犬を迎える前に相談して学ぶ場所は3つ
犬を迎える前に相談してほしい場所は3つあります。
- 動物病院
- 動物福祉に寄り添ったドッグトレーナー
- トリマー
まず迎えてから最期を看取るまでお世話になるのが動物病院です。
病気や怪我の治療だけではなく、そうした確率を下げて動物が健康であるために予防も徹底するためのお手伝いをする場所が動物病院だからこそ、迎える予定の犬種特有の疾患含めてアドバイスをもらうことができます。
そして犬との関わり方など暮らしについて相談する場所はドッグトレーナーです。
昔は主観と経験だけで考えていたドッグトレーナーが多かったですが、最近は科学的な眼をもち動物福祉を考えるドッグトレーナーも増えてきました。
動物福祉の概念のなかに『肉体的・精神的に健康であり幸福であること』とあるように、これは犬という動物を迎える上で最低限守るべき飼い主の責務です。
犬という動物との向き合い方がわからないために、力による支配・抑圧をしてしまう人は多いですが、それはすでに動物福祉に反していることになります。
そうなってしまわないよう犬に正しく向き合い、人も犬も幸福度が一緒に上がるよう迎える前に犬との向き合い方と暮らし方についてアドバイスをもらいましょう。
そしてトリマーへの相談ですが、実は結構見落とされがちな場所でもあります。
トリマーへ相談するということは、犬の皮膚・被毛の健康のためにどのようなお手入れをどれくらいすべきか?ということを知るということです。
トリマーは皮膚・被毛をお手入れして健康を保つことが仕事ですが、日常のお手入れは飼い主さんも絶対にしなければいけないものです。
しかし、いきなり何も分からない飼い主さんがそれをするというのはなかなか難しいですよね。
だからこそトリマーにお願いすること、自宅でできることを明確にしておく必要があります。
それぞれ事前にお迎え前の相談をしたい旨を伝え、それによる費用がどれくらいかかるかなど問い合わせてみましょう。
動物のプロを一括りで考えるのは危険!餅は餅屋
注意してほしいのは「犬を扱うプロなのだからどこで聞いても同じだろう、知っているはずだろう」と考えることです。
『餅は餅屋』という言葉があるように、それぞれの分野の専門家がいて、その専門家が動物病院・ドッグトレーナー・トリマーといった立場の方々です。
動物病院は治療・予防に特化した場所ではありますが、いわゆるしつけといわれるもの、そしてそれに付随する犬との関わり方についてはそれ専門の勉強を十分にできていない以上ドッグトレーナーには及びません。
ドッグトレーナーやトリマーはそれぞれの分野で専門家ではありますが、病気の治療や予防については何もわかりませんし、できません。
ドッグトレーナーも動物病院もトリミングはできませんし、わかりません。
しかし、動物業界はその境界線が曖昧になっているかのような状態も確かにあるため、飼い主さんがどこに相談すべきかを見極める基礎知識を持つことも大切です。
犬と共生する方法を知りたいならドッグトレーナー
特に相談先の境界線が曖昧になっている部門がしつけと言われる分野です。
犬のしつけなら自分たちでもできる、少し困ったことがあってもなんとかなるだろう…と考えられがち。また、その考えは残念なことにその分野の知識が不十分である各分野のプロでも発生しています。
例えば「甘噛みをするのですが、どうしたらいいですか?」という質問は動物病院でもトリミングサロンでもよく聞く相談です。
それに対するアドバイスが適切になされているのであれば問題はないのですが、上下関係だったり口の中に手を突っ込むなどやってはいけないアドバイスをされてしまうケースも少なくありません。
聞くだけ聞いてみて飼い主さんの方で持ち帰るのは自由ですが、それは本当にしてもいいことなのか?適切な対処法なのか?を知るためにも、科学的な眼で行動を見ることができる動物福祉に寄り添ったドッグトレーナーに相談してみてほしいと思います。
まとめ
お迎えをする前に獣医療・暮らし方・お手入れについてそれぞれの専門家に相談をすることで、予想される費用や起こりうる問題と対処法・対策などを知ることができます。
そうすることで迎えてからの問題を減らしたり、何かが起こっても予想外だったということにもなりません。
事前に知っているということは、そのために何ができるかを考え行動することができるため、真剣に犬を迎えることを考えているのでしたらぜひ各専門家へ相談してみましょう。