犬を自由にさせすぎるのはいけないこと?
「愛犬は家族も同然」と感じながら、犬と一緒に暮らしている飼い主さんが多いですよね。家族なんだから人間と同じように、自由に室内の空間を過ごしてもらいたいと感じる方もいらっしゃるのではないでしょうか?「ケージに閉じ込めておくのは可哀想」また「いつでも好きな場所に移動でいるようにしてあげたい」などと思う気持ちもよくわかります。
愛犬を自由に過ごさせる時は目を離さないように
愛犬専用のお家となるケージやハウスを使用せず、室内完全フリーで過ごさせるのであれば、四六時中、飼い主さんは愛犬から目を離さずに、事故防止に努めなければいけなくなると思います。どんなにしつけがしっかり入った賢いワンちゃんだったとしても、飼い主さんでも驚いてしまうような突然の出来事が起こってしまったら、驚いた愛犬がどんな危険な行動をとってしまうかはわからないと思います。
お散歩中であれば、リードをつけての行動になるので、愛犬が自由になりすぎることもないと思いますが、室内では自由気ままに過ごしているワンちゃんもいるはず。しかし、室内にも危険はつきものです。犬を自由にさせすぎることで室内で起こってしまう可能性がある、危険なことを考えてみましょう。
犬を自由にさせすぎると起こる危険なこと3選
誤飲・誤食
犬と一緒に暮らしていると、愛犬が危険なものを飲み込んでしまわないよう、注意している飼い主さんが多いはず。床に落ちたものはすぐに拾う、また愛犬が届いてしまう場所に物を置かないなど気を配る毎日ですよね。実際、犬と暮らすようになってからのほうが、自宅内がすっきりと片付いて綺麗だというご家庭もあるのではないでしょうか?
しかし、愛犬を自由にさせすぎていると、床に何かが落ちていても、飼い主さんより愛犬が先に気づいてしまうこともあると思います。落ちている物が愛犬自身のオモチャであれば問題ないですが、着替える際にうっかり落としてしまったアクセサリーや、料理中に玉ねぎなどの犬が中毒を起こしてしまう食べ物を落としてしまう可能性もゼロではないと思います。
特にキッチンは気づかないうちに、人の食べ物が落ちていてもおかしくない場所です。危険が伴う場所には犬が立ち入れない工夫をしておくと良いでしょう。
事故
愛犬を自由にさせすぎていると、室内であったとしても事故を起こしてしまう危険性があります。室内で起こってしまう事故は飼い主さんの目が届いていないからこそ起こるもの。ソファからの落下事故であれば、骨が細い小型犬は骨折の可能性もありますし、コンセントへの噛みつきは感電の恐れ、また最悪は火災事故の原因になってしまうケースもあります。
愛犬自身にしてみれば、ちょっとしたいらずらであったとしても、観葉植物や家具、クッションなど、なんでも噛みついて破壊し飲み込んでしまう恐れも。上記の誤飲・誤食と繋がりますが、犬が飲み込んではいけないものを飲み込んでしまうと、可哀想な思いをするのは愛犬自身です。愛犬を室内で自由にするときは、飼い主さんの目の届く範囲にいてもらうのがベストですね。
ストレスを感じやすくなる
愛犬に室内を自由に過ごしてもらうことは、飼い主さんの目が届く範囲であれば悪いことではないと思います。しかし、愛犬だけの「お家」となるケージやサークルなどのハウスも用意してあげましょう。犬にとってハウスは自分だけの落ち着ける場所であり、犬自身のテリトリー。
犬は縄張り意識がとても強く、テリトリーを守ろうとする習性があります。ハウスを用意することなく、室内を自由にさせすぎていると、部屋全体が自分の縄張りとなってしまうのです。
本来、狭く薄暗い空間を好む犬にとって、広い部屋全体が縄張りとなってしまうと、落ち着くことができません。広すぎるテリトリーを守ろうとすること自体にも疲れてしまいますし、室内のほんの少しの変化に過剰に反応してしまいます。疲労やストレスを癒すことができない環境で過ごす状態が続くと、ゆくゆくは体調不良にも繋がってしまう可能性があります。愛犬だけの落ち着く場所として、ハウスを用意してあげましょう。
まとめ
ケージやサークルなどに愛犬に入ってもらうのは、なんとなく閉じ込めているような印象を持たれる方もいるかもしれません。しかし、犬にとってハウスは「落ち着くことができる自分だけの空間」なのです。
もちろん、一日中、ハウスの中に入れておく必要はありません。お留守番の時や就寝時、また、どうしても愛犬を見ていられない時などは、イタズラや事故防止ために入っていてもらうと安全を守ることができます。自由な時間も大切ですが、愛犬を守るためにもハウスに入ってもらう時間を作ることをお勧めします。