ケージを設置すると犬が落ち着いて過ごせない場所
1.窓の近く
窓の近くにケージを設置すると、外からの影響を受けやすくなります。人の話し声、犬や猫や鳥の鳴き声、車やバイクのエンジンの音、工事中の騒音など、犬にとっては不快な音も多くあります。ゆっくりくつろいで過ごすことができるケージであるはずが、落ち着かず、ケージの中へ入ることを嫌がるようになってしまうことがあります。
2.直射日光が当たる場所
直射日光が当たる場所にケージを置くと、暑くなり、熱中症になってしまう可能性があります。夏場だけではなく、冬場でも同じです。
冬場は、直射日光が当たる場所の方が暖かいだろうと考えるかもしれませんが、ケージの中と外を自由に行き来することができないのであれば、犬が自由に暑さや寒さを調整することができません。犬に直射日光が当たり、暑くなっても出ることができないのであれば、体調面に害が及んでしまうかもしれません。
3.エアコンの風が直に当たる場所
エアコンの風が直に当たる場所にケージを置くと、冷房で寒すぎたり、暖房で暑すぎるなどし、犬が体調を崩してしまう可能性があります。また、風が顔や身体に直に当たることを嫌がる犬もいます。
ケージの中と外を自由に行き来することができるのであれば良いかもしれませんが、犬にとって、エアコンの風が直に当たることは、決して心地よいものではありません。それよりも、心地よく過ごすことができるよう、部屋の温度を18℃から24℃、湿度を50%ほどに保ち、部屋全体を快適な空間にしてあげると良いです。
4.トイレの近く
犬には、寝床から離れた場所で排泄をするという習性があります。野生だった頃の名残りで、排泄物のニオイによって、敵に寝床や巣穴を知られてしまわないようにするためです。
このことから、トイレの近くにケージを設置すると、落ち着いて過ごすことができなかったり、はじめからケージに入りたがらないことがあります。ケージの扉を閉めて利用するときは、トイレと寝床のスペースをそれぞれ十分に取ることができる、大きめのケージを用意してあげると良いです。トイレと寝床のスペースを仕切ることができる商品もあります。
また、ケージの中にベッドやブランケットだけではなく、クレートを入れ、そのクレートの中にベッドやブランケットを入れてあげるのもおすすめです。クレートの中がひとつの空間となり、ケージの中にトイレがあっても、落ち着いて過ごすことができます。
ケージを設置することの大切さ
ケージが愛犬の安全を守る
長い時間をお留守番しなければならないとき、部屋を自由にさせても問題ない犬もいます。しかし、基本的には、ケージの中で過ごさせる方が、確実に犬の安全を守ることができます。
たとえ、部屋を自由にさせても問題のない犬だったとしても、ケージが設置してあることで、犬が避難場所や落ち着ける場所として利用することができます。たとえば、大きな地震が起きたとき、ケージの中に逃げ隠れることができれば、飛び交う物や飛び散る破片などから、命を守ることができる可能性もあります。
誤飲や誤食、ケガや事故を防ぐ
好奇心が旺盛な子犬のうちや、どうしてもイタズラをやめることができないときは、ケージの中で過ごさせる方が、確実に犬の安全を守ることができます。部屋を自由に動き回り、何でも口の中へ入れてしまったり、噛んでボロボロになった物の破片を飲み込んでしまうなど、誤飲や誤食を防ぐことができます。
また、ソファーや階段の上り下りをすることで起きる可能性のある、転倒や転落によるケガや事故も防ぐことができます。誤飲や誤食、イタズラは、一度でも経験させてしまうと、楽しいと感じる犬もいます。お留守番中は退屈ですから、余計にイタズラを繰り返してしまうことがあります。
まとめ
犬のケージを設置するべきではない場所には、
- 窓の近く
- 直射日光が当たる場所
- エアコンの風が直に当たる場所
- トイレの近く
などがあり、犬が落ち着いて過ごすことができない場所です。お留守番中のほとんどを寝て過ごす犬もいますし、落ち着いて過ごすことができるよう、外からの刺激やエアコンの風など、影響を受けにくく静かな場所にケージを設置してあげると良いのではないでしょうか。