『紫外線』が犬に与える悪影響4選!どうやって対策するべき?

『紫外線』が犬に与える悪影響4選!どうやって対策するべき?

毎年5月に入ると、日差しが強くなり、紫外線による日焼けが気になりますよね。しかし、紫外線が悪影響を与えるのは。人間だけではありません。犬にも悪影響を与えているのです。今回は、紫外線が犬に与える悪影響と対策法をご紹介します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

紫外線が犬に与える悪影響とは

砂浜のチワワ

5月に入ると、突然日差しが強くなり、同時に紫外線も気にするようになります。しかし、それは人間だけでなく、犬にも同様のことが言えるのです。紫外線を浴びすぎることで、犬にも同じような悪影響を及ぼすため、注意が必要です。では、具体的にどのような悪影響があるのでしょうか。

1.シミができやすくなる

人間と同様に、犬も紫外線を浴びすぎることで、メラニン要素が生成されてしまい、シミができやすくなります。通常、被毛に覆われている犬であれば目立ちませんが、短毛であったり、被毛のない犬種は目立ってしまいます。

しかし、すべての犬の顔周りは被毛が薄かったり、被毛のない部分もあります。顔は特に紫外線を浴びやすい場所ですし、シミも目立ちやすい部位なので、紫外線の浴びすぎには要注意です。

2.皮膚炎を発症する

皮膚炎を発症した犬

紫外線を浴びすぎるということは、皮膚に強い刺激を長時間与え続けることと同じです。そのため、元々皮膚の薄い犬にとって、大きな負担となります。

強い刺激を皮膚に受け続けることで、皮膚が乾燥し、炎症を引き起こす恐れがあります。これが『皮膚炎』です。初期症状として赤みが出始めますので、この時点で違和感を感じたら、かかりつけの動物病院に相談しましょう。

皮膚炎には、基本的に低刺激の薬用シャンプーや塗り薬などを処方してもらえます。早めに発見し、対処することで、速やかに治療することができますよ。夏は、特に愛犬の皮膚を毎日観察しましょう。

3.白内障を発症・悪化させる

目を診察される犬

紫外線が悪影響を与えるのは、皮膚だけではありません。目にも悪影響を与えることがあり、紫外線が目に刺激を与え続けることで、白内障を発症する原因にもなります。

すでに白内障を発症している犬の場合、紫外線を受けることで、症状が悪化してしまう恐れもあり、危険です。先ほどもお話ししたとおり、顔は体の中でも特に紫外線を浴びやすい部分なので、特に注意が必要です。

白内障を患うと、目が見えにくくなり、歩行時に壁や物にぶつかってしまうなどの異変が現われます。「あれ?」と感じたら病院で検査してもらい、早めに進行を遅らせる治療を行いましょう。

4.皮膚がんの原因の1つ

紫外線を浴びることで、皮膚炎を発症しやすくなるという話がありましたが、このように紫外線を過剰に浴びてしまうと、皮膚がんを発症する恐れもあります。

特に、被毛の色が薄い犬の場合は、紫外線を皮膚の内部に通しやすいと言われています。そのため、より紫外線対策を念入りに行う必要があるのです。皮膚がんになってしまうと、一部分だけでなく、その周辺へと広がる恐れもあるので、早期発見、早期治療が重要です。

犬は紫外線に弱い…対策法は?

晴れた日に服を着る犬

犬は皮膚が薄く、紫外線に弱い動物でもあります。特に顔周りは人間と同様に、日差しが直接当たりやすく、最も影響を受けやすいと言われています。また、お腹や太ももに関しては、散歩中にアスファルトの照り返しによる日焼けが不安視されています。

もちろん、こちらも人間と同様に、紫外線を適度に浴びることで、ビタミンDが生成されるなど良いこともあります。また、適度であれば皮膚病の予防や幸福ホルモンが分泌されることもわかっています。

しかし、長時間散歩をする犬の場合や、海などに遊びに行く場合は、紫外線対策をしなければ、先ほどご紹介したような悪影響が懸念されます。では、犬の紫外線対策に、どのような方法をとるべきなのでしょうか。いくつか対策法があるので、下記に列挙します。

  • サマーカットをやめる
  • 犬用の日焼け止めを塗る
  • UVカット加工の薄手の服を着用
  • UVカット効果のあるゴーグルを活用

主な対処法として、上記のような対策法があります。特に、すでに白内障を患っている犬が日差しの強い場所に長時間滞在する場合は、ゴーグルの着用が推奨されています。

また、サマーカットは熱射病のリスクもあることから、実は夏に適していないカット方法とも言われています。そのため、紫外線と共に熱射病の対策としても、サマーカットをやめる選択肢もありますよ。

まとめ

夏の柴犬

いかがでしたでしょうか。犬に紫外線は関係ないと思っていた方も多いと思いますが、実際は人間と同じようにさまざまな悪影響を受けます。皮膚が薄い犬は、より悪影響を及ぼしやすいので、できる限りの紫外線対策をして外出を楽しみましょう。

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