他人の犬に絶対にしてはいけないNG行為1:飼い主さんの許可を得ずに食べ物を与えること
食物アレルギーの発症や、病気の悪化を招くため
食物アレルギーを持つ犬の場合、飼い主さんはアレルギーが出ないフードを与えているかも知れません。あるいは、体の中に結石ができやすい体質の犬は、療養用のフードを与えられていることがあり、それ以外の食べ物を避けている飼い主さんもいます。
また、チョコレートやキシリトール、ネギ、玉ねぎ、ブドウなどは、人が食べても問題のない食品ですが、犬にとっては毒になる成分が含まれています。
犬が食べられるもの、食べてはいけないものの知識があったとしても、他人の犬に飼い主の許可なく食べ物を与えるのは、とても無責任な行為です。
食べ物に対する執着が引き金になって犬が激昂する恐れがあるため
非常に強く食べ物に執着する犬がいます。食べている最中に体に触られることはもちろん、自分が食べている食事を取り上げられまいと給餌用の皿に手を伸ばすだけでも、瞬間的に激昂し、牙を剥くこともあります。
もし、飼い主さんの許可を得ず、他人の犬におやつを与えたり、食べ物を与えて、その食べ物をふざけて取り上げようとしたら、飼い主ではない相手に対して犬は容赦なく、牙を剥いて食料を取り返そうとするでしょう。
その咬傷事故は、犬の習性を知らずに犬に無責任に食べ物を与えた人間に責任があるのですが実際に裁判沙汰になると、咬んだ方の犬とその飼い主に責任が問われます。
最悪な事例としては、犬の殺処分と損害賠償を求められて、なんの罪もない犬が殺処分されてしまうこともあります。そう言ったトラブルを回避するために、どんなに穏やかそうで愛らしい姿をしていても、飼い主さんの許可も得ずに食べ物を与えてはいけません。
他人の犬に絶対にしてはいけないNG行為2:飼い主さんの許可を得ずに触ること
犬に強いストレスと恐怖を与える
「触る」と一言で言っても、「体を撫でる」「抱き上げる」「頭を撫でる」など触れる体の部位や、触り方には違いはあります。
犬のことをよく知らない人は、犬を撫でる時、人間の子どもにするように掌で頭を押さえつけるような形で撫でたがりますが、犬にとってその触り方は「頭を叩かれるかも知れない」と感じて怖がることが多いと言われています。
また、例え人に抱き上げられるのが好きな犬がいたとしても、それは家族や飼い主さんに限定されていて、知らない人に抱き上げられるのはイヤだ、という犬もいるでしょう。
それに、気心の知れない初めて会う相手に体を触れられるのはどんな犬でも警戒します。飼い主さんの許可なく、その飼い主さんに飼われている犬に触っても仲良くはなれません。むしろ、強いストレスと恐怖を与えることになり、威嚇し、噛みつかれる恐れもあります。
犬に怪我を負わせる恐れがある
ロングヘアーのチワワや、ティーカッププードルなど超小型犬は、両手で包めるほど小さく愛らしい容姿をしています。ぬいぐるみのようで思わず抱き上げてほおずりしたり、キスしたくなるのは理解出来ます。
けれども、他人の犬を勝手に許可なく抱き上げてはいけません。飼い主さん以外の人に抱かれたら怖がって暴れるかも知れません。そして、高いところから落としてしまったら、怪我を負わせてしまう恐れもあります。
他人の犬に絶対にしてはいけないNG行為3:飼い主さんの許可を得ずに他の犬を近づけること
なぜ、飼い主さんの許可を得ずに他の犬を近づけてはいけないのか
人間でも人づきあいが上手な人もいれば、苦手な人もいます。飼い主さんや、家族と一緒に過ごしている犬とは仲良く出来たり、人間の大人も子どもも大好きなのに、なぜか犬と仲良く出来ない性質の犬もいます。
犬も、人間と同じように千差万別の性格をしていますから、全ての犬が犬同士仲良くなれるワケではありません。ですから、犬同士に挨拶をさせる時には必ず、飼い主さんの許可を取ってからしっかりと犬の動きを制御出来るようにしてから、徐々に近づけていくようにしましょう。
まとめ
犬を家族の一員として一緒に暮らしたことのない人には理解しがたいことだと思いますが、私たち飼い主にとって愛犬は、とても大切な家族です。しかも、犬の知能が人間の子どもの3~4歳前後だとして、人間に置き換えて考えてみてください。
他人の犬を勝手に触る、ということは幼稚園ぐらいの幼い子どもに対して、親の許可もなく勝手に触ったり抱き上げたり、おやつをあげたりすることと同じくらいに、失礼で無遠慮なことです。
犬に対しても「勝手に触らない」、「勝手に食べ物をあげない」というマナーが広く知れるようになってほしいものです。