1.犬の体のサイズに合っている
犬のベッド選びをするときに、飼い主さんが注目するポイントが「サイズ」だと思います。
どの程度のサイズがあれば、犬が快適に過ごせるかというと、「鼻先からお尻まできちんと収まり、くるっと回って体の向きを変えられる」程度の大きさです。また、犬が伏せをしたときや体を横向きに倒したときに、足を伸ばせるだけの大きさがあれば問題ありません。
「大きい方がのびのびと寝れるのではないか」と思う飼い主さんも多いかもしれませんが、あまりにも広いと犬は落ち着かない場合もあります。
また、大きなものを用意しても結局一部分しか使わず、無駄にスペースを取ってしまうというデメリットも考えられます。
2.適度なクッション性や弾力がある
犬のベッドには様々な素材が使われていて、寝心地もそれぞれ異なります。
犬はふわふわ、ふかふかとした柔らかな場所で眠るのを好みがちなので、そうしたタイプのベッドを選ぶ飼い主さんも多いのではないでしょうか。
しかし、中綿の入ったクッションタイプのベッドのなかには、綿の量が少なく密度が低いため、犬が乗るとすぐに潰れて底付き感を感じてしまうものも少なくありません。
特に安価なベッドではそうしたタイプのものが多いので、一見するとふわふわで感触の良いものであっても、犬の体重などを考慮して使い心地を確認した方がいいでしょう。
また、ふわふわとしたクッションタイプのものではなく、低反発または高反発素材を使用したタイプが適している場合もあります。
シニア犬や病後の犬のように、寝ている時間が長い犬や、筋力が弱く立ち上がったり寝返りをうったりすることがむずかしい犬には、適度な弾力があるものを使わせることをおすすめします。
3.季節に合った素材を使っている
年齢や体調にもよりますが、犬は1日のうちの15時間近くを寝て過ごすと言われています。ぐっすり熟睡している時間は一部ですが、ベッドで体を休めている時間はとても多いでしょう。
そのため、長時間乗っていても快適に過ごせるような素材、形状のものを選ぶことも大切です。とくに、通気性や保温性に着目して、季節ごとに使い分けるといいと思います。
犬は汗をかいて体温調節ができないため、ベッドに熱がこもると体温も上がってしまうことがありますし、湿気が多いと皮膚にトラブルが起こることも考えられます。
寒い冬は保温性が高い素材でできたものや、床の冷たさが伝わりにくい底が厚いものがおすすめです。反対に熱中症が心配な暑い時期は、通気性の良い素材や熱がこもりにくい冷感タイプのものを選ぶと快適に寝られると思います。
4.あご乗せ部分や囲いがある
犬は落ち着いて体や心を休めたいとき、巣穴のように周囲を囲まれているような場所を好んで選ぶ傾向があります。
これは外敵の襲撃など危険から自分の身を守るために備わっている本能に基づく習性で、安全に暮らしている現代の家庭犬にも多く見られる傾向です。
そのようなことから、犬はベッドのふちがやや高くなっている囲いのあるタイプに安心感と快適さを感じることがあります。また、まさに巣穴のようなドーム型のものも人気です。
さらに、周囲よりも少し高くなっている部分にあごを乗せて寝るスタイルを好む犬も少なくありません。
ただし、足腰が弱くなったシニア犬が使うベッドとして囲いがあるタイプを選ぶとき、囲いのない入り口部分があるものを選んであげると安全で快適に使えるでしょう。
まとめ
質の良い睡眠は、人間同様犬にとっても非常に大切なものです。
快適に眠れないと、疲労やストレスが蓄積しやすく、トラブルや問題行動の要因となる可能性もあります。
ここでは、犬が快適に眠りやすいベッドのポイントを紹介しましたが、これはあくまで一般的な傾向です。犬によって好みや個性があるので、心地良いと感じるベッドのタイプもそれぞれ異なるでしょう。
用意したベッドに犬が乗りたがらなかったり、何度も起きて寝場所を整えたりするような様子が見られたら、あまり快適ではないと感じているのかもしれません。
愛犬の様子をしっかりと観察して、好みに合うベッドを見つけてあげてくださいね。