困ったとき、犬のどんな仕草や行動をする?
1.ゆっくりと大きくあくびをする
犬が困っているとき、ゆっくりとした動作で“ふわぁ~っ”と大きなあくびをすることがあります。一度や二度ではなく、その困った状況から解放されるまで、しきりにあくびをします。この仕草や行動には、困っているという気持ち以外にも、緊張している気持ちや不安な気持ちがあらわれています。
例えば、ドライブに連れて行ってもらえるのだと思い、嬉しくて車に乗っていたとき。到着してみると、実は、動物病院に連れて来られたのだということがわかったとき。緊張し、不安になり、“困ったな…どうやってこの状況を乗り切ろうか…”と、ゆっくりと大きくあくびをすることで、何とか気持ちを落ち着かせたい、と考えています。
2.相手と目を合わせないようにする
見知らぬ人と会ったとき、苦手な犬と合ったとき、“困ったなぁ…”と、その相手と目を合わせないようにすることがあります。人見知りな犬や人と接することが苦手な犬は、お散歩中に見知らぬ人の声をかけられるだけでも困った表情をすることがあります。
あまり他の犬と遊ぶことが苦手な犬は、子犬ややんちゃな犬がじゃれついてきたとき困った表情をすることがあります。それ以上は関わってほしくないのか、早くその場から逃れたいのか、決して相手と目を合わせようとしません。そうすることで、相手が諦めてくれるだろうと考えています。
3.顔をそむける
犬が困っているとき、顔をそむけることがあります。例えば、飼い主さんから叱られているときです。お留守番中のイタズラがバレてしまったとき、おしっこを失敗してしまったときなど、“困ったな…早く飼い主さんの怒りが治まりますように…”と願っているのでしょう。
そんな犬がいる一方で、気の強い犬の中には、“ふんッ。私は何も悪くないもんッ。”と、怖い顔をする飼い主さんの様子に困りながらも、顔をそむけることで反抗的な態度を示す犬もいます。犬が顔をそむけるときは、争いを避けたい、相手に対して敵意は一切ない、という気持ちもあらわしています。あまりにも叱りつけられたことで困り果て、顔をそむけているのかもしれません。ほどほどに、適度に、そして適切に叱ってあげるようにしましょう。
4.しきりに“ぶるぶる”をする
犬が困っているとき、しきりに身体をぶるぶるとさせることで、ストレスを解消しようとすることがあります。犬を困らせる何かがあり、それに対して強いストレスを感じているからです。
例えば、しつけやトレーニングの時間があまりにも長く、飽きてしまったとき、もうこれ以上はやりたくないとき、集中することができなくなってしまったときなどがあげられます。身体が濡れてしまったわけではないのに、身体を痒がっているわけでもないのに、しきりにぶるぶるをするときは、“困った…助けて…”と感じているのです。
しつけやトレーニングは、犬と人が楽しんで行うこと、そして、犬が集中して行えることが大事です。集中できなくなってしまい、その状況に困っている様子であれば、また次の機会に行うようにしましょう。
まとめ
犬が困っているときによくする仕草や行動には次のようなものがあります。
- ゆっくりと大きくあくびをする
- 相手と目を合わせないようにする
- 顔をそむける
- しきりに“ぶるぶる”をする
犬は、いつもとは違う状況に置かれたとき、いつもとは違う雰囲気や様子を感じ取ったとき、ご紹介した4つのような仕草や行動をすることがあります。飼い主さんのいつもとは違う様子に敏感になり、困ってしまうことがありますが、犬は自分で考え、自分で行動することができる動物です。あまりにも困った様子で、落ち着かない様子であるときは、優しく声をかけてあげましょう。