目ヤニはなぜできるの?正常な目ヤニと病気の疑いがある目ヤニの違い
老廃物や目の表面についたホコリなどが涙と一緒に流れ出て、目の周りで固まったもののことを「目ヤニ」と呼んでいます。
正常でも目ヤニは出ますので、目ヤニの色が透明や白、黒、茶色、さらっとしたグレーで少量つくだけなら問題はありません。ただし、量が増えたり濁ってドロっとしていたり、目ヤニの色が濃い黄色や緑っぽい色の場合は、目に病気があって炎症が起きている可能性がありますのですぐに病院を受診しましょう。
因みに、目の周りの毛が涙によって茶色く変色したものは「涙やけ」です。涙やけするほど常に涙が流れ出ている場合には、皮膚を涙で濡れたままにしておくと皮膚炎になったり濡れている部位で細菌が繁殖したりすることがあるため、こちらもきちんと拭いてあげる必要があります。
目ヤニを簡単に取るコツ
寝起きなどに少し目ヤニがつく程度でしたら必ずしも取る必要はないかもしれませんが、目に異常があって目ヤニが多く出る、たくさん出ている時は目ヤニを拭き取ってあげないといけません。
目ヤニは、出来立ての軟らかい状態であれば最も簡単に取れます。目ヤニが毛にくっついて固まってしまうと、取りにくくなってしまいます。固まった目ヤニを引っ張ると痛がることもあります。
固まった目ヤニを取る方法
固まってしまった目ヤニを取るにはまず、コットンをぬるま湯や専用のローションなどでビショビショに濡らして愛犬の目ヤニにやさしく押し付けます。
数秒目ヤニをふやかした後、やさしくもみます。やわらかくなった目ヤニはそのままコットンで拭き取ったり、ノミ取りコームでゆっくり取っていきます。
その後、目元を濡れたままにせず、乾いたコットンで濡れた箇所を毛を立たせながらやさしく拭きます。目元を濡れたままにしておくと皮膚炎になることがあるので、水分をやさしくふき取ってあげましょう。
愛犬が嫌がって目ヤニを取らせてくれない場合
愛犬をリラックスさせ落ち着いた状態を作ったり、目元を触られるのに慣らすトレーニングをします。
まずは目ヤニを取ることはせずに、目元に触れたらご褒美(おやつ)を与え、触れられると良いことがあることを学習させましょう。
目元に触れられることすら嫌がる場合には、顔や頭を触れられることに慣らすところから始めましょう。これは、目ヤニを取る必要が出てきてから行うのではなく普段からやっておくと、いざという時に役立ちます。
目元を拭けるようになっても、目ヤニを拭き取ったらご褒美を与えたり「エライね!」などと誉め言葉をかけることを続けてあげましょう。
目ヤニを取る際の注意点
目ヤニを無理やり引っ張らないようにしてください。目の周りの毛まで引っ張ってしまうと痛いと感じ、目元のケアを嫌がるようになりますので、できるだけ目ヤニをふやかしてから毛を引っ張らずに取れるようにしましょう。
コームを使う際は、絶対にコームが目に入らないようしてください。犬が動く心配のある場合には、コームは使わない方が良いでしょう。
自宅での目ヤニのケア
目元を拭くことを習慣化しましょう
先ほども説明いたしましたが、特に必要がなくても目元を嫌がらずに拭かせるようにしておくと、いざ必要となった時にとても役に立ちます。
また、目のトラブルを起こしやすい犬種の多くは涙やけが起きやすい犬種でもあります。涙やけを予防したり改善するために目元を定期的に拭いてあげると良いでしょう。
異常な目ヤニは、目の傷や炎症、感染症などのサインです。日頃から愛犬の目に問題がないか気にすることが大切です。目ヤニの量や目ヤニの色、目が充血していないかなどを確認し、異常があればすぐに動物病院を受診しましょう。
鼻涙管マッサージ
目ヤニが多く出る病気の一つである鼻涙管閉塞は小型犬に多く見られ、鼻涙管が狭かったり詰まっていたりして涙の流れが悪いと起きます。その場合は、鼻涙官をマッサージしてあげると改善する場合があります。
マッサージの方法
目頭から鼻の先に通っている鼻涙管をやさしく揉むイメージで目元から鼻先に向かってマッサージします。ホットパックなどで温めてあげるのも良いでしょう。
一度ついてしまった涙やけの色は、専用のクレンジングローションを使うと色が落ちやすくなるでしょう。
1日1回は鼻涙管をマッサージすることをオススメします。
まとめ
日ごろから愛犬の目の様子をよく確認し、目ヤニが以前より多いなと思ったら動物病院を受診しましょう。目ヤニを自宅で取る場合には、たっぷり濡らしたコットンやガーゼを使って目ヤニをふやかしてから取ってあげましょう。
必要になった時はいつでも目ヤニを取ってあげられるように、日頃から目元を触れられたり拭かせたりすることに慣れさせておくことも大切です。