犬に関する近隣トラブルと配慮の仕方
深いお付き合いをするわけではないけれど、できることならば、近隣の方々との良好なお付き合いを続けたい、そう思いますよね。犬と暮らすと起きやすい近隣トラブルには、どのようなトラブルがあるのか、防ぐために必要な配慮についてまとめました。トラブルが起きてしまったときの対処法についてもぜひご参考ください。
1.犬の鳴き声による近隣トラブル
犬の鳴き声は、近隣トラブルの原因になりやすいです。飼い主さんや家族が一緒にいるときであれば、すぐに吠えることや鳴くことをやめさせることができます。
しかし、問題なのは、お留守番中の鳴き声です。外から聞こえてくる物音や話し声などに不安やストレスを感じ、吠えたり鳴いたりすることがあります。一人きりで過ごすことに不安や恐怖を感じ、長時間ずっと鳴き続けることがあります。近隣の方から苦情があるまで気づかない飼い主さんがほとんどです。
また、老犬の鳴き声が問題になることもあります。認知症の症状によって鳴き続けることがあるのですが、しつけではどうすることもできないため、なかなか対処することができないものです。
どのように配慮するべきか
お留守番中の不安や恐怖やストレスによって吠えたり鳴いたりしてしまうのであれば、室内の環境に問題があるかもしれません。リビングに愛犬のスペースを用意することがほとんどですが、近隣の物音に左右されることの少ない、静かな部屋をお留守番中のスペースとして用意してあげると良いです。家の中央にある部屋、寝室などです。
飼い主さんや家族と離れることに不安を感じて吠えてしまう、“分離不安症”ではないか、ということも考えてみましょう。普段から無駄吠えが多いのであれば、無駄吠えの原因を探り、適切なしつけを行うようにしましょう。
2.お散歩中の糞尿による近隣トラブル
いまだに愛犬の排泄物を処理せずに放置する人が後を絶ちません。うんちだけ持ち帰れば良いと思っていませんか?おしっこはどのように処理していますか?おしっこに水をかけて処理したつもりになっていませんか?おしっこは持ち帰ることができないし、土に染み込むし、乾くから問題ない、なんて思っていませんか?
もしかすると、あなたは感じたことがないかもしれませんが、かなりの悪臭がします。排泄させる場所は、あなたの所有地ではありません。他人の所有地、もしくは公共の場です。
どのように配慮するべきか
基本的には、自宅で排泄を済ませてからお散歩へ出ましょう。そのためには、トイレトレーニングが必須です。どうしても外へ出なければ排泄をすることができない、マーキングをしてしまうというのであれば、マナーパンツ・マナーベルト・おむつなどを着用させるようにしましょう。
または、うんちをさせるときは、紙や袋をサッと犬のお尻の下に置くことで、地面を汚さずに済みます。おしっこやマーキングをしてしまったときは、トイレットペーパーやティッシュで吸い取るようにします。水をかけても何の意味もありません。見ている人がいれば、とても不快な気持ちでいると思います。
3.犬の抜け毛による近隣トラブル
- “犬の毛が飛んできて洗濯物につく”
- “犬の毛が庭に飛んできて汚い”
- “公園に犬の毛が大量に落ちている”
このような苦情が自治体に寄せられることがあります。なぜ、近隣のお宅に犬の抜け毛が飛んでいってしまうのか、なぜ公園に犬の抜け毛が大量に落ちているのか、もちろん原因は飼い主さんにあります。自宅の庭やベランダで愛犬のブラッシングをしている。自宅が汚れるのが嫌で、お散歩の途中で公園に立ち寄り、愛犬の抜け毛の処理をしている。ほとんどがこの理由でしょう。
どのように配慮するべきか
愛犬のブラッシングや抜け毛の処理は、自宅の室内で行いましょう。自宅だからと言って、庭やベランダで行うと、風に舞って、近隣のお宅に飛んでいってしまいます。公園やドッグランなどの公共の場では、ブラッシングや抜け毛の処理を行ってはいけません。出かける前に自宅の室内でブラッシングを済ませておきましょう。
まとめ
犬を飼い始めたときの近隣への必要な配慮について、起きやすいトラブルの中から、
- 犬の鳴き声による近隣トラブル
- お散歩中の糞尿による近隣トラブル
- 犬の抜け毛による近隣トラブル
この3つをテーマに取り上げてみました。トラブルが起きてしまうと、近隣の方との付き合いが悪くなってしまうだけではなく、愛犬を不幸にしてしまうことがあります。愛犬の幸せを思うのであれば、どのような配慮が必要なのか、どのような対策が必要なのかを考え、しっかり行うようにしましょう。