①犬の大きさ
大型犬•中型犬•小型犬に分類されますが、飼い主さんご自身の体力や犬の飼育歴、犬の食費への考え方で判断した方が良いかと思われます。
運動量
大型犬はやはりとてもパワフルです。普段の散歩量はもちろんですが、定期的に広々としたドッグラン等で思い切り走らせてあげる事は必要ですね。
なので、犬と一緒に自分も運動したい、外でのアクティビティを楽しみたいという活発な飼い主さんなら大型犬や中型犬はとても相性の良いパートナーとして楽しく過ごしていけるのではないでしょうか。
小型犬にも運動がとても大好きで活動的な子もいます。散歩で一緒にウォーキングしたい、室内での遊びを楽しみたい飼い主さんなら小型犬との相性が良いと思われます。
飼育歴
どの大きさの犬でもある程度のしつけは必要なのですが、やはり体の大きな犬の方がしつけをきっちりすべき場合が多いです。
犬の飼育に手馴れた飼い主さんや飼育歴はなくても根気良くそして毅然とした態度を一貫してとれる方ならどの大きさの犬でも問題ないでしょう。
厳しくしつけを出来るのか不安要素がある方なら、体の小さな犬の方が基本的なしつけから少しずつ楽しく行えるかと思われます。
犬の食費
犬にかかる食費はやはり体の大きさに比例すると考えた方が良いでしょう。
そして、与えたフードを必ず食べるとは限らないため、せっかく買ってきたのに止むを得ずお蔵入りするものが出てくる事もあります。
もちろん小型犬でもフード選びの苦労はつきものですし、お値段が高めでもオーガニックにこだわりたい等の場合でしたら、体が小さいからといって、かかる食費が安いとは言い切れません。
ですから、犬の食べるものは人間のように節約で調整したりする事は難しいと考えましょう。
②犬の毛の長さ
この点は飼い主さんの好みを優先したいところですが、お手入れに違いがあるため、安易に選べない大切なポイントです。
短毛の方が手間がかからないと思われがちですが、そうではありません。
例えば短毛の犬は確かにブラッシングの手間はかかりませんが、スムースチワワやミニチュアピンシャーなどは寒さにとても弱いため、温度管理に気を配らないといけません。短毛の犬種をお考えの場合は、毛が少ない分、夏場の冷房調整や冬場の暖房機器の低温やけどにはくれぐれも気をつけてあげましょう。
毛というよりお肌のお手入れに気をつけてあげれる方ならワンちゃんも快適に過ごせると思います。
長毛の犬は犬種にもよりますが、例えばトイプードルやミニチュアシュナウザーは意外と抜け毛が少ない方です。チワワやポメラニアンなどは換毛期の抜け毛はかなり出ますが、ひとまず換毛期のブラッシングをまめに行える方なら、長毛だからといって特に構える必要はないでしょう。
ワンちゃんも飼い主さんとのスキンシップが嬉しい事でもありますので、お手入れタイムが双方楽しい時間となる事でしょう。
そしてこれは人間の自己満足かもしれませんが、色んなカットスタイルを楽しめるのはやはり長毛の犬です。
③オス?それともメス?
犬の性格
こればかりは性別で簡単に判断する事は難しいと思われます。
例えば、メスは縄張り意識がオスよりも弱く攻撃性は少ないため、赤ちゃんのいるご家庭にオススメ等の情報をメス購入の決定理由にしてしまうと、いざ我が家へ迎え入れてからそうでもなかった場合ガッカリしてしまうかもしれません。
ですので、オスでもメスでもその子の性格だけは実際に暮らしてみないとわからない、性別での判断は難しいと覚悟しておく方が良いのではないでしょうか。
去勢手術、避妊手術の違い
オスの去勢手術はほとんどの場合、術後日帰り出来ますが、メスの避妊手術は最低1日は入院します。
ですので、かかる費用も若干異なります。
そして去勢または避妊の手術をする事によってリスクの減らせる病気の種類が異なります。
例えばメスなら乳腺腫瘍や子宮蓄のう症、オスなら精巣腫瘍や会陰ヘルニア等の病気です。
ただ、病気に関しては飼う前からあれこれと気をもんでも仕方ありませんので、ひとまず「日帰りか一泊入院かなどの違いなどがある事」「メスで避妊手術をしない場合は年二回ほどの生理による出血がある事」「オスで去勢手術をしない場合はマーキングの頻度が多くなる事もある事」だけ、参考として気持ちのどこかにとどめておくだけでも良いのではないでしょうか。
④純血種?それともミックス?
純血種
純血種は繁殖に決まり事が多く、その犬種特有の遺伝子が強いため遺伝性疾患を発症しやすいという反面、その犬種特有の気質が飼う前にある程度は情報収集が出来るため、飼い主さんご自身のライフスタイルと照らし合わせて選びやすいでしょう。
ミックス
ミックスは異なる犬種の遺伝子を合わせもっているため、純血種よりも遺伝性疾患にはなりにくいと言われています。とはいえ、親犬は純血種のためどちらかの遺伝子が強い場合はミックスだからといっても遺伝子疾患に関しては純血種との違いはあまりないのではないでしょうか。
ミックスの魅力はやなり異なる犬種から生まれるためルックスに様々なパターンがあり、また成犬になった際の変化も楽しみのひとつですね。
他とは違うルックスの愛犬をお考えの飼い主さんにはミックスはおすすめの犬種でしょう。
⑤子犬?それとも成犬?
この点は、飼い主さんの犬に対する価値観によるのではないでしょうか。
子犬
言うまでもなく子犬の愛くるしさはたまらないものがありますね。
子犬から飼うにあたっては、時間と手間をかけてあげられる飼い主さんが必要です。
全ての子犬がそうとは限りませんが、夜鳴きや早朝に起こされることがほとんどです。睡眠不足は覚悟しておいてください。
そして産まれて間もない子犬には1日3回に分けてフードを食べさせる事になります。
基本的なしつけや、外での社会性を身につけるのも子犬の時期です。
成犬になるまでは犬の成長にとって最も重要な時間です。ご自身の時間•体力やご家族と相談してから子犬を迎えましょう。
ほとんどの飼い主さんは、子犬の世話は大変だけれど、愛しい気持ちの方が上回るので頑張れるのではないでしょうか。
成犬
成犬を迎える場合、様々な犬の事情があっての迎え入れになるかと思われます。
保護施設から迎えるケースや、里親募集の元飼い主さんから引き継ぐ等、「保護」の要素がかなりあるのかもしれません。
子犬と違って、基本的なしつけやお留守番などは難なく出来るケースが多いのかもしれませんが、そういった理由だけで成犬を迎える事は避けた方が良いと思います。
成犬でも飼い主と住む場所が変わる事はかなり緊張度の高い出来事です。
なので、出来るだけそっと犬の心に寄り添ってあげられる落ち着いた環境を提供してあげられる飼い主さんなら、成犬と穏やかで安らかな日々を送れるのではないでしょうか。
自分の環境に合った選択を
これから長い年数を共に過ごしていく大切な家族です。
どの基準で選べばよいのか結局正解は存在しないのかもしれませんが、一番大切なのはやはりご自身の家庭環境、家族構成を考慮した上で、ワンちゃんを迎えた事によってご家族みなさんの笑顔が増える事が理想です。
そして犬は人間に飼われるという時点で既にストレスを抱えて生きていかなければなりません。
ですが、犬が「飼い主さんは自分といる事が幸せなんだ」ということを実感できれば、犬はとてつもない愛情を私達人間に与えてくれる、かけがえのない存在となってくれるでしょう。