飼い主さんが後悔するのはどのようなケースか
2016年の某ペット保険会社のアンケート調査では、ペットと過ごした日々を振り返って「良かった」と思っている人が88.3%を占めました。しかし、犬と一緒に暮らし始めたものの「こんなはずではなかった」と後悔し、愛犬を手放してしまう飼い主さんがいることも事実です。
また先の調査では、ペットとお別れして後悔していることはないと応えた飼い主さんは33.9%しかいませんでした。つまり、愛犬を看取った多くの飼い主さんが、何らかの後悔をしているということになります。
このように、飼い主さんが感じる後悔には「飼わなければ良かった」と「もっと○○すれば良かった」という2種類があるようです。こういった後悔をできるだけなくすために必要な心構えについて説明します。
犬との暮らしで大変なこと
まずは「飼わなければ良かった」について考えてみます。これは、愛犬と一緒に暮らしてみたら大変なことが多かったとの思いから端を発していると考えられます。
愛犬との暮らしでどのようなことを大変だと感じるのか、下記に挙げてみます。
- なかなか言うことをきかない
- 毎日の散歩が大変
- 自由に外出できない
- お金がかかる
- 介護に時間が取られる
飼わなければ良かったと後悔しないための心構え5つ
1. やめよう、衝動飼い
まず一番大切なのは、絶対に衝動飼いをしないということです。抱いた子犬が可愛かった、保護犬がかわいそうだったからといった一時の感情で、衝動的に「この子と暮らそう」と決めないでください。
2. 決める前には勉強が必要
犬の気持ちを人になぞらえがちですが、犬は犬、人は人です。犬の感じ方や思考には、人と異なる部分が多いのです。犬の習性を良く勉強し、犬を理解した上で一緒に暮らせるかどうかを考えましょう。
3. 自分に合っているか
特に大型犬の場合、子犬時代にどんなに可愛くても、成長するとかなりの大きさと体重で、力も強く、制止することもままならなくなります。
犬種によっても必要な運動量やメンタル面のケアなど、かなりの違いがあります。犬との相性も非常に重要なポイントです。
4. リスクを減らすためにやるべきこと
しつけや運動、栄養が十分でも、危険な環境であればいつ事故に遭うかわかりません。
怪我をしそうな場所、道路への飛び出し、拾い食い等、環境づくりやしつけで周囲のリスクを減らしましょう。またペット保険への加入も検討が必要でしょう。
5. 一人で抱え込まない
飼い主さんがすべてを一人で抱え込むのは、愛犬との生活が破綻する元です。ご家族や友人の協力など、いざという時に助けてくれる人が周囲にいることも、大切なポイントの一つです。
愛犬を看取った後に後悔すること
一緒に暮らしてきた大切なパートナーを看取ると、どんなに必死に看病をしたとしても、多かれ少なかれ後悔してしまう人は少なくありません。
それでは、愛犬を看取った後どのようなことに後悔するのか、下記に挙げてみます。
- もっと一緒に過ごせば良かった
- もっと早く病気/老化に気付けば良かった
- もっとしっかり看病/介護すれば良かった
- もっと最先端の獣医療を受けさせたかった
- もっとしてあげられることがあった気がする
もっと○○すれば良かったと後悔しないための心構え3つ
1. ブレない信念を持つ
まず、物事には必ず限界があるということを自覚しましょう。完璧や最高を求めると、お金や時間、労力などキリがなく必要になります。自分の収入や生活環境を前提に「自分ができるのはこの範囲」ということを決め、その気持ちをブレさせないことが大切です。
2. 常に情報収集を怠らない
愛犬と一緒に暮らし始めた後も、愛犬にとって何ができるか、方法や必要な道具などを継続的に情報収集しましょう。愛犬の困った行動の原因や必要としているサービスを提供している業者の有無等、書籍やネットから知ることができ、解決につながるかもしれません。
3. 基準の範囲内でやるべきことはやる
1で決めた「自分ができるのはこの範囲」の中で、やるべきことをやりましょう。自身の限界を超える必要はありませんが、その時やれることをしっかりとやっておくことで、看取った後に「できることはすべてやった」と思えるはずです。
まとめ
一時の感情に流されて犬との暮らしを始めてしまい「こんなはずでは」と手放してしまうことは、絶対にして欲しくありません。飼い主さんもかなり深い後悔の念に苛まれるはずです。
また愛犬を看取れば、どんな飼い主さんも後悔するのかもしれません。それでも、一緒に暮らしている時からある程度の心構えをしておくことで、後悔の念を軽くすることができるはずです。
不幸な犬も不幸な飼い主さんも生み出さないために、この記事を参考にして頂けたら幸いです。