雨の日に気分が落ち込むのは気圧のせい?
飼い主さんの中にも、雨の日は何だか憂鬱になってしまうという人は多いと思います。雨の日をテーマにした歌や詩などを見ても、どちらかと言えば暗く、切ない印象を持つものが多いことからも雨は私たちの気持ちや気分に何らかの影響を与えるということがよくわかります。
雨が降ると「出かけるときに濡れてしまう」「洗濯物が乾かない」「ヘアスタイルが決まらない」などの理由によって憂鬱な気分になることが考えられますが、雨が私たちに与える影響はそれだけではありません。
雨が降っているときは低気圧が通過しているとき。文字通り気圧が下がる気象ですが、低気圧は私たちの心身にさまざまな影響を与えます。頭痛やめまい、関節痛、神経痛などが引き起こされることはめずらしいことではなく、普段は気にならないような古傷が痛むということも。体の痛みだけでなく、精神的にも負担を感じやすいということがわかっており、新たな抑うつ状態を発症させたり、すでにある抑うつ症状を悪化させるということがわかっています。
犬も雨の日は気分が落ち込むのか?
私たち人間が雨の日の低気圧環境によって、憂鬱な気分になりやすいということがわかっていますが犬も同じように雨によって気分が落ち込んでしまうのでしょうか?
実は低気圧の環境下で抑うつ状態が悪化するということはラットを用いた動物実験でも明らかになっていることで、人間に限らずさまざまな動物に当てはまることだと考えられています。
そのため、犬も例外ではなく低気圧になる雨の日は気分が落ち込む傾向にあると考えられています。犬の気分や気持ちについては言葉で表現することができないため推測の域になってしまいますが、てんかんを持病に持っている場合低気圧が近づいてくると発作を起こしやすいということがわかっており、脳や神経に何らかの影響を与えると考えられています。
犬が雨の日に落ち込む理由
雨の日に犬の気分が落ち込みがちなのは、低気圧による影響だけでなく、私たち人間と同じようにな理由などまたは社会的要因によるものもあると考えられます。
特に毎日のお散歩を楽しみにしている犬にとっては、雨の日は散歩に出れなかったり散歩時間が短くなって思う存分遊ぶことができないという理由から雨を好まないということはあると思います。体が濡れることを嫌う犬も少なくないため、雨の日に外に出ること自体を嫌がるということもあるでしょう。
また、優れた聴覚を持つ犬にとっては雨や風、雷の音がとても怖いものに感じられることもあるでしょう。雷は私たち人間でも驚いてしまうことがありますから、耳のいい犬がそれに恐怖を感じることは決して不思議なことではありません。雷が苦手な犬が、雨の気配を感じるだけで震えだしたり家に逃げ帰ろうとすることもあります。
まとめ
さまざまな理由から憂鬱な気分になりがちな雨の日。それは私たち人間も犬も同じです。ただし、雨の日のお散歩を楽しみにしている犬もいますし、雨でも晴れでも気分に影響がないという犬もいると思います。ただし、飼い主さんが憂鬱そうにしていると、犬にもそれが影響してしまうということは十分に考えられるので、雨の日ならではの楽しみをつくったり、飼い主さんが意識的に明るく過ごしてあげるようにしましょう。