犬におやつを与えてはいけないNGタイミング
トレーニングを頑張った後、芸を見せてくれた後、散歩から帰ったとき…。おやつを与えるタイミングは、飼い主さんによって様々です。中には愛犬のために、手作りのおやつを与えている人もいるでしょう。
しかし、間違ったタイミングで与えてしまうと、しつけに悪影響を与えることもあります。そこで、ここでは犬におやつを与えてはいけないNGタイミングをご紹介します。
1.叱っている最中
飼い主さんの中には、叱っているときに「愛犬が怒られて悲しそうな表情をしたから」や「叱ったら愛犬が吠えたから」と、ご機嫌取りにおやつを使う人もいるようです。しかし、愛犬が悪いことをして、叱っている最中に与える行為はNGです。
叱っている最中におやつを与えてしまうと、「悪いことをした」「なぜ怒られているのか」という思考を停止してしまい、「おやつをもらえたってことは、褒められている?」と勘違いしてしまう恐れがあります。また、「吠えたからご機嫌を取るために」と与えてしまうと、「吠えればおやつがもらえる」と学習してしまうことも。
2.吠えたとき
要求吠えや無駄吠えなど、犬の無駄吠えに悩む飼い主さんは多いです。悩んだ挙げ句、「おやつを与えれば大人しくなる」と勘違いしてしまう飼い主さんもいますが、このタイミングで与えることはやめてください。
先ほども少し触れましたが、吠えることをやめさせるために、吠えたときにおやつを与えてしまうと、「吠えるとおやつがもらえる」、または「吠えればおやつがもらえる」と間違った学習をしてしまう恐れがあります。こうして学習してしまうと、その後も無駄吠えを促してしまうことになりますので、なかなか吠え癖を直すことができなくなってしまいます。
3.出掛けるとき
外出する際、愛犬が寂しそうに後を付いてきてしまうからといって、おやつを与えて気を逸らしてはいませんか。たしかに、おやつを食べている間は飼い主さんの後を追ってくることが少なくなるかもしれません。
しかし、飼い主さんがドアを開ける直前、あるいは外出する際におやつを与えてしまうと、当然ながら愛犬はおやつを食べますが、それと同時に「早く食べないと飼い主さんが行っちゃう」と焦りを感じます。その結果、しっかり噛まず、おやつを飲み込んでしまう犬も多く、おやつが喉元に引っかかってしまうトラブルも報告されています。このようなトラブルを招かぬよう、外出時はできるだけおやつを与えないようにしてください。
4.芸をさせる前におやつを見せる
芸ができたご褒美としておやつを与えることは、芸を学習させる方法として効果的です。しかし、芸をさせる前(指示する前)におやつを見せてしまう行為は、タイミングとしてはNGです。
芸の指示をする前におやつを見せてしまうと、「飼い主さんの指示を聞く」が目的ではなく、「おやつをもらう」が最大の目的となってしまいます。これでは、いざおやつ無しで指示を聞いてほしいときに、指示に従わなくなる可能性が出てきます。
特に、お散歩中などはおやつを持ち歩かない人も多いですよね。散歩中こそ、飼い主さんの指示を聞いてほしいときなのに、「散歩中は指示を聞いてくれない…」という事態に陥りかねません。
5.おやつを要求されたとき
愛犬の方から、「おやつが欲しいなぁ~」と視線を感じたり、前足で要求されたりすることもあるでしょう。しかし、愛犬から要求されたからと与えてしまうと、「自分の要求は何でも通る」と勘違いしてしまう可能性があります。おやつはあくまで飼い主がタイミングを決めて与える物です。そのため、愛犬からの要求で与えることはやめてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。間違ったタイミングで犬におやつを与えてしまうと、問題行動を助長させることになってしまったり、喉に詰まらしてしまったりと、トラブルの原因となります。おやつを適切なタイミングで、1日の量を考えて与えるようにしてください。