暴れてしまう4つの理由
犬が暴れる、という言葉にはいくつかの意味があります。ここでは、普段は夜になると眠るはずの犬が、突然吠えたり、落ち着きなくウロウロしたり、クゥ~ンという声が泣き止まず、なにかを訴えているような行動を「暴れる」と位置付け、お話を進めていきます。
1.夜鳴き
まだ家に来てまもない子犬が夜中になると鳴き出すというのは皆さんご周知のとおりですね。それは不慣れな環境下で不安な感情から湧き出るさみしさの表れなのですが、シニア期にもこの夜鳴きが見られることがあります。この場合はさみしさの対策をすることに合わせ、昼夜逆転の生活を通常サイクルに戻すよう人が調整することが鍵となる場合も。
また、子犬もシニアも同様にさみしさによる部分が大きいですから、近くで一緒に眠る、テレビをつけっぱなしにする、飼主の匂いがついた衣類を入れる、ケージに布をかぶせて環境を整えるなどをして、安眠できるようにサポートしましょう。
2.警戒
犬の聴力は人の何百倍とも言われています。人よりも広い周波数をキャッチできるため、人には聞こえない音にも反応することで知られています。
そのため、夜間の不穏な足音、突然の雷雨などにいち早く気づき、家族を守ろうとする思いから警戒し吠える場合があります。このとき、吠えるのがうるさいからと言っておやつで静かにさせようとするのはご法度。
なぜなら、吠えた→家族が反応し→褒美をもらった。という一連の流れが成功体験として犬の脳に刻まれてしまうからです。少しもどかしいでしょうが、こんな吠え方をしたときには何も反応しないのがベストです。しかし、本当に不審者がいるかもしれない可能性を考えると、自宅の戸締りや警備体制は万全にしたいものですね。
3.体内時計
犬は古来より、日の出とともに活動し、夜間には眠るという生活リズムを持つ生き物です。しかし、現代の犬たちは日中の留守番時間が長いために、体内時計がブロークンしている場合もあります。ご家庭の環境により犬だけの留守番は致し方のないことではありますが、きちんと散歩の時間を確保し、運動でメリハリをつけることでリズムが整うこともあります。
成犬で夜に暴れる場合には運動量の調整をしてみましょう。また、離れていても遠隔操作によりおやつが出てくるお役立ち家電などもありますから、こうした最新ペット家電を活用してみても。
4.体調
具合が悪い夜もあります。犬はもちろんしゃべれませんから、話す代わりにふり絞るようなキューンキューンとした声を出して飼主さんを呼びます。ここで「甘えているだけ」。と、決めつけてしまうのはいけません。もしかすると、お腹が痛み出した、呼吸が苦しい、また、どこかにぶつけてケガをしたという可能性もあるからです。
夜にいつもとちがう鳴き声が聞こえたら、念のため様子を見るのが良いですね。加えて、万が一のために夜間も診察をしてくれる動物病院をピックアップしておくと安心です。
まとめ
さて、いかがでしたか。夜に犬が暴れる色々なパターンをご紹介してきました。私たち人もそうであるように、日中は平気なことでも夜間というシチュエーションは、不安を大きくするものです。
暗闇が怖いのは人も犬も太古の時代から同じでした。だからこそこの異なる種は、よりそって生きることでお互いが安心できるように。また、暗闇を乗り越えるための相棒として、共に暮らしてきたのかもしれないですね。