングが世の飼い主さんの一番の悩みどころではないでしょうか。すぐ覚えてくれる子もいれば、なかなか覚えてくれず粗相してしまう子もいます。トイレトレーニングは時間と根気が本当に必要です。
しかし、上手くいかないからと怒鳴ったり怒っってはいけません。それは飼い主さんを怖がるようになり、排泄をすることに対しての恐怖心もめばえてしまい、排泄を我慢することを覚えてしまうので好ましくない結果になってしまいます。
また、散歩する時についでにトイレさせようと考える方もいるようですが、散歩は基本的に排泄の時間ではなく、運動だったり刺激に触れさせる時間と考え、お家で排泄を済ませてから散歩に出かけるとより良いと思います。
雨の日や老犬になって足腰が弱くなったときもお家でトイレできれば問題もありません。
あなたにはこの時間が割けますか?
社会化、お留守番、トイレトレーニングは代表的なものにすぎず、子犬の時期にはまだまだいろんなことが待っています。
後回し後回しにしているとあっという間に時間は過ぎていき、あっという間に成犬になって手遅れになってしまうかもしれません。これは飼い主ではなく、犬自身が可哀想です。社会化期に十分な経験をしてこなかったために、ずっとビクビクしながら生きていかなきゃならない。お留守番を最初から長時間させられてストレスを溜めてしまい、病気になってしまう。子犬は特に敏感で、体調を崩しやすいことも知っていますか?
「子犬を飼う」ということを今一度、よく考えてください。
保護犬という選択肢
もうすでに成犬になっている子が多く、子犬独特の可愛らしさはありません。
しかしすでに性格はできあがっているため、自分に合った子を探しやすいでしょう。いろんな施設をめぐって、運命の1匹に出会えるかもしれません。保護犬というと自分に懐いてくれないイメージがあると思いますが、そんなことはありませんよ。
新しい環境に最初は戸惑うかもしれませんが、一度経験しているはずなので、トイレやお留守番などのしつけは子犬ほど大変ではないでしょう。
保護犬は人間の勝手な都合で捨てられてしまった犬たちです。深い傷を負ってしまった犬たちに愛情を注いで、不幸な犬を1匹でも減らすことにつながります。
まとめ
子犬から犬を育てるということは時間や労力、それだけでなくお金ももちろん掛かります。
子犬を可愛いからと飼うのではなく子犬の大切な時期や育て方を詳しく知って、子犬を第一に考えてあげる飼い方をしましょう。
ユーザーのコメント
女性 jackieママ
30代 女性 匿名
やはり専業主婦であっても仔犬に気を配り、先住犬の気配り等に加え子供達の事等で大変です。
子供達は喜んでるだけですが(笑)
それでもやはり可愛く、一生何があっても今までの子達同様に病気、あるいは介護が必要になった時は下の世話まで任せなさい!私が看るわ!の覚悟です。
我が子同様に守り、愛情を注ぎ、立派に育て上げる。
昔も今も気持ちは変わりません。
命を育てる事は生半可な気持ちでは務まらない。
人も動物も一緒。
アクセサリーではないですからね。
40代 女性 匿名
やっぱりまた犬が飼いたい!でも、仔犬はゼロから教育しなくてはいけない。
今の私は仔犬に割ける時間が十分に取れないので、今度は保護犬の1歳の子を迎えました。
雑種は仔犬だと将来どのくらいの大きさになるのか見当がつきませんが、1歳過ぎればそれ以上大きくなる事はないので、家に合った大きさの子も選べます。
保護団体さんのところで避妊手術済、お座り、伏せ、待て、よし、ダメ、おいで等も教わっていたし、脚を触らせる事や口を開けさせることも教育されていたので、あとは我が家のルールを教えるだけで済みました。
そこまでしっかりやってくださって里親募集されている保護団体さんもあるので、成犬でも大満足です。
まだまだ先の事ですが、もし今の愛犬が寿命を全うして虹の橋へ行ってしまったら、今度は私の年齢を考えて、最後まで看取れるシニアくらいの歳の保護犬を飼うと思います。
20代 女性 ゆず
ウチの子が仔犬の頃、私はまだ小学生で時間は余るほどあったので毎日が愛犬との日々でした。親から、自分で責任を持って飼いなさいと厳しく言われていたので、しつけをするのは私が担当でした。
でもなかなかうまくいかず何で覚えてくれないんだとイライラしてしまうこともしばしばあって大変だったな〜と思います。
でも、あの時ちゃんと時間をとってしつけをしたことでとてもお利口な子になってくれましたし、私をちゃんと飼い主として認めてくれているようなので良かったなと思います。