犬の歩き方に違和感があるときに考えられる原因6つと対処法
何だか犬の歩き方がおかしい、いつもと違うといった違和感があるときに考えられる原因と、それぞれの対処法をご紹介します。この原因で起こり得る病気についてもまとめましたので、当てはまるものがないか確かめてみてください。
1.けがや負傷などの外傷
犬の歩き方に違和感があるときは、足にけがや何らかの負傷をしていないか確認をしてください。
- 肉球や爪から出血をしていないか
- 指の間に石などが挟まっていないか
- トゲが刺さっていないか
- 炎症を起こしていないか
- やけどや骨折などの可能性はないか
これらの原因で傷めている場合、犬はおかしな歩き方をしたり、痛がっている素振りを見せたりします。散歩中に指の間に小石が挟まることもあるので、少しでも異変を感じたら確認を。脱臼や骨折をしている場合もあります。
2.視力が低下している
目の視力が低下している犬は、足元がふらついて真っすぐに歩けない、壁にぶつかってしまうなどの歩行障害が出てきます。もし犬の瞳が白みがかって見える場合は白内障である可能性もあるので、獣医師に相談をしてください。
白内障は犬の老化現象のひとつでもあるので珍しくはありませんが、気づきにくい症状でもあります。愛犬の歩き方に少しでも違和感を抱いたときはぜひじっくり観察を。
3.関節の病気
犬が肩やひざ、股関節の病気になっている場合は次のような歩き方をすることがあります。
- 腰を振って歩く
- うさぎのように跳ねることがある
- 特定の足を浮かせて歩く
- 頭を不自然に動かして歩く
レトリーバーに多い「股関節形成不全」は生後6か月から2歳頃の発症することがあります。また、トイプードルに多い「肩関節不安症」、小型犬に見られる「膝蓋骨脱臼」などの関節の病気が出てしまっていないか、歩き方を確認してください。
4.老化現象
犬も人間のように年齢とともに関節が弱くなり、「関節炎」になると関節に痛みを生じてしまいます。頭を上下に動かす歩き方が見られる場合は早めに獣医師に相談をしましょう。
また、先ほどにもお伝えした白内障なども合わせてチェックをしながら、愛犬の老化現象を見逃さないようにしてください。
5.脳の病気
何となく歩き方がおかしいと感じるけど、けがや骨折などの症状が見られない…そのような場合は脳の病気も疑ってみてください。老化現象の「認知症」のために歩行障害の症状が出ることもあります。
また、「脳腫瘍」「水頭症」のような脳の病気を発症している場合も、必ずではありませんがおかしな歩き方を見せることがあります。歩行障害以外の異変にも目を向けながら観察をし、不安がある場合は早めに獣医師に相談をしてください。
6.脊髄の病気
犬の歩き方がいつもより元気がない、日に追うごとに痛がり、触れさせるのも嫌がるときには「椎間板ヘルニア」が原因である可能性も出てきます。老化現象のひとつでもありますが、若い年齢の犬でも発症することがあるので注意をしましょう。
症状が悪化してしまうと飛び出した椎間板が脊髄を圧迫し激しい痛みが原因で動けなくなってしまったり、肢の感覚がなくなる、排泄困難が起こることがあります。少しでも歩き方に違和感を抱いたら獣医師に相談をしてください。
注意したいこんな犬の行動
犬の歩き方ひとつに様々な原因がひそんでいるので、飼い主としては早く気づいてあげたいですよね。しかし、歩き方を観察しても見つけることは厳しいです。ただ、犬は何らかの症状を抱えているときには次のような行動をすることがあるのでぜひチェックをしてみましょう。
- 足を舐め続ける
- 足がふらついている
- 足を引きずって歩く
- 足を上げる
- いつもより動きが鈍い
- 痛みで声をあげる
- 触ろうとするといやがる
- 座れない
明らかに異常が起きていることが見られる場合は、早急に獣医師で診察を受けてください。それ以外の行動については「なんだかいつもと違う」と気づくまで時間がかかる行動もあります。早期に気づいてあげるためにも、愛犬のボディチェックをしながらスキンシップを怠らないであげましょう。
まとめ
犬の歩き方や行動だけで病気を特定することは難しいですが、犬に起きている痛みは早めに解決してあげてくださいね。また、散歩をするときには安全な道を、家の中も歩きやすい環境を整えてあげましょう。