犬が何でも噛んじゃう心理とは
犬は、何でも噛みたくなってしまう生き物です。噛むという行為が本能的に備わっているためです。だからこそ、噛んでもよいもの、噛んではいけないもの、その区別をつけさせるためのしつけが必要なのです。愛犬が“部屋に置いてあるモノを何でも噛んじゃう”と、お困りの飼い主さんは多いものですが、それは、区別をつけさせるためのしつけが十分に行われていないからでしょう。
何か特別なトレーニングを行わなくても、噛んではいけないものを噛んでしまったとき、飼い主さんから適切に叱られ、自然と区別することができるようになる犬もいます。もし、愛犬が何でも噛んでしまったお困りなのであれば、これからご紹介する“犬が何でも噛んじゃう心理”の中に当てはまるものはないか、愛犬の様子と共に考えてみましょう。解決のためにお役立ていただけるはずです。
1.情報を得たい
犬は、噛むという行為によって、そのモノの情報を得たいと考えています。目でよく見て、ニオイを嗅ぎ、舐めて味を感じ、さらには噛んでみる。そうやって、そのモノが一体どういったモノなのか、ということを知りたくて探っているのです。私たち人間であれば、手でにぎったり、指でつまんだりして、そのモノの硬さを確かめることができますね。しかし、犬の手はそれほど器用に使うことができないため、口を使って、噛むという行為で確かめるのでしょう。
2.たまには噛みたい
冒頭でもお話したように、犬の噛むという行為は本能によるものです。噛んでよいもの、噛んでいけないもの、この区別をしっかりすることができる犬であっても、十分なしつけがされている犬であっても、“たまには噛みたい”と考えています。犬の噛むという行為が本能によるものだと理解し、適切な対策を行うことができている飼い主さんであれば、愛犬に何でも噛まれて困る、といった経験はないでしょう。
3.好きだから
飼い主さんのスリッパや靴を噛んでしまう犬が多いですよね。どんなに叱られたって、叱られるとわかっていたって、大好きな飼い主さんのニオイがするモノだから、つい噛んでしまいたくなるようです。スリッパや靴は、毎日お洗濯するものではないため、犬が好むとされている有機物(汗や皮脂)のニオイが染みついてしまっているのでしょう。
犬が何でも噛んじゃうときの対策
区別をつけさせるためのしつけ
噛んでもよいもの、噛んではいけないもの、その区別をつけさせるためのしつけを行いましょう。できれば、子犬の頃から行うことが望ましいのですが、成犬になってからでも覚えてくれます。決して、難しいトレーニングではありません。“噛んではいけないものを噛んでしまったときは適切に叱る”ということです。
子犬が可愛くて、噛んではいけないものを噛んでいるにも関わらず、楽しそうにしている愛犬を見て、自分も笑って楽しんでしまう飼い主さんが多いと思います。そうすると、噛んではいけないもので遊ぶことが悪いことだと理解できないまま成長してしまいます。飼い主さんが楽しそうに笑っている様子もしっかり覚えているので、まさか悪い行為だなんて思わないのです。
噛んでよいものを与える
“犬の噛むという行為が本能によるものだと理解し、適切な対策を行うことができている飼い主さんであれば、愛犬に何でも噛まれて困る、といった経験はない”と、お話しました。
その対策とは、噛んでもよいものを日頃から与えるという方法です。何でもかんでも与えればよいというものではなく、犬種や年齢や性格などによって、愛犬に適切なものを選んであげなければなりませんが、噛むという本能を十分に満たすことができるものがあります。たとえば、犬が噛んで遊ぶことを目的としたおもちゃです。ガムのような硬いおやつもあります。
まとめ
- 情報を得たい
- たまには噛みたい
- 好きだから
これらが、犬が部屋に置いてあるモノを何でも噛んじゃう心理です。犬の本能をしつけによって完全に抑えつけることはできませんが、“噛んではいけないもの”を理解させることはできます。部屋のモノがボロボロになってしまう前に、ぜひ対策を行うようにしましょう。